500 名前:通常の名無しさんの3倍 :2013/05/29(水) 19:43:47.34 ID:???
729 喧嘩をやめさせよう 1/14 sage 13/05/29(水) 16:07:42 ID:???
規制を食らっているので代理投下お願いします。全14コマ予定、5コマごとにいったん区切ります。
アムロ「なんでお前たちはそう喧嘩ばかりするんだ!」
シン「キラ兄が悪い」
キラ「シンが悪い」
シン「なんだと!? 元はと言えば、あんたが俺の飯を食うのが悪いんだろ!」
キラ「やめてよね! 暴力に訴えてくるのはシンだろ!」
アムロ「いい加減にしろ!」
シン・キラ「………」
カミーユ「いきなりどうしたんですか。この二人の仲が悪いのはいつものことでしょう」
アムロ「今朝、またこの二人が喧嘩しただろう?」
カミーユ「はぁ」
アムロ「流れ弾でまた酒楽が吹っ飛んだらしくて…」
カミーユ「今月に入って何度目でしたっけ…」
501 名前:喧嘩をやめさせよう 2/14 :2013/05/29(水) 19:44:29.95 ID:???
アムロ「知りたいか? 二十五回だ。――その件でジュンコさんが乗り込んできて『いい加減やめさせろ』とこっぴどく怒られた」
ロラン「そりゃあ怒りますよ。お店ごと
ミンチにされちゃうんですから。今まで我慢してくれていたのが奇跡だったのでは」
アムロ「俺もそう思って、どうにかしようと考えたわけだ」
シーブック「そもそも、ギンガナムが食事を奪うのが原因なんでしょう? 単純に食事を一人分多く作っておけばいいんじゃないですか」
ロラン「はあ。それで喧嘩がなくなるっていうなら構いませんけど」
アムロ「やむを得ないか…すまない、ロラン」
ロラン「多く作れば誰の迷惑にもならないと言うなら安いものですよ。念のため多めに作っておきましょうか」
で。
シャア「やはり
ロラン君の作る食事は美味いな。わが社でスカウトしたいくらいだ」
アムロ「兄として、それだけは何が何でも阻止させてもらう」
502 名前:喧嘩をやめさせよう 3/14 :2013/05/29(水) 19:45:17.17 ID:???
シャギア「ふっ。我々の分を用意してあるとはな」
オルバ「用意してあるからには食べないと失礼だよね、兄さん」
ガロード「お前らの分じゃねえから! 帰れよ!」
クロノクル「アムロ氏やシャア氏と同席できるとは感激だ…食事も文句なしに美味いし、来てよかった…」
マリア「とても美味しいです。あのう、恐縮なのですが、あとでレシピを教えていただけませんか?」
ロラン「いいですよ」
ウッソ「あなたたちもなんでいるんですか…」
フリット「ロラン兄さん! ウッソ! なごんでないで助けてよ!」←マリアに抱えられている
コウ「いいじゃないか。きれいな女の人に抱えてもらいながらご飯食べる機会なんてそうそうないよ」
ウッソ「そうですよ。シャクティのお母さんじゃなければ代わってほしいくらいです」
フリット「そういう問題じゃないんだよ! 助けてマリナさん!」
マリナ「おいひいわこのごはんおいひいわ」
503 名前:喧嘩をやめさせよう 4/14 :2013/05/29(水) 19:47:02.58 ID:???
シーリン「マリナ、もう少し行儀よく食べなさい」
刹那「食事は逃げない。ゆっくりと食べるといい」
マリナ「あ…ごめんなさい」
刹那「わかってくれたならそれで構わない」
カテジナ「…本当に美味しいわね。ロラン君、料理人になる気はないの?」
ロラン「いくらなんでも褒めすぎですよ。僕なんかが料理人になれるわけないじゃないですか」
カミーユ「そんなことより、なんでお前がウチにいるんだよ」
カテジナ「これでも秘書見習いだもの。より多く経験を積もうと考えるのは当然でしょう?」
カミーユ「ぐぎぎぎ…」
シーブック「…なんでお前がいるんだ。ザビーネ」
ザビーネ「気にするな。ただの気まぐれ――」
アンナマリー「ザビーネ! こんなところにいた!」
504 名前:喧嘩をやめさせよう 5/14 :2013/05/29(水) 20:12:33.07 ID:???
