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第1回・法廷(前半) 証拠品リスト 『弁護士バッジ』『ふしあなさん』『浅墓 章太郎の解剖記録』『野呂井神社の見取り図』『杏子の写真』『浅墓の携帯電話』 『ガラスのかけら』『千枚通し』『優子のペンダント』『汚れた布』『包帯』『キーカード』 『しぃ』『流石 妹者』『ショボ』『浅草 章太郎』『西 杏子』『板川 淳二』『川岸 優子』『甘楽 育夫』『狩戸 ミサ』 ・法廷1-1-1 ○ ○ 緑文字 「 8月10日 午前 9時50分 <br> 地方裁判所 被告人第3控え室 」 アンコ 「はぁ‥‥ 」 ギコ 「困るぞ。もう少し自信を持てよ。 」 ギコ 「アンタがそんなに落ち込んでいたら<br>オレもやる気が出ないぞ。 」 アンコ 「はぁ‥‥ 」 ギコ 「(やる気が・・・・ナエる) 」 イモジャ 「ギコにぃ! 」 ギコ 「あ、あれ。所長は? 」 イモジャ 「いないのじゃ。 」 ギコ 「え。 」 イモジャ 「今日の裁判、妹者がギコにぃの <br>助手を任されたのじゃ。 」 ギコ 「お、お前が‥‥? <br>(そ、そんなムボウな‥‥) 」 ギコ 「(今日は所長が一緒にいると <br> 思ったのに‥‥) 」 イモジャ 「わらわがいるなら、今日の裁判は <br>絶好調間違いなしなのじゃ! 」 「ギコにぃ! 安心するがよい! 」 ギコ 「はぁ‥‥ 」 アンコ 「ギコさん、困ります‥‥。 」 「弁護士のあなたがそんなに <br>落ち込んでいたら‥‥ 」 アンコ 「もっと自信を持ってください‥‥。 」 ギコ 「(・・・・アンタに言われたくねぇよ) 」 イモジャ 「さあ! いざ、出陣なのじゃ! 」 ギコ 「(・・・・やれやれだぜ・・・・) 」 ・法廷1-1-2 ○ ○ 緑文字 「 同日 午前10時 <br> 地方裁判所 第2法廷 」 (傍聴人) (木槌) モナー 「これより西 杏子の法廷を <br>開廷します。 」 ギコ 「弁護側、準備完了しているぞ。 」 フサギコ 「検察側、準備完了している。 」 モナー 「ではフサギコ検事。 <br>冒頭弁論をお願いします。 」 フサギコ 「了解した。 」 フサギコ 「被害者は浅墓 章太郎。 <br>私立黒磨日大学の2回生。 」 フサギコ 「8月8日の深夜に <br>野呂井神社で殺害された。 」 フサギコ 「解剖による死亡推定時刻は <br>午前0時から2時の間。 」 モナー 「そんな時間に <br>どうしてそんな所へ‥‥ 」 フサギコ 「大学のサークル仲間と、キモだめし<br>を行っていたのだ。 」 モナー 「ほう。それは面白そうですね。 」 フサギコ 「ところが、キモだめしの最中に <br>被害者は殺害された‥‥ 」 フサギコ 「捜査の結果、キモだめしの参加者 <br>西 杏子を逮捕並びに起訴。 」 フサギコ 「西 杏子の犯行であることに <br>疑いの余地はない。 」 モナー 「‥‥よく分かりました。 」 フサギコ 「フサァ! ギコ君。 <br>また会ったな。 」 フサギコ 「キミがどれだけ成長したか、 <br>見せてもらおうじゃないか。 」 イモジャ 「ギコにぃ。 <br>あのヒトなんなのじゃ? 」 ギコ 「しっ。目を合わせちゃダメだぞ。 <br>イタいヒトだから。 」 フサギコ 「ゴルァ! ヒトをヘンタイのように<br>扱うんじゃねえ! 」 ギコ 「(あいつ全然成長してないな‥‥) 」 (木槌) モナー 「それでは、最初の証人を <br>入廷させてください。 」 フサギコ 「事件の初動捜査を担当した <br>ショボ刑事を入廷させよう。 」 (ショボ、入廷) フサギコ 「証人。名前と職業を。 」 ショボ 「ボクのナマエはショボ。 」 ショボ 「殺人事件の初動捜査を担当している<br>んですョ。 」 フサギコ 「刑事。さっそく、事件の説明を <br>してもらおう。 」 ショボ 「了解ですョ!(シャキーン) 」 ショボ 「まず、事件現場の <br>見取り図を提出しますョ! 」 (見取り図) ショボ 「事件当夜、野呂井神社には十数人の<br>大学生が集まっていたんですョ。 」 ショボ 「キモだめしのオバケ役は2人。 」 ショボ 「まずは被害者の浅墓 章太郎。