9354月1日 その12017/04/01(土) 20:29:54.71ID:QDY01T0Z0
ルナマリア「(思い返せばその日は初めからどこか変だった)」
シン「ようルナ、おはよう」
ルナマリア「おはようじゃないわよ! どうして先に学校行っちゃたの、せっかく迎えに行ったのに!」
シン「え? 今日なんか約束してたっけ?」
ルナマリア「いや何言ってるのよ。私たちいつも一緒に登校して」
レイ「おはよう。シン、ルナマリア」
シン「おう、おはようレイ」
レイ「どうした? 何か揉め事か?」
シン「いや、なんでもないよ。早く教室いこうぜ」
ルナマリア「……?」


ルナマリア「シン、これ今日のお弁当って、ええ? なにそれ」
シン「なにって、弁当だけど。たまたま朝マユとステラに会ってさ、作ったから食べてくれって。困るよな~ロランの作った弁当もあるのに」デレデレ
レイ「そう言いつつも顔がゆるんでるぞ、シン」
シン「あれ、なにそれ? ひょっとしてルナも俺に弁当作ってきてくれたのか」
ルナマリア「え、あ、うん」
シン「そっか、ありがとな。じゃあ放課後にでも食べるよ」
ルナマリア「…………」

シン「さ~て、帰るか」
ルナマリア「あ、あのさシン!」
シン「ん? どうしたルナ」
ルナマリア「あのさ……一つ確認しておきたいんだけど」
シン「うん」
ルナマリア「私たち……つ、付きあってるんだよね?」
シン「へ? 付きあってないけど?」
ルナマリア「」
シン「何を突然…って、ああそっか。今日はエイプリルフールか! びっくりしたよ」
ルナマリア「(え……いやいや待って何言ってんの。わたしたち付きあってたじゃない。そりゃたしかに過程をすっ飛ばしていつの間にか付きあってるという結果だけが残された末ってよくわかんない成り行きだけど!)」
シン「ルナ?」
ルナマリア「(いや、もしかして…今までのは全部私の妄想!? シンと付きあいたいという想いが見せていた幻!? そりゃたしかにその方が理屈は通るけども!)」
シン「おーい、聞いてる?」
ルナマリア「(いやだからって夢から醒めるの早すぎでしょ! せめて心の準備くらいさせてよ! そもそも倦怠期気味でまだ全然イチャイチャしてないし楽しいこともまったく)」
シン「あの……ルナマリアさん?」
ルナマリア「うっさいわね!何よ!!」
シン「ひょっとして……信じた?」
ルナマリア「なにを?!」
シン「いや……だからこれ……エイプリルフールのウソ、なんだけど」
ルナマリア「……わたしとシンが本当が付きあってたっていうのが?」
シン「いや、逆逆! お前と俺が付きあってなかったっていうのがだよ!」
ルナマリア「……ごめん、意味がわからない」
シン「だから! 今日のことは全部ウソなんだって! 冷たくしたのも、ルナをちょっとからかおうと思ってさ!」
ルナマリア「……うそ?」
シン「そうウソ! 大丈夫、俺たちちゃんと付きあってるから!」
ルナマリア「うそ……。そう、だったんだ……」
シン「あ~焦った~。てっきり笑い飛ばしてくれるかと思ったのに本気に見えたからさ。一瞬俺たち本当は付きあってなかったのかって自分でも……」
ルナマリア「シン……」
シン「うん?」
ルナマリア「……この、アホ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!」゚A`)≡〇)`Д゚).・;'∴
シン「ええ~~~!?」

9364月1日 その22017/04/01(土) 20:31:35.27ID:QDY01T0Z0
シン「……ってことがあったんだけどさ、これって俺が悪いのかな?」

ルー「はあ? 当然じゃない」
ネーナ「それマジで聞いてんの?」
ファ「最低」
セシリー「ひくわ……」
クーデリア「ルナマリアさん、かわいそう」
ルイス「バカなの?死ぬの?」
カテジナ「わたしが彼女だったらアンタ殺すわ」
マリナ「それはとてもいけないことよ」
マユ「ルナマリアさんを泣かせるなんてお兄ちゃんのバカ!」
ステラ「シン、女の子をいじめるよくない!」
パーラ「お前本っ当に女心わかってないのな……」
ザコ「シンはクソ野郎ザコ! そんなんだから主役も奪われるザコ!」
シン「…………」

シン「」
レイ「落ち込んでるな、シン」
シン「レイ……お前こういうときは『気にするな、俺は気にしない』っていってくれないのな」
レイ「当たり前だ。気にするし、もっと落ち込め。お前はそれだけのことをしたんだからな」
シン「そっか……やっぱそうなんだな」
レイ「…………」
シン「ハア、どうすりゃいいんだ俺」
レイ「…俺はお前たちが付きあうと聞いた時、本当に嬉しかった」
シン「……レイ?」
レイ「俺にとってお前は親友だが、ルナマリアだって大切な友達だからな」
シン「…………」
レイ「だからこそ、二人にはこんなところで躓いてほしくない。失敗したと思うなら何度でもやりなおせばいい。お前たちには、これからまだ長い長い先があるんだからな」
シン「……そうだな。わかった。俺、これからルナのとこ行って謝ってくるよ」
レイ「ああ、それがいい」
シン「ごめんな、レイ。お前にも心配かけて」
レイ「ふっ、気にするな。俺は気にしない」
シン「ありがとう。じゃあ俺、行ってくるよ!」