ザビーネ「ぐっ、アンナマリー…!」
アンナマリー「私の朝食を食べられないといいながら、こんなところに!」
ザビーネ「貴様の持ってくる朝食は色々な意味で重すぎるのだ!」
シーブック「アンナマリー、うちで喧嘩しないでくれよ。ちゃんと持ち帰ってくれ」
アンナマリー「わかった」
ザビーネ「シぃぃぃぃぃぃぃブックぅぅぅぅ!」
ヒイロ「…ゼクス。なぜここにいる」
ゼクス「たまには混ざっても罰は当たらないだろう」
ギンガナム「にぎやかな食事もいいものだなあ! 兄弟!」
キラ「僕の朝食があああああ!」
シン「と言いながら俺の朝食を取るなあああああ!」
505 名前:喧嘩をやめさせよう 6/14 :2013/05/29(水) 20:14:13.49 ID:???
アムロ「…なんだこれは」
ロラン「用意した量を超えるお客さんが来てますよね…」
この日の被害:クリスの家除く兄弟家周辺、酒楽(+従業員全員)、通りかかったビルギット、バーニィ
いつもの兄弟げんかにさらに増えた客が加わって被害倍増。三日くらい続けたが同じような状況になった。作戦失敗。
カミーユ「…シーブックの呪いみたいなものかもしれないな」
アムロ「こんなのは単なる偶然だ! まだ手はあるんだからな!」
シーブック「で、その手って?」
アムロ「シンだけ早起きさせて朝飯を食べさせる!」
506 名前:喧嘩をやめさせよう 7/14 :2013/05/29(水) 20:15:16.09 ID:???
早朝
シン「すっげえ眠い…でもこれも飯のためみんなのため…」
『久しぶりだなドモン・カッシュ・ガンダム! 今日こそ貴様を倒す!』
『むう、貴様はMS格闘王ギンザエフ! いいだろう、受けて立ってやる!』
『ゆくぞ! 千裂張手(サウザンド・プレッシャー)!』
『なんの! 分身殺法ゴッド・シャドー!』
『ぬう! やるなドモン!』
『お前もな、ギンザエフ!』
『だが、勝つのは私だ! 喰らえ、ギギムセメントクラァァァァッシュ!!』
『負けるものか! 石破天驚ゴッド・フィンガぁぁぁぁぁぁ!!』
ちゅどん。
ドモンとギンザエフの激戦に巻き込まれ家が吹っ飛ぶ。ちなみに引き分けだった。
仕方なく普通に朝食をとる。
やっぱりキラにとられて喧嘩になる。
507 名前:喧嘩をやめさせよう 8/14 :2013/05/29(水) 20:58:15.84 ID:???
今日の被害:酒楽(+従業員全員)、アスカさん一家、偶然通りかかったニコル・アマルフィがミンチ、ミューラ・ミゲルが生首に。
これまた三日続けたものの、ギンザエフが決着を求めて毎日のようにやってくるようになったため断念。作戦失敗。
アムロ「………」
キオ「もうやめようよ!」
ウッソ「うん。それ言いたいだけだよね、キオ」
キオ「だって最近出番に恵まれないんだもの」
アセム「バカ! そんなこと言ったらシュウトはどうなるんだ!」
フリット「シュウト、気にしちゃだめだよ」
シュウト「………」
アムロ「まだだ…まだ終わらんよ! 次の手だ!」
カミーユ「それ大尉の台詞ですよ。…ていうか、まだ諦めないんですか?」
508 名前:喧嘩をやめさせよう 9/14 :2013/05/29(水) 21:00:44.45 ID:???
アムロ「諦めるものか! まだ手は残ってるんだ!」
カミーユ「何をするんです?」
アムロ「キラとシンはMS禁止! これならどう頑張ってもMS戦なんてできやしないはずだ!」
シン「げっ!」
キラ「やめてよね! MS無しなんて耐えられるわけないでしょ!」
アムロ「お前たちに拒否権があるとでも思っているのか?」
キラ「………」
シン「…ありません」
509 名前:喧嘩をやめさせよう 10/14 :2013/05/29(水) 21:02:26.23 ID:???