彼は<br>北墓地で待機していたんですョ。 」 ショボ 「隠れていたのは‥‥進行方向に <br>向かって右側なんですョ。 」 (北墓地に被害者のマークが、道の右側に出現) ショボ 「彼の死体が発見されたのも <br>そこなんですョ。 」 ショボ 「2人目は甘楽 育夫。 <br>黒磨日大学の3回生ですョ。 」 ショボ 「彼は北墓地と南墓地の間で、 <br>待機していたんですョ。 」 ショボ 「隠れていたのは、進行方向に <br>向かって左側なんですョ。 」 (北墓地と南墓地の間に甘楽のマークが、道の左側に出現) ショボ 「キモだめしが終わったのは、 <br>午前1時なんですョ。 」 ショボ 「それから参加者たちは、近くにある<br>参加者の家で宴会を開き‥‥ 」 モナー 「オバケ役の人たちは? <br>置いていったんですか? 」 ショボ 「オバケ役の2人は、後から <br>やって来る予定だったんですョ。 」 ショボ 「学生たちは予定通り <br>宴会を始め‥‥ 」 ショボ 「やがてオバケ役の1人、 <br>甘楽 育夫が帰ってきたんですョ。」 ショボ 「ところが、いつまでたっても被害者<br>だけが帰ってこなかったんですョ。」 ショボ 「甘楽 育夫も帰る際、被害者と <br>会っていないと証言したんですョ。」 ギコ 「(そのことは、 <br> 昨日本人から聞いたな‥‥) 」 ショボ 「そこで被害者を捜しに <br>神社へ戻り‥‥ 」 モナー 「死体を発見した‥‥ <br>ということですか。 」 ショボ 「被害者は胸を千枚通しで刺され即死<br>だったんですョ。 」 ショボ 「きっと、抵抗するヒマも <br>なかったんですョ。 」 モナー 「なるほど‥‥ 」 (木槌) フサギコ 「事件の概要については以上だ。 <br> 」 フサギコ 「では続いて被告人・西 杏子を逮捕<br>した理由と経緯を証言してもらう。」 モナー 「分かりました。それでは刑事、 <br> 」 「”西 杏子の逮捕した経緯と理由”<br>について証言してください。 」 ショボ 「了解ですョ! 」 証拠品リスト 『弁護士バッジ』『ふしあなさん』『浅墓 章太郎の解剖記録』『野呂井神社の見取り図』『杏子の写真』『浅墓の携帯電話』 『ガラスのかけら』『千枚通し』『優子のペンダント』『汚れた布』『包帯』『キーカード』 『しぃ』『流石 妹者』『フサギコ』『ショボ』『浅草 章太郎』『西 杏子』『板川 淳二』『川岸 優子』『甘楽 育夫』『狩戸 ミサ』 ・法廷1-1-3 赤文字 「 ~西 杏子の逮捕・その経緯~ 」 ショボ 1「警察が現場に到着したのは、 <br>午前2時30分ですョ。 」 2「キモだめしの参加者たちは、すぐに<br>警察の事情聴取を受けたんですョ。」 3「警察は、被告人の衣服に血液が付着<br>しているのを見つけたんですョ。 」 4「調査の結果、それは被害者の血液で<br>あることが判明したんですョ! 」 5「さらに被告人の犯行を裏付ける証拠<br>も発見されたんですョ。 」 6「それに被告人には、殺人の動機も <br>あったんですョ。 」 7「以上のことから、被告人を殺人容疑<br>で逮捕したんですョ! 」 モナー 「被告人の衣服に‥‥ <br>被害者の血液ですって! 」 (傍聴人) (木槌) モナー 「静粛に! 静粛に! 」 フサギコ 「裁判長。これがその証拠品だ。 」 モナー 「‥‥見たところ、 <br>血液なんて見当たりませんが。 」 フサギコ 「付着していたものは、 <br>ほんのわずかだったのだ。 」 フサギコ 「ショボ刑事の背が、 <br>極端に低いせいもあっただろうが、」 「彼の鋭い目が <br>わずかな血痕をとらえたのだ。 」 フサギコ 「検査の結果この衣服からは、 <br>被害者の血液が検出された。 」 モナー 「フサギコ検事! その衣服を <br>証拠として受理します。 」 法廷記録に『被告人の衣服』を追加。 ギコ 「(うう‥‥) 」 フサギコ 「フサァ! 冷や汗を流すのは <br>いくらなんでも早すぎる。 」 フサギコ 「これからキミには尋問を <br>してもらわねばならんのだ。 」 フサギコ 「‥‥覚悟しておくように。 」 モナー 「それでは弁護人。 <br>尋問をお願いします。 