294 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/04/09(木) 22:32:51.53 ID:OqpbrJoE0
シン「ベルリ兄さんがキャピタル・テリトリィに留学している間にこっちも随分変わったろ?」
ベルリ「だから街を案内してくれる弟を持つって僕は幸せものだなぁって
     でもセカイは?僕と同じぐらいに修行から帰ってきたんだから」
セイ「いいんだよ。セカイは僕達側じゃないから……」
ベルリ「?」
シン「お前はこっち側だって信じてるぞ?」
ベルリ「??」


<ダン!ダン!ダンッ!!
<ダン!ダン!ダンッ!!

ベルリ「何の音!?」
シン「駄目だ、兄さん!目を合わせるな!!」
ベルリ「そういう訳にはいかないでしょ!!」

ゼハート「マオ、アイツを見ろ……」
マオ「セイはんの隣にいる彼はもしや……」

シン「あぁ!こっちくる!!」
ベルリ「危ない連中なのか?街で壁を叩いてるんだから、そうだろうけど」
セイ「あれは最近街に出没するようになった嫉妬団だよ」
ベルリ「ジット団!?」
セイ「ええっとね……リア充をみつけては壁を叩くことを生業にしている人たちなんだ(っていうか片方僕の友達なんだけど)」
シン「俺たち兄弟はなぜかよくアイツらの標的にされるから気をつけてくれ」
ベルリ「ごくっ……!!」

ゼハート「………」ユラユラ
マオ「………」ユラユラ

295 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/04/09(木) 22:33:41.84 ID:OqpbrJoE0
セイ「あ、あれ?駄菓子屋に入っていった?」
シン「今の内に逃げよう」
ベルリ「そんなに悪い人たちじゃないんじゃ……?」
セイ「あ、でてきた。こっちにくる」

ゼハート「ベルリ=ゼナムか……」
マオ「わいらの情報網で既に噂は聞いてます」

シン(二つに割るタイプのアイスを兄さん片方差し出してきた!?)
セイ(マオ君の渡してきたコアラのマーチ……レア図柄だ!?)

ベルリ「ど、どうも?」
ゼハート「まぁ、頑張れ」ポンポン
マオ「ええことありますって、生きてれば」サスサス
ベルリ「はぁ……」
シン(なんだ…いったいどうなってるんだ!?)
セイ「マ、マオ君、どうして兄さんにそんなに優しいの?」
シン(迂闊だぞセイ!ここでボケられたらツッコまざるを得なくなる!!
   そのボケの奔流にベルリ兄さんが飲み込まれたら、俺たちの希望は……ッ!!)

ゼハート「アイーダ=スルガン」フッ…

ベルリ「ッ!?!どうしてその名前っ!!」
マオ「言いましたやろ。あんさんの情報は既に手に入れていると」ニヤリ
ベルリ「貴方たちはなんなんだ!!」
セイ「兄さん!?どうしたの!?誰なの、兄さん!!」
マオ「アメリアの軍総監の娘さんですわ」
シン「兄さんの知り合いなのか?また凄い人と知り合いなんだな」
ゼハート「アメリア軍では姫様と呼ばれているそうだ」

マオ「ちなみカーヒルちゅう人とお付き合いしてるそうです」

ベルリ「ぐあぁあ!!」ガクッ!
セイ「兄さん!?兄さん!!!」
ベルリ「う、嘘だ……アイーダさんに彼氏なんて……」
マオ「なら姫様に直接訊いてみなはりなさい、情熱を秘めた肉体……」
ベルリ「う、うわぁあぁあぁあぁあぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!」
ゼハート「同情するぞ……兄弟という楔から逃れられたというのに、元彼が生きているという悲劇を」
ベルリ「あっ……ああっ……寒い……僕の初恋……」ガクガクザクザクグフドムゲルググ
マオ「生きるんや、ベルリはん」グスッ
ゼハート「例え辛い現実の中であっても、お前は戦士として生きろ」クッ…

296 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/04/09(木) 22:34:43.93 ID:OqpbrJoE0
シン「ア、アンタらって奴はぁぁぁーー!!」
ゼハート「貴様にはわかるまい!!好意をもたれている女子に囲まれている貴様には!!」
マオ「嫉妬団に誘うことすら躊躇われるベルリはんの傷の深さを!!セイはん達にわかってやれるんですか!!」
ゼハート「楽しそうに笑う彼女の唇はもう別の男のもの!!」
ベルリ「があぁぁ!!!」
マオ「チラリと見える胸元は既に別の男に揉まれとる!!」
ベルリ「はがあぁあぁ!!」
ゼハマオ「「決してお前のものにはなりはしない!!」」
ベルリ「おげええかあぁあ!?!」
シン「もうやめろ!!もうやめろよぉぉぉぉぉおおおぉおぉぉぉ!!!」
セイ「兄さん、気をしっかりもって!ベルリ兄さん!!!」
ベルリ「はぁっ…はぁっ……」
ゼハート「私たちはいつでも君を迎え入れる」
マオ「でも今やない。今はしっかり……傷を治すんやで?」
ベルリ「あ…ああぁ……あ゛りがどうございまずぅ゛……」
シン「感謝しちゃ駄目だ!全然感謝する要素ないから!!」
セイ「いかないで!そっちにいかないで兄さん!!」
マオ「セイはん……まさか、嫉妬団ではなくNTRに目覚めろというんか!?なんちゅう鬼畜や!!」
ゼハート「流石はアセムの弟だ……恐ろしい性癖の持ち主……」
セイ「そういう意味じゃないから!?そんな性癖もってないし、兄さんに持って欲しいとも思わないから!!」
シン「あ、あのさ、ベルリ兄さん。失恋したのか?でもほら、女の子なんて星の数だけいるんだから……」
ゼハート「その星に手は届かないがな」
シン「アンタもう黙れよぉぉぉ!!!」
ベルリ「旅に…旅にでるよ……」
セイ「帰ってきたばっかりなのに!?」
ベルリ「三璃紗とかいいかも知れない。女性いないし……」
シン「傷を癒すどころか別の症状を拗らせるだけだろ、それ!?」
ベルリ「リアルは地獄……Real is Hell……」トボトボ
シンセイ「「兄さぁぁぁぁぁん……」




壁|ウィルミット「可愛そうなベル……ベルの好きなシナモンのビスケットをお家に持っていってあげないと……」

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最終更新:2016年05月10日 07:03