424通常の名無しさんの3倍2019/01/05(土) 10:13:23.33ID:tkE+4VCa0>>428
ある建物の中、サリィが和服を着て舞台に現れた。
舞台の横ではヒイロとリリーナ、それにデュオとヒルデが話をしている。
リリーナ「ヒイロ、舞台と客席の用意、ありがとうございます」
ヒイロ「
こんなことはなんでもない。ただちょっと時間がかかるだけだ。
任務完了」
デュオ「ヒイロが任務完了したぞ。珍しい」
ヒルデ「しいっ、デュオ、一言多い」
デュオ「だってさ、新春だっていうのに働き者はいるもんだ。
ウチのジャンク屋だって休みだろ?」
ヒルデ「それはそうだけど……」
サリィは舞台の上の座布団に正座すると語り始めた。
サリィ「えー、みなさま来ていただいてありがとうございます。
私の名前はアルモン亭=ビシ江戸と申します。
本日は私の噺を聴きに足を運んでくださり感謝の念にたえません。
落語……、はちょっと長いので
それより短い小噺を新春ということで語ろうかと思います」
客席ではヒイロの家族である兄弟達をはじめ、街の人々が来ていた。
用意した椅子は埋まっている。
アムロ「アルモン亭=ビシ江戸? 不吉な名前だな。
野球ネタか」
ヒイロ「そこ、外野はうるさい。お前を殺す」
先ほどの舞台の横ではヒイロがアムロに向かって銃を向けた。
アムロ「バカ! お客に向かって銃を突きつける奴があるか!」
サリィ「えー、噺を始めます。時はエロ時代……」
アル「江戸時代。学校の歴史の勉強で習ったことがあるよ」
サリィ「いえ、今日はエロ時代の噺です」
シュウト「エロ時代!?」
アムロ「艶話もいいが子どもが聴いてもいいようにあんまりエロくない話にしろよ」
サリィ「時はエロ時代。ヒイロの兄弟にアムロというのがおりまして
家でこたつに入っておりました……」
アムロ「俺の話!?」
デュオ「いつものネタ披露と変わらないな」
ヒルデ「しいっ、デュオ、一言多い」
425通常の名無しさんの3倍2019/01/05(土) 10:15:45.53ID:tkE+4VCa0
その日、アムロはこたつに入りながら雪見だいふくを食べておりました。
アムロ「やっぱり寒い日にこたつでアイスはおいしいな」
ヒイロ「そうか」
アムロ「冷たいのに熱いというのがいいんだ」
ヒイロ「そんなにいいのか」
アムロ「ああ」
ヒイロ「それならこの街にも他に冷たいのに熱い場所があるぞ。
行ってみるか?」
アムロ「……そうだな。で、それはどこにあるんだ?」
ヒイロ「ウィナー家だ」
アムロやヒイロは家族を連れてウィナー家の屋敷にやってまいりました。
中ではカトルがお待ちかねです。
カトル「やあ、みんな。こんにちは。ようこそ」
アムロ「ヒイロ、ここが冷たいのに熱い場所なのか?」
ヒイロ「そうだ」
カトル「今、ハーゲンダッツをドロシーと山ほど食べているところだよ」
ハーゲンダッツ。それはコンビニ等で売られている値段が高いアイスでございます。
アムロ「ハーゲンダッツ……。金持ち自慢か?」
ヒイロ「そうじゃない。カトルが何をしているか見に行こう」
屋敷の廊下にはドロシーがおりまして、
顔を真っ赤にしながらヒイロの兄弟達にあいさつをしました。
ドロシー「……あ、こんにちは」
カトル「ドロシー、今度はみんなと一緒にハーゲンダッツを食べよう」
ドロシー「……えっ!?」
426通常の名無しさんの3倍2019/01/05(土) 10:18:05.31ID:tkE+4VCa0
アムロ達は客席に通されると
さっそくテーブルの上に置かれた無数のハーゲンダッツを食べ始めました。
アムロ「ハーゲンダッツいいな。冷たくておいしいぞ。
だがやはりこたつがないとな。
冷たいのに熱いというのがいいんだ」
ヒイロ「……兄さん、カトルをよく見ろ」
アムロ「え?」
アムロが見ると、
そこでは口を大きくあーんと開けたカトルと
スプーンの上にアイスをのせたドロシーがおりました。
カトル「さあ、僕の口にハーゲンダッツを入れるんだ!」
ドロシー「そんなこと、できるわけないでしょ!
それもみんなの前で!」
平然と言うカトルとさらに顔を真っ赤にしたドロシー。
アムロ「熱々だ!」
ヒイロ「そうだ。ここが冷たいのに熱い場所だ」
カトル「……と、言いつつドロシーはスプーンでアイスを用意するんだよね。
嬉しいな」
ドロシー「こっ、この。くうぅ!
さっきからあんなことやこんなことを。このH!」
カトル「それはそうさ。僕はH教授の弟子だもんね」
おあとがよろしいようで。
最終更新:2019年07月01日 18:44