」 ギコ 「(‥‥なんかものすごく <br> イヤな予感が‥‥) 」 フサギコ 「フフフ‥‥ 」 イモジャ 「ギコにぃ! <br>安心するのじゃ! 」 「妹者が手助けするから、 <br>絶対に大丈夫なのじゃ! 」 ギコ 「(だといいけど‥‥ <br> 」 イモジャ 「ところでギコにぃ。 <br> 」 ギコ 「な、なんだよ‥‥。 <br> 」 イモジャ 「じんもんって何? <br> 」 ギコ 「(大丈夫って言ったの <br>‥誰だっけ?) 」 「(どうする?) 」 →尋問の説明をする 目で見て覚えさせる ギコ 「‥‥平たく言えば”ムジュン” <br>した証言を暴くのが尋問だ。 」 イモジャ 「”ムジュン”した証言? <br>そんなものあるのかの? 」 ギコ 「もし依頼人が無罪なら、 <br>これから先の検察側の証人は、 」 「証言で必ず”ウソ”をつく。 <br>その”ウソ”は必ず 」 「法廷記録にファイルした <br>証拠品と食い違う筈だ。 」 「それをムジュンした証言に <br>”つきつける”んだ。 」 イモジャ 「ショボ殿は刑事じゃぞ! <br>嘘なんかつくはず無いのじゃ! 」 ギコ 「ああいう”そそっかしいけど正直”<br>ってタイプの証人は… 」 「嘘を付く気が無くても勘違いを <br>したりする時だってあるんだ。 」 イモジャ 「あ!そうじゃな。‥でもギコにぃ、<br>ショボ刑事のように、 」 「嘘をつく気が無い人や嘘をつくのが<br>上手い人だと証言は‥ 」 「ムジュンしていない時だって <br>あるんじゃないかの? 」 ギコ 「ムジュンが無いなら証言の細部を <br>質問して”ゆさぶる”と良いんだ。」 「そうすれば新しい証言が生まれる時<br>もあるし、情報収集にも使える。 」 イモジャ 「なるほどのぉ、 <br>‥ギコにぃもなかなかじゃの。 」 ギコ(青文字「(褒められてんのかな、これ‥‥)<br> 」 ギコ 「とにかく最初にも言ったが、 <br>ムジュンやおかしな証言に対して 」 「法廷記録を武器にして戦い依頼人を<br>救い出す。それが弁護士の尋問だ。」 イモジャ 「‥なら早く尋問で戦って、 <br>杏子殿を救うのじゃ! 」 尋問の説明をする →目で見て覚えさせる ギコ 「今から尋問をするから、 <br>それを見て覚えておけ、妹者。 」 イモジャ 「むぅぅ、正直つまらないのじゃ! 」 ギコ 「(逆ギレされてしまった‥。) 」 【ゆさぶる】 ショボ 1「警察が現場に到着したのは、 <br>午前2時30分ですョ。 」 ギコ 「待った! 」 ギコ 「現場‥‥っていうと、 <br>北墓地のことか? 」 ショボ 「野呂井神社に到着したのは、 <br>2時20分頃過ぎなんですョ。 」 ショボ 「それから7、8分ほど歩いて、 <br>北墓地に到着したんですョ。 」 ギコ 「被害者は、墓石にもたれかかって <br>いたんだったな? 」 モナー 「墓石に‥‥? 」 ショボ 「そうなんですョ。 」 ショボ 「死体は墓石の裏側に <br>寄りかかっていたんですョ。 」 ショボ 「あ! その写真があるから、 <br>提出しますョ! 」 (写真詳細) モナー 「確かに寄りかかっていますね。 」 ショボ 「ああそれから‥‥ 」 モナー 「? まだ何か‥‥? 」 ショボ 「被害者がもたれかかっていた <br>墓石なんですが‥‥ 」 ショボ 「最近出来たらしい傷が <br>発見されたんですョ。 」 ギコ 「傷‥‥? 」 ショボ 「事件と関係あるかは <br>分かりませんけどネ‥‥ 」 ギコ 「(ふーん。傷ねぇ‥‥) 」 フサギコ 「死体の状況は、のちほど刑事に <br>詳しく証言させる。 」 フサギコ 「とりあえず、その写真を証拠として<br>受理していただきたい。 」 モナー 「分かりました。 」 法廷記録に『現場写真』『墓石』を追加。 ショボ 2「キモだめしの参加者たちは、すぐに<br>警察の事情聴取を受けたんですョ。」 ギコ 「待った! 」 ギコ 「参加者全員から話を聞いたのか? 」 ショボ 「もちろんですョ。 」 ギコ 「外部の人間が犯人‥‥ <br>っという可能性は? 」 フサギコ 「異議あり! 」 「フサァ! <br>それはありえない。 」 ギコ 「なぜだ? 」 フサギコ 「北墓地へ行くには、どうしても <br>境内を通らねばならないのだ。 