休日の過ごし方かい? 変な事を聞くなぁ。別に普通だよ。
例えば、普段運動不足だったり、仕事でスーツを着たまま走り回ったりって、
そういう不健全な運動ばかりしてるから、アスレチック・クラブに行ったりさ。
アムロ「やあカニンガム。スポーティな格好も似合ってるね」
カニンガム「あら、アムロだって半ズボンが似合ってるわ。トランクス姿を見慣れてるせいかしら?」
アムロ「半ズボンだなんて言うなよ、こういうスポーツウェアなんだからさ」
カニンガム「いい汗かくって気持ちいいわね」
アムロ「後でもう一汗、かこうか」
あと昼食を、外でじっくり味わったりね。家じゃできないだろ? 弟達がうるさくってさ。
料理に凝ってる友達がいるからさ、そこで一緒に料理を作ったりして……知らないのかい?
俺も作るんだぜ、15を過ぎてからは弟の食事を一人で作ったりしたもんさ。
アムロ「やあアリョーナ、今日も若々しいね、羨ましいよ」
アリョーナ「アムロだって、まだ若いわよ」
アムロ「四捨五入すれば30さ、おじさんだよ。早く結婚しろってブライトに言われてるけどな……」
アリョーナ「そうなんだ。結婚するなら、やっぱり料理の上手な人がいいわよね? 弟さん、多いんでしょう?」
アムロ「そうだな……うん、うまい。アリョーナまた料理の腕を上げたな?」
アリョーナ「お昼ご飯の後で、もっとおいしいもの、食べる?」
アムロ「いただこうか」
そういやって平和に過ごしてるのに、会社ったら、休日なのに俺を呼び出すんだぜ!
部下がへまやってさ、尻拭いだよ、まったく。
チェーン「ごめんなさい、アムロ。私のせいで、休日なのに……」
アムロ「いいさ、チェーンのチャーミングな顔を見られない日は、寂しいからね」
チェーン「きゃあっ! もうっ、アムロ、お尻触ったでしょ?」
アムロ「部下の失態の尻拭いをしただけさ」
チェーン「もうっ……じゃあ、私はもっと別のものを、拭って上げる」
そんなこんなでもう夜さ。少し面倒もあったけど、割と平和な休日だった……なんて思ってると、また問題が。
どうやら俺は厄介事の神様に見初められてるみたいでね。
アムロ「やあ。どうだった? こないだの……」
ベルトーチカ「それなんだけど、ごめんなさい。やっぱり私の勘違いだったみたい」
アムロ「来たのかい?」
ベルトーチカ「いえ、でも、遅れてるだけだろうってお医者さんが」
アムロ「そうか、よかった……俺ももう歳だが、あの数の弟がいるだろう?」
ベルトーチカ「解ってるわ、アムロは大変だもの……疲れてるでしょう?」
アムロ「ああ。だから、癒して欲しいな……ベルといると、落ち着くよ」
ベルトーチカ「一騒動起こしたばかりなのに、また? 懲りない人ね」
アムロ「今度はちゃんとやるさ。家族を増やすのは、弟達がせめて半分は自立してからだ」
ベルトーチカ「何年先なのかしらね、あ、アムロ……ヤん、やめなさいったら……」
結局、あんまり休めない休日を堪能して、家に帰ったよ。
家族はもうみんな寝てて、俺もとっとと寝たよ。
アムロ『スヤスヤ……』
ララァ『お疲れ様……アムロ……』
アムロ『ララァ』
ララァ『あなたは優しい人。だからみんなに優しくする』
アムロ『君にも優しくして上げたいよ』
ララァ『ああ……! ア、ム、ロ。あなたのその気持ちだけで、私は満たされるわ』
アムロ『ララァ……僕達は触れ合う事はできないけど、でも』
ララァ『ええ、いつも一緒よ。だから……おやすみなさい、アムロ。ゆっくり休むのよ、おやすみ……』
アムロ『ああ。おやすみ、ララァ……』
最終更新:2019年03月05日 13:13