66某革命パロ2017/10/02(月) 20:57:07.20ID:cvZorW9O0
「
\ベッルリ~ン/」
ベルリ「………」
キラ「ノリ悪いなー、兄さん。そこは満面の笑顔で「はーい」って返事しなくちゃいけないのに」
ベルリ「だから嫌だって言ってるじゃないか!」
キラ「そんなベル兄さんにこの本をプレゼント!」
ベルリ「なんぞそれ」
キラ「恋愛の指南書…だと思う。ヒイロの部屋にあったから借りてきた」
ベルリ「…ヒイロの部屋って。どうせ首絞めて相手をオトすとか、そういうありきたりなオチでしょ」
キラ「ところがそうでもないみたいで…ほら見てよ」
ベルリ「…ほんとだ。なんか図解が載ってる」
キラ「なになに…えーっと、まず車を用意します。派手な赤い車がベストです」
ベルリ「…それで?」
キラ「もちろん自分が運転。さらに意中の人に加えてもう一人、人を乗せます。美男であるとなお良し。耽美系ならさらにポイントアップ」
ベルリ「なんで三人乗り…それに美男…耽美…?」
キラ「車をどんどん加速させつつ、なんか相手の関心を突くような意味わかるようでわかんないことを相手に語って聞かせます。そのうち相手がしびれを切らすので
決め台詞を言い放ち、逆立ちしてボンネットに飛び移ります」
ベルリ「は?」
キラ「そして耽美オーラを全開にしつつ半裸になってセクシーなポーズを取りカメラにドヤ顔を見せつけます。これであなたもモテモテに」
ベルリ「なるかぁぁぁ! なんなんだよそれ!」
67某革命パロ2017/10/02(月) 20:59:04.90ID:cvZorW9O0
キラ「"世界の果てに見る老若男女のオトし方"って書いてあるけど。オトせるのは女の人だけじゃないんだね」
ベルリ「すごいね! でも実行できる人はそれこそ世界の果てにしかいないよね!」
キラ「アムロ兄さんならこれくらいできる。…って刹那辺りは言いそうだけど。あとそれに対抗してセカイがドモン兄さんを推薦しそう」
ベルリ「二人とも無理でしょ、現実的に考えて」
キラ「ドモン兄さんは?」
ベルリ「そーいうやり方で他人をコマすドモン兄さんとか僕らの知ってるドモン兄さんじゃない」
キラ「まあね。…それで、どうするの」
ベルリ「何が」
キラ「やるの?やらないの?」
ベルリ「誰がやるか!」
特に関係のない話だが。数日後、一台の車が事故を起こした。
その日以来、ベルリは胡散臭い本の内容など二度と信じないと誓うことになったという。
さらに後日、ジャズバー・バトルマスターにて
ドレル「…とまあ、そういうことで。血迷った動きをした車が店に突っ込んできたのですよ。幸い、父上が素手で止めてくれたので被害は最小限で済んだのですが。
警察の人に聞いたら、女性にモテるためにやったとか。ダイナミズムと気品にあふれる手法だとは思いますが、それで事故を起こしては元も子もない」
ヘンケン「そのやり方なら、最近私もやったぞ。もちろん事故など起こらなかった」
ドレル「それはすごいですね。それで、目標は果たせたんですか?」
ヘンケン「それがな…」
ゼクス「失敗したのだよ」
ドレル「おやゼクス。疲れた顔をしてどうした」
へンケン「その時に協力を仰いだのが彼だったんだ」
ゼクス「率直に言って、初めてトールギスを動かした時以上の恐怖を感じました」
68某革命パロ2017/10/02(月) 20:59:48.64ID:cvZorW9O0
ドレル「何があったんだ?」
ヘンケン「ボンネットに飛び移った途端、なぜかエマさんが半狂乱になって暴れだしてしまったんだ」
ゼクス「私は狂乱するエマ先輩をなだめながら運転席に乗り移り、へンケンさんの背中で視界を遮られながら運転した…生きた心地がしなかったぞ」
ヘンケン「いったい何がいけなかったのか…ゼクス君の協力を得て家の中に車で乗り付けたし、やり方も完璧だったはずなのに」
ドレル「やはり高貴さが足りないのでは。もう少し気品というものを身に着けてはどうでしょう」
ヘンケン「そ れ だ !」
ゼクス「(そういう問題だろうか…)」
トレーズ「ふむ。…ミリアルド、少し頼みが」
ゼクス「まさか…」
トレーズ「世界の果てを見てみたくなった」
遠くで聞いてたイオ「(誰が考えたか知らんがクールな乗り方じゃねえか。俺も今度試してみるか)」
スミス(店長兼バーテン)「何考えてんだか知らねえけど、あんま無茶すんなよ。お前の放送、いつも楽しみにしてんだからな」
イオ「お、嬉しいこと言ってくれるじゃないの。マスター、もう一杯頼むぜ」
スミス「あいよ!」
後日、事故車両がもう一つ増えたとさ。
なお、それとは特に関係のない場所で通行人が鼻血を噴き出して気絶し病院に運び込まれるという怪事件が発生したが、原因は今もって謎のままである。
おわり
最終更新:2018年09月12日 20:52