」 「境内は参加者の集合場所であり、 <br>不審人物の目撃証言はない。 」 「ちなみに植物が生い茂っている林を<br>何者かが通った形跡はなかった。 」 「つまり‥‥外部の人間の犯行である<br>可能性は、ないと断言できる! 」 ギコ 「(杏子に濡れ衣をきせた真犯人も <br>参加者の中にいたというわけか‥)」 イモジャ 「あのイタイ人、 <br>言ってることはまともなのじゃ。 」 フサギコ 「フサァ! 」 「君もこの審理が終われば、 <br>私への誤解もとけることだろう。 」 ギコ 「(そうはならないと思うけどな‥) 」 フサギコ 「それよりも、ショボ刑事の <br>証言の続きをききたまえ。 」 ショボ 3「警察は、被告人の衣服に血液が付着<br>しているのを見つけたんですョ。 」 ギコ 「待った! 」 ギコ 「血痕は‥‥ <br>どのあたりに付着していたんだ? 」 ショボ 「右の袖口にほんの少し。 <br>それだけですョ。 」 ギコ 「え? それだけ? 」 ショボ 「そうなんですョ。他に血痕は <br>見られなかったんですョ。 」 ギコ 「凶器は死体から引き抜かれて <br>いたんだったな? 」 ショボ 「そうなんですョ。死体の近くに <br>捨てられていたんですョ。 」 モナー 「凶器というと‥‥ 」 ショボ 「この千枚通しのことですョ。 」 (千枚通しを取り出す) ショボ 「残念ながら指紋は <br>検出されなかったんですョ。 」 ギコ 「それにしても‥‥なんで血痕が <br>少ししか付着してないんだ? 」 ショボ 「それはきっと‥‥ <br>布のせいだと思うんですョ。 」 ギコ 「布‥‥? <br>(どういうことだ‥‥?) 」 ショボ 「オバケ役だった被害者は、 <br>オバケに変装するために‥‥ 」 ショボ 「この布を着ていたんですョ。 」 (ショボ、布を取り出す) モナー 「なんとまあハデな色合いですねえ。 」 ギコ 「かなり気合いが入ってるな‥‥ <br>柄に。 」 モナー 「この布‥‥血で汚れていますね。 」 ショボ 「被害者は殺害された時、 <br>この布を着ていたんですョ。 」 ショボ 「犯人は凶器の千枚通しを引き抜いた<br>んですョ。 」 ショボ 「布が血を吸って、返り血がほとんど<br>付かなかったらしいんですョ。 」 モナー 「しかし被告人の衣服には <br>血液が付着していたんですよね? 」 ショボ 「被告は右利きですョ。 」 「刺した時に勢いあまって袖口が、 <br>うっかり胸に触れたみたいですョ。」 モナー 「その布‥‥受理しましょう。 」 法廷記録に『変装用の布』を追加。 ショボ 4「調査の結果、それは被害者の血液で<br>あることが判明したんですョ! 」 ギコ 「待った! 」 ギコ 「それは本当のことか? 」 ショボ 「間違いないですョ。 」 ギコ 「ほかの参加者は警察が来るまで、 <br>血に気付かなかったのか? 」 フサギコ 「被告人の服の袖口に、 <br>ちょっとついていただけだからな。」 「それに真夜中のことだ。 <br>気付かなくても無理はない。 」 ギコ 「でも宴会のときは明るかっただろ? 」 フサギコ 「ギコ君、 <br>君もオトナなら知っているだろう?」 「大学生の飲み会というものを。 」 ギコ 「むむ‥‥ 」 イモジャ 「どういうことなのじゃ? 」 ギコ 「酒が入ると、オトナはバカになる。<br>学生の飲み会ならなおさらだな。 」 イモジャ 「バカに? 」 ギコ 「正気じゃないってことだ。 <br>まあ、オトナになれば分かる。 」 イモジャ 「分かったのじゃ。 」 フサギコ 「フサァ! <br>納得していただけたようだな。 」 モナー 「さてショボ刑事、 <br>それからどうなりましたか? 」 ショボ 5「さらに被告人の犯行を裏付ける証拠<br>も発見されたんですョ。 」 ギコ 「待った! 」 ギコ 「そ、それは‥‥ 」 ショボ 「それは‥‥ <br>時計なんですョ。 」 モナー 「とけい‥‥? 」 ショボ 「被害者は事件当時、懐中時計を <br>ポケットに入れていたんですが‥‥」 ショボ 「殺害された時、それをコワした <br>らしいんですョ。 」 ギコ 「コワした‥‥? 