192 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/07/03(金) 16:31:11.91 ID:vHdFVALi0
 ここは兄弟家の中。

アムロ「あれ? セレーネ、出かける準備してどうしたんだ?」
セレーネ「今日は体育館へバレーの練習の見学に行くの。
     先日、ママさんバレーやってる人に誘われちゃって」

アル「へえ、バレー? 僕も見に行きたいなあ」
シュウト「一緒に行っていい?」
アムロ「こらこら、2人とも。俺も一緒に行ってアルやシュウトの面倒を見なくちゃダメか?
    で、セレーネは誰に誘われたんだ?
セレーネ「近所のカマリアさんって人よ」
アムロ「カマリアさん!?」
セレーネ「ちょっと、表情が変わって。どうしたの?」

 アムロ達は街の体育館に現れた。
立派な建物の中ではすでに何人もの人がバレーの練習前のストレッチをしている。

セレーネ「カマリアさん、こんにちは」
カマリア「セレーネちゃん、来てくれたのね!」
セレーネ「見学に来ました」
カマリア「メンバーが増えるのは大歓迎よ」

アムロ「カマリアさん、お久しぶりです」
カマリア「アムロさんもお変わりなく」
アムロ「今日は妹がお世話になるということで来ました」

セレーネ「兄さん、知り合い?」
アムロ「知らなかったのか? この人は本来なら俺の母親になったかもしれない人だ」
セレーネ「えっ!?」

アムロ「カマリア=レイ、テム=レイの奥さんだ」

193 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/07/03(金) 16:37:07.81 ID:vHdFVALi0
 驚くセレーネ。
そんな彼女を見ながらママさんバレーのメンバーはもくもくとストレッチを続けている。

アムロ「カマリアさんはちゃんと初代ガンダムに出てきた宇宙世紀のキャラなんだぞ」
セレーネ「兄さんの母親ってことは私の母親になったかもしれないってこと?」

アムロ「いや、それは違う」
一同「……」

セレーネ「何よ、その無言の沈黙は。だいたいこの兄弟スレのウチの兄弟の両親って誰よ?」
アムロ「設定がない」
セレーネ「『設定がない』ってどういうことよ!?」
アムロ「だから謎なんだ」

 カマリアは唐突に話題を変えた。

カマリア「今日の練習試合のスタメンをキャプテンの私が発表します。まず私。
     それからヒルダ」
ヒルダ「はい」
セレーネ「フランクリンさんのところの奥さんね」

カマリア「ミューラ」
ミューラ「はい」
セレーネ「ハンゲルグさんのところの奥さんね」

カマリア「ミキノ」
ミキノ「はい」
セレーネ「シュバルツやキョウジのところの母親ね」

カマリア「今日はモニカがサナリィの仕事で休みなのでスタメンはヴィア」
ヴィア「は、はい」
セレーネ「カガリの母親ね」

カマリア「残り最後のスタメンはミチコ。以上、6人」
ミチコ「はい」
セレーネ「ミチコ……? 誰?」

194 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/07/03(金) 16:39:29.09 ID:vHdFVALi0
 アムロがセレーネの疑問に答えた。

アムロ「ミチコさんはな、アルの母親だったかもしれない人だ」
セレーネ「0080!? そんな人がいるの!?」
アル「いるよ」
シュウト「ね」

カマリア「あとは今日の練習試合の相手がそろそろ来る頃ね。
     控えのメンバーもいつゲームに出てもいいように準備しておくように」

 ママさんバレーの選手が思い思いに練習したり、ボールやネットの用意をしていると、
今日の対戦相手のチームが体育館に現れた。

ミライ「アムロ、今日はどうしてここにいるの!?」
アムロ「ミライさん!? ミライさんがバレーやるんですか!?」
ミライ「ええ、そうよ」

フラウ「へえ、今日はアムロがいるのね」
アムロ「フラウ=ボゥ、じゃなかった。フラウ=コバヤシだったな。
    実は妹の付き添いで……」

 ミライ=ヤシマ改めミライ=ノアと
フラウ=ボゥ改めフラウ=コバヤシはいきなり服を脱ぎ始めた。

アムロ「2人とも何やってるんだ!?」
カマリア「まさか露出狂!?」
ミライ「違うわよ。服の下に水着を着こんであるのよ。
    ビーチバレーの衣装は水着だから」
カマリア「ビーチバレー?」

 ミライとフラウはビキニの超ハイレグ姿になった。ほとんど紐のような水着を着ている。

ミライ「さあ、私達2人が相手よ。そこのバレーチームかかってきなさい!」
セレーネ「……2人?」

195 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/07/03(金) 16:43:18.63 ID:vHdFVALi0
カマリア「水着はどうでもいいけど2人しかいないのは変ね。
     あと残りの4人は? バレーは6人必要でしょ?」

ミライ「ハンデよ。ビーチバレーは2人でやるゲーム。
    私達ビーチバレーのチームが通常バレーの試合で6人のところを2人でお相手するの。
    サーブ権はまずあなた達にあげるわ」

カマリア「ほう……」

 カマリア達ママさんバレーチームのメンバーはハンデと言われたからなのか
少し怒った顔になった。カマリアがボールを取りサーブを打つ。
するとフラウがボールを受け、レシーブし、ミライがアタックした。
球はそのままカマリア達のコートに吸い込まれた。

ミライ「やった!」
カマリア「……かなりの腕前を持っているようね」
ミライ「今度は私達のサーブの番ね」

 フラウがジャンプサーブをうった。
素早い動きでミューラがレシーブし、ヒルダがセッターをやり、カマリアがアタックする。

セレーネ「うっわあ。これは私じゃこのチームのレベルについてこられないかも」
アル「あれ? 結局このチームに入らないの?」
セレーネ「だって私が考えていたのとレベルが違うもん。凄すぎるし。せっかくの勧誘だけど」

 ボールは幾度か互いのコートを行ったり来たりしていたがついに点数が入った。
カマリア達のチームに1点が入ったのだ。
しかし2人のミライ、フラウ組は6人に負けるとも劣らない動きで
立派にバレーの試合をやっている。

カマリア「やった。1点入った!」
アムロ「いいぞ! カマリアさんがんばれ! やっぱりスポ根はいいなあ」
ミライ「アムロ! なぜこっちを応援しないの!」
アムロ「へ?」

196 名前:通常の名無しさんの3倍 :2015/07/03(金) 16:45:42.45 ID:vHdFVALi0
ミライ「アムロ、こっちを応援しなさい。こっちこっち」
フラウ「こっちこっち」

アムロ「は、はあ……」

カマリア「アムロさん、なぜこっちを応援しないのですか!? こっちこっち」
アムロ「は、はい」

ミライ「こっちこっち」
フラウ「こっちこっち」
カマリア「こっちこっち」

ミライ「こっちこっち」
フラウ「こっちこっち」
カマリア「こっちこっち」

 アムロは急に視界がぐるぐると回転した。そして気持ち悪くなった。
めまいがしたのだ。そのまま体育館の床の上に倒れた。

セレーネ「きゃああ、兄さん、兄さぁん!?」
アル「大変だ。兄さんが倒れた!」
シュウト「救急車を呼ぼう!」

 これから数日の間、アムロは嫌な思い出があるといって
街の体育館の近くへは行かなかったという……。

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最終更新:2016年05月13日 07:15