アムロ 「さあ昼飯だ」
ブライト「俺もだ。今日は外で食うかな」
アムロ 「どこか適当な店に入るか……」ピキーン「あっちの店には紅いのが待ち構えているな……」
ブライト「何だ、またシャアか? いい加減ケリをつけたいもんだな」
アムロ 「あの店に入ろう。さて、どうするかな……豚カツ定食にでもするか」
ブライト「俺はかけそばにでもするよ。豚カツ定食とかけそば一丁ー!」
アムロ 「ふー。ところで、最近どうだ? ハサウェイとか」
ブライト「ああ。何か新しい彼女を見つけたみたいだよ、金髪の綺麗な娘と歩いてるのを見かけた事がある」
アムロ 「金髪か……」
ブライト「どっちを思い出してるんだ?」
アムロ 「今回は俺達が出会った頃の方さ」
ブライト「セイラさんか。シャアと縁を切って、今頃どうしてるんだろうな」
アムロ 「さあな」
ブライト「それで、結局お前、セイラさんとはどうだったんだ?」
アムロ 「何がだよ」
ブライト「ベルトーチカみたいにハッキリつき合ってた訳でなし。でも、何かあったんだろ?」
アムロ 「よせよ、そんな話」
ブライト「ふっ、アムロみたいな若造があの金髪さんを……って、騒ぎあったろ」
アムロ 「忘れたよ、その程度の騒ぎ」
ブライト「ああ、お前の所はいつも騒がしいからな。多少の騒ぎは忘れるだろうさ」
アムロ 「騒ぎといえば、またテロがあったらしいな。あの変な名前のテロリスト」
ブライト「ああ、まったく、親はどういう教育してるんだか!」
アムロ 「またシローの奴が出し抜かれてな、いつも警察や軍の裏をかいてくる。内通者探しにも躍起さ」
ブライト「内通者ねぇ……スパイってのは、怖いからな。まさかうちにもいやしないよな、産業スパイ」
アムロ 「うちの連中は信頼できるさ。ケーラやアストナージ、チェーン、クリス、他の連中も」
ブライト「そうだな、しかし、カイやハヤトを失ったのは痛かったよ」
アムロ 「人にはそれぞれの道ってもんがあるのさ、仕方ないさ。カイはだいぶ活躍してるみたいだしな」
ブライト「ジャーナリストか……たまに
ラー・カイラム社に有益な情報を流してくれる、いい奴だよ」
アムロ 「ホワイトベース社、懐かしいな……パオロ社長はどうしてるかな?」
ブライト「今頃、のんびり年金生活でも送ってるだろうよ。俺も詳しくは知らんからな」
アムロ 「まあ、元気で生きていてくれれば、それでいいさ」
ブライト「……俺達もそろそろ、人生の折り返し地点に近づいてきたな」
アムロ 「100まで生きるとしたら、まだ20年は余裕があるぜ」
ブライト「ハハッ、そんな長生きできるほど快適な人生は送ってないよ」
アムロ 「うちの愚弟共がもう少しまともになってくれりゃ、長生きできそうなんだがな……」
ブライト「いやいや、お前みたいなのは、そういう騒がしいのがいなくなると、気が抜けて駄目になるよ」
アムロ 「そうか……?」
ブライト「おっ、そばが来た」
アムロ 「先食ってろよ」
ブライト「じゃあお先に。いただきます」
アムロ 「ふー……こうもいい天気だとうんざりするな、夏は」
ブライト「暑さに負けないよう、しっかり食わにゃな」
アムロ 「そうだな……夏の暑さにやられちまったら、うちの家計が火の車になりかねん」
ブライト「がんばれよ。おっ、アムロのも来たみたいだぞ」
アムロ 「ああ、待ってたよ。それじゃ俺も、いただきます」
ブライト「さて、食うか」