」 ショボ 「倒れた際に、地面にぶつけたと <br>思われるんですョ。 」 ショボ 「そして、コワれた時計は、 <br>指針が止まっていたんですョ。 」 モナー 「それはつまり‥‥犯行時刻で <br>止まっているということですか! 」 ショボ 「そうなんですョ!(シャキーン) 」 ギコ 「そ、その時刻は‥‥ 」 ショボ 「見ての通りですョ。 <br>‥‥12時48分。 」 ショボ 「‥‥その時刻はまさしく被告人が <br>キモだめしの時‥‥ 」 ショボ 「犯行現場の北墓地を回っていた頃の<br>時刻なんですョ! 」 ギコ 「な‥‥‥‥‥‥‥ 」 ギコ 「なんだってえええええ! 」 (傍聴人) (木槌3回) モナー 「静粛に! 静粛に! 」 モナー 「そ、それは間違いないのですか! 」 フサギコ 「被告人がキモだめしルートに入った<br>のが、12時40分。 」 フサギコ 「それから林の中を回り、 <br>境内へ帰ってくるまで20分。 」 フサギコ 「つまり‥‥被告人は犯行時刻に <br>現場を通った‥‥というわけだ。 」 ギコ 「ぐおっ‥‥ 」 法廷記録に『被害者の懐中時計』を追加。 ショボ 6「それに被告人には、殺人の動機も <br>あったんですョ。 」 ギコ 「待った! 」 ギコ 「動機‥‥それは? 」 ショボ 「被害者は被告人にコイゴコロを <br>抱いていたんですョ。 」 モナー 「ほう、コイゴコロですか。 <br>いいですねえ。若いことは。 」 ショボ 「でも、被告人は被害者と <br>交際するつもりはなかったんでョ。」 ショボ 「しつこく交際を迫る被害者を <br>うっとうしく思った‥‥ 」 ショボ 「それが動機と考えられるんですョ。 」 フサギコ 「被害者と被告人は、幼馴染みの関係<br>であることが分かっている。 」 モナー 「なんと! そうなのですか? 」 フサギコ 「間違いのないことだ。 」 フサギコ 「被告人は被害者をうっとうしく <br>思っていたようだが‥‥ 」 フサギコ 「2人が会話を交わすことは、 <br>しばしばあったらしい。 」 ショボ 「まあ‥‥普段はそれなりに <br>仲が良かったのかと‥‥ 」 フサギコ 「しかし‥‥ついに被告人にも <br>ガマンの限界が訪れた。 」 フサギコ 「そして今回の事件が起こった。 <br>‥‥そういうことだろう。 」 モナー 「なるほど‥‥。 」 ショボ 7「以上のことから、被告人を殺人容疑<br>で逮捕したんですョ! 」 ギコ 「待った! 」 「他に疑わしい人物はいないのか? 」 ショボ 「犯行を実行できる人物は、 <br>被告人以外にはいないんですョ。 」 フサギコ 「他に疑わしい人物がいるなら、 <br>ぜひとも教えてもらいたいものだ。」 ギコ 「(自信たっぷりだな‥‥ <br> あいかわらず‥‥) 」 【ループ】 イモジャ 「ギコにぃ、 <br>何か手がかりは見つけたかのぅ? 」 ギコ 「‥‥正直見つからない。 」 イモジャ 「そのときは、 <br>じっくりと証人の話を聞くのじゃ。」 ギコ 「もっと『ゆさぶれ』ってことか。 」 イモジャ 「そうなのじゃ。きっと手がかりが <br>つかめるはずなのじゃ。 」 ギコ 「初めての助手としては、 <br>ベンキョウしてるみたいだな。 」 イモジャ 「しぃネェから、 <br>いろいろ教わってるのじゃ。 」 ギコ 「なるほど‥‥ <br>(とりあえず、ゆさぶってみるか)」 1,3,5,6のゆさぶるで次の段階へ。 証拠品リスト 『弁護士バッジ』『ふしあなさん』『浅墓 章太郎の解剖記録』『野呂井神社の見取り図』『杏子の写真』『浅墓の携帯電話』 『ガラスのかけら』『千枚通し』『優子のペンダント』『汚れた布』『包帯』『キーカード』『現場写真』『墓石』 『変装用の布』『被害者の懐中時計』 『しぃ』『流石 妹者』『フサギコ』『ショボ』『浅草 章太郎』『西 杏子』『板川 淳二』『川岸 優子』『甘楽 育夫』『狩戸 ミサ』 ・法廷1-1-4 (木槌) モナー 「逮捕した理由はよく分かりました。 」 モナー 「衣服の血液に、 <br>0:48で壊れた懐中時計‥‥ 」 「逮捕するには十分です。 」 ギコ 「(絶好調だな‥‥ <br> 限りなく逆方向に。) 」 フサギコ 「さて刑事。 <br>もう一度証言してもらおう。 