9374月1日 その32017/04/01(土) 20:32:53.92ID:QDY01T0Z0
ルナマリア宅
メイリン「お姉ちゃん、シン来たよ」
ルナマリア「うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ!うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ!」
メイリン「見ての通り、帰ってきたと思ったらずっと部屋に引きこもって泣きっぱなしで……」
シン「わかった、後は俺がなんとかやってみるよ。悪いなメイリン」
メイリン「お願いね、シン」

シン「ルナ? ルナいるんだろ? 返事くらいしてくれよ」
ルナマリア「……ヒック、うう……な、なにしにきたのよ!」
シン「あのさ、今日はごめんな。俺全然無神経で…お前がそんなに傷つくなんて思ってなくて」
ルナマリア「どうせその言葉もウソなんでしょ。付きあってるなんていって、わたしのことからかってたんでしょ」
シン「違うって! 俺は本当にお前のこと……!」
ルナマリア「本当はわたしのこと、初めはアスランを狙ってたのに無理目だから乗り換えた尻軽アホ毛だと思ってるクセに!」
シン「思ってない! それは本当に思ってない!!」
ルナマリア「グス、じゃあ、どうして毎日手を繋いだりイチャイチャしてくれないの?」
シン「え? い、いや、それは別にもう俺たち付きあって結構経つし、今さらそういうことはしなくてもいいかなt」
ルナマリア「うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ! やっぱり遊ばれてるだけだったああぁぁ!!」
シン「いやごめん間違えた! ラブラブだから! 俺たち今もラブラブだから!! 手も繋ぎたかったらいくらでも繋ぐから!」
ルナマリア「うう…じゃあステラやマユちゃんより、わたしの方が大事っていってくれる?」
シン「え、あー、それはどうだろう」
ルナマリア「うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ!うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ!」
シン「あーごめん! 泣くなって! どっちも大事だから! お前もマユもステラも、みんな同じくらい大事だから!」
ルナマリア「うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ! そんなこといってえ! わたしのことなんて3番手くらいにしか思ってないくせにぃ!」
シン「わかった、別枠! 別枠にしよう! マユとステラは妹として、ルナは恋人としてどっちも俺にとって大事な存在! これならいいだろ!?」
ルナマリア「うぐっ、うぐっ……べ、別枠?」
シン「そう別枠。あの二人は俺にとって大切だけど、別にお前みたいに抱きしめたいとかキスしたいとか思ってるわけじゃないから」
ルナマリア「…………」
シン「恋人として一緒にいたいのはお前だよ、ルナ」
ルナマリア「ヒック、じゃあ……将来結婚してくれる?」
シン「えっ、結婚!? い、いや、俺たちまだ学生だし結婚とか……」
ルナマリア「うあ゙ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゙ぁあぁ゙ああぁぁうあ゙ぁあ゙ぁぁ!やっぱりシンはわたしを都合のいいセ○フレ女くらいにしか思ってないんだぁぁぁぁ!!」
シン「わかった! 前向きに! 前向きに考える! 善処はするから、その、お前との」
ルナマリア「……結婚?」
シン「そう結婚!」

9384月1日 その42017/04/01(土) 20:34:36.16ID:QDY01T0Z0
ルナマリア「…………」
シン「お、おい。どうしたんだよ急に黙りこくって」
ルナマリア「……く、くくくく」
シン「ル、ルナ?」
ルナマリア「はい言質取りました~~~~~~~~~~~!」
シン「!?」
ルナマリア「みんな~! 今のちゃんと聞いたわよね!」
レイ「ああ、聞いた」
ルー「確かに聞いたわ」
ステラ「きいたきいた~」
シン「な、なんだゾロゾロと出てきて! もしかして今まで全員隠れて聞いてたのか!?」
メイリン「ごめんね、シン。騙すようなことして」
レイ「だがルナマリアにどうしても証人になってほしいと頼まれてな」
ネーナ「こっそり先回りしてました~♪」
ザコ「まあこれもエイプリルフールということでおあいこザコ」
シン「」

ルナマリア「わたし、シンと付きあってま~~~~す!!」
ルー「おめでとう」パチパチ
ネーナ「おめでと」パチパチ
ファ「おめでとう」パチパチ
セシリー「おめでとう」パチパチ
クーデリア「おめでとうございます」パチパチ

ルナマリア「毎日ラブラブで~~~~~~す!!」

ルイス「おめでと~!」パチパチ
カテジナ「おめでとう」パチパチ
マリナ「おめでとう」パチパチ
シーリン「おめでとう」パチパチ
メイリン「おめでとう、お姉ちゃん」パチパチ

ルナマリア「将来、多分結婚しま~~~~~~~~~~~~す!!」

マユ「お兄ちゃん、おめでとう!」パチパチ
ステラ「うぇ~い、めでたい」パチパチ
パーラ「おめでとさん」パチパチ
ザコ「めでたいザコ。アホ毛の一念岩をも通すザコ」パチパチ
レイ「おめでとう」パチパチ

ルナマリア「みんな……ありがとう!」

友に、ありがとう
報われなかった日々に、さようなら
そして、全てのアホ毛に

お め で と う





シン「ナニコレ」

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最終更新:2017年05月06日 13:02