358 名前:1 :2014/06/06(金) 22:23:21.44 ID:???
 ある日、公園にて
刹那「アムロ兄さんは真のガンダムだ
   νガンダムに乗ればビームライフルの一撃は隕石を粉々にし、フィンファンネルを木星まで飛ばせる」
子ども達「すごーい!」
刹那「更に!もっと凄いのはアムロ兄さんは普段その力を封印しているんだ!」
子ども達「えーなんでー?」
刹那「力は必要な時にだけ使う。それが真のガンダムの優しさだ。だからガンダムで絹ごし豆腐をつかむ事も出来る」
マリナ「まあ、凄いのね」
刹那「アムロ兄さんこそ真のガンダム、最高のパイロットである事は確定的に明らかだ」

??「その言葉、聞き捨てならないな」
刹那「誰だ!?」
アンジェロ「アンジェロ・ザウパーだ。私はアムロ以外のお方が最高のパイロットであると知っている」
刹那「何だと!?」
アンジェロ「フル・フロンタルこそ、最高のお方。貴様の言い方に準えるなら真のMSだ」
刹那「ガンダムッ!?」
アンジェロ「幾ら真のガンダムといえど、全てのMSの頂点に立つお方には勝てまい。違うか?」
刹那「そんな事は無い!ガンダムはガンダムだから真のガンダムが一番のガンダムなのは当然だ!」
アンジェロ「だが、フロンタル様は通常のMSの30倍の速度で移動し、バルカンで宇宙の特大ELSを粉々にしてしまう。
      それでいて普段はその力を使わず、MSで腕時計すら作れるほど繊細に操縦されるのだ」
子ども達「ふろんたる、って人の方がすごいんだね!」
アンジェロ「フ、当然だ」
刹那「あんな脱いでばかりの男がそんな筈は無い!」
アンジェロ「着飾った服ではなく、中身を見て貰うための高度な礼服だ。
      その御心が分からないとは嘆かわしいな」
刹那「アムロ兄さんは……!」
アンジェロ「まだ言うか、貴様!」

359 名前:2 :2014/06/06(金) 22:24:14.21 ID:???
マリナ「ああ、コウさん、助けてください」
コウ「どうかしましたか?」
マリナ「実はかくかくしかじかで……2人を止めて貰えませんか?」
コウ「しょうがないな……刹那!」
刹那「コウ兄さん!?丁度良かった、この男にアムロ兄さんの良さを伝えてくれ」
アンジェロ「コウか、久しぶりだな。丁度良い、ガキが生意気な事を言っているから加勢してくれないか」
刹那「……」
アンジェロ「……」
コウ「……」
アンジェロ「兄さん……?コウ、こいつはお前の弟か!?」
刹那「コウ兄さんの知り合いだったのか!?」
コウ「……よく分からないけど分かった、とにかく場所を移そう!」

 喫茶『M&S』
ギリ「で、このガンダム少年と張り合う馬鹿を連れてきたのか?」
コウ「ごめんな、お店の中なら、喧嘩する事も無いと思って」
ルナマリア「あっ、結構美形じゃん」
マリナ「さあ、仲直りにケーキを食べましょう」
刹那「マリナに言われては仕方ない、一時休戦だ」
アンジェロ「私がここで騒いでは、フロンタル様のお顔に泥を塗りかねん。仕方ない」
刹那「アンジェロはコウ兄さんの友達なのか?」
コウ「中高の同級生だよ。何回かタッグを組んでた時もある」
アンジェロ「中々良い連携だったな。体育祭では暴れさせてもらったよ」
コウ「今は何をやっているんだ?就職したって聞いたけど……」
アンジェロ「ネオジオン社のフル・フロンタル専務付き社員だよ」
コウ「なるほど、それで……」
アンジェロ「私と専務の馴れ初めを聞きたいか?」
ルナ「馴れ初め……!?」
コウ「是非聞かせてくれ。でも、あまり長くならないようにな」

360 名前:3 :2014/06/06(金) 22:25:26.52 ID:???
アンジェロ「私が親戚のホテルでアルバイトをしていた事は覚えているな?」
コウ「ああ」
アンジェロ「その時にフロンタル様が営業で来られて、一目惚れした」
ルナ「(;゚д゚)ヒトメボレ…ナニイッテルノ…」
ギリ「耐えろ、奴はおそらく変態だ……」
アンジェロ「アレハンドロが上客で私も仕事の一環でネット掲示板に『あそこはホモOK』とステマする様な環境。
      そんな汚れきった私にとって専務は将に天使だった。専務は私を見初め泥の中からお救い下さったのだ!」
コウ「そう言えば、高3の初めくらいにアルバイトを変えたって言ってたな」
アンジェロ「その通りだよ。専務は私を評価し、高校生という身分でありながら専務のお世話をする事が出来た。
      そしてそのまま、専務付き社員と言う赤い糸で結ばれた関係となったのだ」
マリナ「良いお話ね」
ルナ「(|| ゚Д゚)アタマイタイ…」
ギリ「というか!何故コウは平気なんだ!?」
コウ「昔からこういう奴だからな。一途に全身全霊で愛すっていうか……刹那みたいなもんさ」
アンジェロ「だが、弟の言う事は納得できんな」
刹那「俺も貴様の言う事は認められない」
マリナ「2人とも、喧嘩しないの」
アンジェロ「分かっている、喧嘩はしないさ」
刹那「だが、どちらが正しいかは決めなければならない」
アンジェロ・刹那「「決闘だ!」」
ギリ「は?」

361 名前:4 :2014/06/06(金) 22:26:31.24 ID:???
アムロ「……で、川原でMSで戦ったは良いが相打ちになって疲れきっても殴り合ってる、と」
フロンタル「いつまで続けるつもりだ、夕方どころか夜になってしまっている」
ルナ「夕日をバックに和解、ってのは無理なのかしらね」
アムロ「無理だろうな。刹那とザク版刹那みたいなものだろ?」
フロンタル「なら、私達が止めるしかないという事だ。アンジェロ、もういい!止めないか」
アンジェロ「専務……!?ですが……専務を認めぬ輩を……!」
フロンタル「私の為に戦うのは良いが、相手を認め退く事もまた大人だよ」
刹那「やはり……ガンダムが……一番……!」
アムロ「刹那も、もう止めて帰るぞ」
刹那「ガンダムッ……!?」
フロンタル「両者引き分けだ。第一、私達がどちらが上か気にしていなければ勝負しても意味は無い。
      その戦いも、虚飾に塗れていては意味を成さないな」
アムロ「フロンタルの言う通りだ。シャアじゃないんだから戦わなくたって良いんだよ。
    ほら、終わったんだし握手しろ」
刹那「くっ……!」
アンジェロ「チッ……!」
マリナ「まあ、あんなに硬い握手を。これで仲直りだわ」
ルナ「いや、違うと思いますけど……」
アンジェロ「小僧、次があると思うなよ……!」ギリギリ
刹那「この紛争は必ず決着を付ける……!」ギリギリ
 おわり

ギリ「(今あいつ等に呼ばれたような……気のせいか)」

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最終更新:2016年03月30日 19:53