」 フサギコ 「これらの事実から、被告人の犯行を<br>再現するのだ。 」 フサギコ 「それが終わったら‥‥ <br>この審理も終了だ。 」 ギコ 「‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 (木槌) モナー 「では証人。 <br>証言をお願いします。 」 モナー 「先ほどの証拠から再現される <br>犯行の様子を! 」 ショボ 「了解ですョ! 」 赤文字 「 ~犯行の再現~ 」 ショボ 1「遺留品などから犯行が計画的だった<br>のは間違いないんですョ。 」 2「被害者が最初のオバケ役であること<br>は、みんな知っていたんですョ。 」 3「被告人は自分の番になると <br>林の中へ出向いたんですョ。 」 4「やがて‥‥北墓地で被害者と <br>出会ったんですョ。 」 5「被告人は脅かしに現れた被害者を <br>グサリと刺して‥‥ 」 6「被害者が地面に倒れた衝撃で、懐中<br>時計が壊れて止まったようですネ。」 7「そして被告人は、刺殺後死体を隠し<br>立ち去ったと思われるんですョ。 」 モナー 「ふむう‥‥。なるほど‥‥。 <br>出会い頭に刺したわけですね。 」 ショボ 「キモだめしのルート付近の <br>地面にわずかな血痕が。 」 ショボ 「これは布の切れ目から <br>飛んだものと思われるんですョ。 」 ショボ 「被害者が林から脅かしに飛び出した<br>ところを刺した‥‥ 」 ショボ 「これは間違いのないことですョ。 」 モナー 「よく分かりました。 <br>それでは弁護人。‥‥尋問を。 」 イモジャ 「ギコにぃ。どうするのじゃ? 」 ギコ 「このまま何も出来なかったら、 <br>杏子はソッコーで有罪だ。 」 ギコ 「見つけるしかないな‥‥ <br>ムジュンを。 」 【ゆさぶり】 ショボ 1「遺留品などから犯行が計画的だった<br>のは間違いないんですョ。 」 ギコ 「待った! 」 「どうしてそんなことが分かるんだ? 」 フサギコ 「今までの話を聞いていれば、 <br>分かるはずだが? 」 ギコ 「うっ‥‥ 」 イモジャ 「わらわにも分かるように、 <br>教えてほしいのじゃ。 」 フサギコ 「フサァ! <br>ショボ刑事、よろしく頼む。 」 ショボ 「分かりましたョ。 」 「一番分かりやすいのは、 <br>凶器が千枚通しであることですョ。」 「普通は、キモだめしに参加するのに<br>千枚通しは持っていかないですョ。」 フサギコ 「それに付け加えて、この千枚通しに<br>指紋は付着していなかった。 」 「計画的な犯行でなければ、 <br>指紋など気にするはずはないのだ。」 「フサァ! <br>ご理解いただけたかな? 」 イモジャ 「よく分かったのじゃ! 」 ギコ 「(アイツ、イメージアップに <br> 必死になってるな‥‥) 」 モナー 「計画的ということは、被害者が <br>オバケ役であることも? 」 ショボ 「被告人は、 <br>そのことも知っていたようですネ。」 ショボ 2「被害者が最初のオバケ役であること<br>は、みんな知っていたんですョ。 」 ギコ 「待った! 」 「本当にみんなが知っていたのか? 」 ショボ 「そうですョ。 」 「ちゃんと事情聴取したから、 <br>間違いないんですョ。 」 ギコ 「『最初』のオバケ役であることも? 」 ショボ 「それは‥‥ 」 フサギコ 「間違いないはずだな? 」 ショボ 「間違いないんですョ! 」 ギコ 「(ここまでハッキリ証言されると <br> これ以上はつっこめないか‥‥)」 ギコ 「それからどうなったんだ? 」 ショボ 3「被告人は自分の番になると <br>林の中へ出向いたんですョ。 」 ギコ 「待った! 」 「林の中に? 」 ショボ 「キモだめしのコースは、 <br>林道を通っていくんですョ。 」 ギコ 「そういうことか。 <br>俺も現場に行ったから知ってるよ。」 「道は、石畳だったな。 <br>林道といっても土の道じゃない。 」 ショボ 「そういうことですョ。 」 フサギコ 「オバケ役が二人とはいえ、 <br>いつ出てくるか分からない‥‥ 」 「キモだめし大会としては、 <br>十分というわけだな。 」 「ショボ刑事、先に進んでくれ。 