474通常の名無しさんの３倍2017/05/30(火) 08:01:40.33ID:6/Q3Wo+e0
マイ「ただいま」
リディ「お邪魔します」
シロー「やあ、いらっしゃい。珍しいじゃないか、お前が友達を連れてくるなんて」
マイ「同窓会がありまして。さっきまで一緒に飲んでいたんですが…」
キャラ「まだ語り足りないんで、飲みなおそうってことで」
シロー「(ｺｿｯ)おい…リディに酒を飲ませたのか？」
マイ「はい」
キャラ「まっさか、飲んだらああなるとは思わなかったよ。ここに来るまでに吐くもの全部吐かせたけどさ。物理的に」
リディ「面目ない…とはいえ、無理やり吐かせることはないじゃないか…まだ気分が悪いぞ」
マイ「あの状態でうちに来られても困るからな」
リディ「…酒飲んだ後の記憶が全くないんだけど、酔った俺ってそんなにひどいのか？」
シロー「酷い。一人でいる時はともかく、他人が居るところではできるだけ飲まない方がいいぞ」
リディ「わ、わかりました」
シロー「(実際はこいつが手に負えなくなって追い出されたんだろ？)」
マイ「(よくわかりましたね)」
シロー「(俺も似たような経験をしたからな)」
キャラ「ま、いいじゃないさ。おかげで仲良し三人組だけで飲む口実もできたんだし」
ロラン「いらっしゃい。さ、こちらにどうぞ」
リディ「ありがとう」
バナージ「あれ、リディさん？」
ジュドー「それにキャラも。なんか珍しい組み合わせ」
キャラ「やっほー、ジュドー！ 元気にしてるかい？」
リディ「よう、バナージ。そういえばお前、オリヴァーの弟だったな」
バナージ「オリ…ああ、マイ兄さんのことか」
リディ「マイ？」
マイ「家でも会社でもミドルネームで呼ばれてるんだ」
リディ「ミドルネームは親愛の証、か…とはいえ、俺たちにとっちゃオリヴァーはオリヴァーだもんな」
キャラ「そーだねえ。今更違う名前で呼ぶ気はしないよ」
ジュドー「学生時代から…って。キャラとリディさんとマイ兄って同級生だったの？」
キャラ「そーそー。それはもう仲良しだったんだよ」
バナージ「リディさんとキャラさんとマイ兄さんが同い年…意外だ」
リディ「キャラについては同意するけどな。…でもまあ、三人で一緒に居て悪い気がしないってことは勘が合うってことなんだろうさ」
マイ「リディとは食事の趣味が合うんだけど…キャラはなんだったかな」
キャラ「酷いね。二人であたしの取り合いをしたの、忘れたのかい？」
マイ「それはないな」
リディ「ああ、無い。むしろなんやかんや理由つけてくっついてきたのはお前の方だろ」
475通常の名無しさんの３倍2017/05/30(火) 08:03:24.19ID:6/Q3Wo+e0
キャラ「危なっかしくてみてらんなかったんだよねぇ」
リディ「お前だろ危なっかしいのは。MS操縦の授業のたびにトリップされて、どれだけ苦労したか…」
キャラ「こんな美人の世話ができるんだから光栄だったろ」
リディ「冗談！」
マイ「ジュドーくんもバナージくんも、明日は学校だろう。そろそろ寝たほうがいいんじゃないか」
バナージ「…あ、ほんとだ。もうこんな時間なのか。ジュドー、部屋行くぞ。宿題あるんだろ？」
ジュドー「げ、忘れてた！」
バナージ「じゃあリディさんもキャラさんも、ごゆっくり」
キャラ「あいよー」
リディ「おやすみ」
キャラ「やっぱ、あの年頃の子供ってのは忙しないもんだね」
リディ「わかったような言い方だな」
キャラ「四六時中ガキと変人の面倒見てりゃ、こうもなるよ。あ、ハマーン様はノーカンだよ」
リディ「ガキ？ お前、子供がいるのか！？」
キャラ「ンなわけないだろ。シェアハウスに住んでる子供のことだよ」
リディ「なんだ…」
キャラ「おかげで、どこにでも嫁に行ける自信がついたさ」
リディ「貰い手つくのかよ、その恰好で…」
キャラ「ほんっと失礼な奴だね。聞いたかい、オリヴァー」
マイ「…ふふっ」
リディ「なに笑ってんだよ」
マイ「キャラもリディも、変わらないと思ってね。昔もこうやっていた」
キャラ「あたしが話を振って、リディが突っかかって、それ見てオリヴァーが笑いながら合いの手を入れる…ほんとだね」
リディ「…確かに、な。あの時はなんだかんだで楽しかったかもな」
キャラ「あの頃に戻りたいかい？」
リディ「いや。今は今で満足しているよ。キャラだって、オリヴァーだってそうだろう？」
キャラ「あたしなんかハマーン様にお仕えするって生き甲斐も見つけたからね。あのおチビや馬鹿どもの面倒見るのも、なんだかんだで楽しんでるし」
マイ「僕もキャラやリディと同意見。…いい人も見つけた」
キャラ「ほお！ あのオリヴァーが女引っかけたのかい！？」
リディ「おいおい、初耳だぜ！ どんな人なんだよ、教えろよ！」
マイ「ははは…その前にさ、せっかく三人きりなんだ。のんびり話そう。…そうだ、良いワインがあるんだ。
せっかくだから開けようか」
キャラ「お、いいね！ ――あ、リディはぶどうジュースにしときな」
リディ「子供か、俺は！」
キャラ「冗談だよ。酔っぱらったら喉の奥に指突っ込んでやるからね」
リディ「おいおい…」
マイ「ふふ…」
この三人だけの同窓会は静かに盛り上がったようで、リディも今回は悪酔いすることがなかったそうです。
最終更新：2017年10月24日 13:36