で。
シン「俺の飯返せよ!」
キラ「やめてよね。生身の喧嘩でもシンが僕に勝てるわけないだろ」
シーブック「朝食の席で喧嘩するんじゃない! 外に行けよ!」
キラ「足元がお留守だよー」←シンに足払いをかける
シン「わっ!?」←足を引っかけられて転び、テーブルへ
ガシャアアアアン!
アル「うわあ、テーブルがめちゃくちゃに…」
カミーユ「俺たちの朝飯が…シン! キラ!」
シン「うえっ!?」
キラ「や、やめてほしいなみんな! そんな目でにらむの――」ヒュッ「うわっ、ナイフ!?」
512 名前:喧嘩をやめさせよう 11/14 :2013/05/29(水) 21:30:52.02 ID:???
ヒイロ「計算が甘かったか」
シン「ヒイロ、ちょっと落ち着こうぜ。な? だからその手のナイフを」ヒュンッ「あぶねっ!」
ウッソ「僕の野菜の仇…!」
キラ「う、ウッソ。目がマジだよ?」
アムロ「みんな落ち着け! ロラン、お前もなんとか…ん?」
ロラン「食べ物を大事にしない人とは、僕は誰とでも戦えます。わかりますね、兄さん」
アムロ「…は、はい」
血気も食欲も盛んな弟たちの存在を失念していた。大乱闘の上ロランの月光蝶で全部吹っ飛ぶ。作戦失敗。
今日の被害:マッケンジー家を除く家周辺すべて
513 名前:喧嘩をやめさせよう 12/14 :2013/05/29(水) 21:32:39.27 ID:???
そして。
ジュンコ(包帯まみれ)「収まるどころかひどくなってるね。そこんとこ、どう思ってるの?」
アムロ「………申し訳ない」
ジュンコ「申し訳ないで済めば警察はいらないの。…ほら、顔あげなよ。安心しな、訴えやしないから」
アムロ「た、助かります」
ジュンコ「ただし、条件がある」
アムロ「条件?」
ジュンコ「それはね…」ゴニョゴニョ
アムロ「そ、それは流石に…」
ジュンコ「拒否権があると思ってるの?」
アムロ「了解しました…」
514 名前:喧嘩をやめさせよう 13/14 :2013/05/29(水) 21:34:36.88 ID:???
三日後、酒楽にて。
シン(女装)「なんだって
こんなことになるんだよ!?」
キラ(女装)「やめてよね! シンはともかく僕にこんな服似合うわけないだろ!?」
マへリア「あら、よく似合ってると思うけど」
ジュンコ「今後、あんたたちが酒楽に対して被害を与えた日の夜二時間だけ、こうやって働いてもらうことになったの。
よろしくね。シン子ちゃんにキラ子ちゃん」
シン「その名前やめろ!」
ジュンコ「安心して。アルバイトみたいなものだから、ちゃんと働いてくれればお給料も出すし、どうしても都合が合わなければ休んでもいいわ」
シン「ほ、ほんとか?」
ケイト「代わりに、私たちの言うことはぜーんぶ聞いてもらうけど」
ジュンコ「ずる休みなんかしたらどうなるか。わかってるだろうね?」
シン「うぐぐ」
516 名前:喧嘩をやめさせよう 14/14 :2013/05/29(水) 23:04:42.82 ID:???
ペギー「それが嫌なら喧嘩をやめろってことだよ。
アンタたちは無理にここに来る必要がなくなって、あたしらはミンチになる回数が減る。
お互いに悪くない話だろ?」
キラ「それができればこんな苦労はしてないよ!」
マへリア「ささ、今度はこの服着てみようか」
コニー「次はこっちね」
シン「ぎゃあああああああああ!」
キラ「やめてよねええええええ!」
酒楽に二人の悲痛な叫びが響いた。その後しばらく、彼らは喧嘩をやめたとかやめなかったとか。
最終更新:2016年01月10日 11:08