」 ショボ 4「やがて‥‥北墓地で被害者と <br>出会ったんですョ。 」 ギコ 「待った! 」 「北墓地にオバケ役がいたことは、 <br>被告人は知らなかったんだよな? 」 フサギコ 「フサァ! <br>考えるまでもない。 」 「どこでオバケ役に脅かされるか、 <br>分かっているキモだめし大会など‥」 「しぃ弁護士の助けを借りない <br>ギコ君のようなものだ。 」 ギコ 「どういう意味だ? 」 フサギコ 「フサァ! <br>まるで価値がない。 」 ギコ 「うぅ‥‥ 」 イモジャ 「ギコにぃの価値がなくても、 <br>わらわがいるから大丈夫なのじゃ!」 ギコ 「(一緒にバカにされてるなんて、 <br> 口がさけても言えないな‥‥) 」 ショボ 5「被告人は脅かしに現れた被害者を <br>グサリと刺して‥‥ 」 ギコ 「待った! 」 「いきなりグサリと刺したのか? 」 ショボ 「それは分からないんですョ。 」 フサギコ 「被害者からすれば、 <br>この被告人に刺されることなど、 」 「考えたこともなかったはずだ。 <br>当然、油断していたことだろう。 」 「それに‥‥ 」 「被告人が被害者の胸に千枚通しを <br>勢いよく突きたてた証拠がある。 」 「これなら女性の力でも、 <br>犯行は十分可能なのだ。 」 ギコ 「まさか、またウチの所長が? 」 フサギコ 「いや、残念ながらそうではない。 」 「ショボ刑事、続きを頼む。 」 ショボ 「分かりましたョ。 」 ショボ 7「被告人は、刺殺後死体を隠し <br>立ち去ったと思われるんですョ。 」 ギコ 「待った! 」 「どうしてそんなことを? 」 フサギコ 「自分から容疑をそらすためだ。 」 ギコ 「なんだって? 」 フサギコ 「被告人は、キモだめし大会の順番で<br>一番最後だったのだ。 」 「『浅墓が自分を脅かしに出てきた』<br>っと証言すれば捜査は混乱する。 」 「実際、被害者の服についた血痕や <br>懐中時計が壊れてなければ、 」 「すぐに彼女を逮捕することなど、 <br>できなかったのだよ。 」 ギコ 「(確かに杏子に不利な証拠が、 <br> 多すぎるな‥‥) 」 【ループ】 ギコ 「(これが犯行の再現か‥‥ <br> 思ったよりスキがないな‥‥) 」 イモジャ 「本当に杏子がやったのかのぅ‥‥ 」 ギコ 「これだけ杏子に不利な証拠がある‥<br>もし杏子がムザイであるならば、 」 「真犯人によって、証拠品が偽装工作<br>された可能性が高いってことだ。 」 「それをきっと見つけ出してやる。 」 イモジャ 「そうじゃな。 」 「でも困ったときは、 <br>証拠品ファイルを見る。 」 「それが基本なのじゃ。 」 ギコ 「(今ムジュンを見つけなければ <br>真理はそこで終了だ。) 」 「(何としても見つけないと‥‥) 」 ショボ 6「被害者が地面に倒れた衝撃で、懐中<br>時計が壊れて止まったようですネ。」 ギコ 「待った! 」 ギコ 「それ‥‥間違いないのか? 」 ショボ 「え? どういうことですかネ? 」 ギコ 「いや、だから本当に <br>地面にぶつけたのかって‥‥ 」 ショボ 「他に考えられないんですョ。 」 ショボ 「出てきた瞬間刺されて、 <br>その場に倒れたなら‥‥ 」 ショボ 「地面にぶつけたとしか <br>考えられないんですョ。 」 モナー 「それはそうでしょうね。 」 ショボ 「倒れたときのイキオいを <br>考えると‥‥ 」 ショボ 「思いきり地面に時計をぶつければ、<br>コワれるョネ? 」 ギコ 「(相変わらず弱気だな‥‥‥ <br> つけいるスキがあるかも‥‥) 」 ギコ 「(ううん‥‥ <br> どうしようか‥‥) 」 さらにゆさぶる →証言に戻る ギコ 「(まあ、あせることもないか‥‥) 」 ギコ 「それから、 <br>被害者の発見場所から考えると‥‥」 ショボ 「そうなんですョ。 」 →さらにゆさぶる 証言に戻る ギコ 「コワれた時計のことで <br>他に何かないのか? 」 ショボ 「そうですネェ‥‥ 」 ショボ 「懐中時計の文字盤のガラスが <br>割れていたんですョ。 」 ショボ 「たぶん、思いきり地面に <br>たたきつけたからなんですョ。 」 モナー 「そのショックで時計が <br>コワれたんですね? 」 ショボ 「そうなんですョ。 」 ショボ 「ガラスのかけらも辺りに <br>散らばっていたんですョ。 」 ギコ 「ガラス‥‥? 」 ショボ 「もちろん文字盤の <br>ガラスなんですョ。 」 ショボ 「発見現場に散らばっていたのを <br>鑑識が回収したんですョ。 」 イモジャ 「どうしたのじゃ? ギコにぃ。 <br>考え込んだりして。 」 ギコ 「証人。今のところを証言に <br>つけ加えてくれないか? 」 ショボ 「構わないんですョ。 」 モナー 「それでは今の部分を、証言に <br>つけ加えてもらいましょう。 」 ショボ 6B「死体が発見された場所に文字盤の <br>ガラスが散らばっていたんですョ。」 ギコ 「待った! 」 「懐中時計の文字盤のガラスで、 <br>間違いないのか? 」 ショボ 「それは間違いないんですョ。鑑識が<br>しっかり調べてくれたんですョ。 」 ギコ 「それなら確かに間違いはないな。 」 モナー 「間違いなさそうですね。 」 イモジャ 「間違いなしなのじゃ。 」 フサギコ 「信用してもらえたようだな。 」 ギコ 「(刑事、複雑なカオをしてるな。) 」 ショボ 6B「死体が発見された場所に文字盤の <br>ガラスが散らばっていたんですョ。」 →つきつける『ガラスのかけら』 ギコ 「異議あり! 」 ギコ 「刺された被害者は、 <br>そのまま倒れ‥‥ 」 ギコ 「地面に時計をぶつけてコワした‥‥ 」 ギコ 「そう考えるんだな? 」 ショボ 「ええ! それなら何の問題も‥‥ 」 ギコ 「とぼけたこと言うなよ。 刑事。 」 ショボ 「え‥‥? 」 (ギコ、『ガラスのかけら』を取り出す) ギコ 「いいか? 」 「このガラスは死体の発見場所である<br>墓石のウラに散らばっていた。 」 ギコ 「だが刑事はこう証言した。 」 ギコ 「被害者が地面に倒れた衝撃で、 <br>懐中時計がコワれ‥‥ 」 ギコ 「そして文字盤の <br>ガラスが散らばった‥‥ 」 イモジャ 「どこがおかしいのじゃ? 」 ギコ 「壊れたのは懐中時計だ! しかも、<br>フタを開け閉めするタイプのもの。」 「ポケットに入っている懐中時計なら<br>文字盤のガラスが破損しても‥‥ 」 「ガラスが外に <br>飛び散ることはありえない! 」 フサギコ 「異議あり! 」 フサギコ 「そ‥‥それはだな‥‥ <br>うう‥‥むむ‥‥むむむ‥‥ 」 フサギコ 「ううう‥‥‥‥ 」 フサギコ 「ショォォォボォォォ‥‥ <br>余計なことを‥‥ 」 ショボ 「そ、そんな目で <br>見ないでほしいんですョ‥‥。 」 モナー 「ギコくん! これはいったい‥‥ <br>どういうことですか! 」 (傍聴人) (木槌3回) モナー 「静粛に! 静粛に! 」 モナー 「な‥‥なんと、これは‥‥ 」 ギコ 「(これは‥‥起死回生の <br> チャンスかもしれない!) 」 ギコ 「(ここで時計が証拠として <br> 不十分だと立証すれば‥‥) 」 ギコ 「(‥‥勝てる!) 」 フサギコ“異議あり!” 「ふざけんな・・・・ <br>とにかくふざけんな! 」 フサギコ 「時計は12時48分で <br>止まっている! 」 フサギコ 「これは被告人が北墓地を <br>回った頃の時刻だ! 」 ギコ 「それなら説明してもらおうか! 」 「どうやったらポケットの中の懐中時<br>計のガラスが飛び散るというんだ?」 フサギコ 「それは、死体を引きずって <br>移動させた時に‥‥ 」 「ポケットからガラスの破片が墓石の<br>ウラにこぼれ落ちたのだろう。 」 ギコ“異議あり!” ギコ 「だがガラスを外部に飛散させるには<br>フタをあけない限り不可能なはずだ」 モナー 「・・・・フム。そういえばそうですね。 」 「たしかに文字盤のガラスが割れても<br>フタが邪魔になって、 」 「ポケットの中にも、ガラスの破片は<br>こぼれ出ないはずですね。 」 モナー 「しかし‥‥ギコくん。 <br>その事に何か意味があるのですか?」 ギコ 「(あの証拠品が <br> それを教えてくれる!) 」 ギコ 「分かった‥‥じゃあ、 <br>証拠品を提出する。 」 モナー 「わかりました。 それでは証拠品の<br>提示を命じます。 」 緑文字モナー「文字盤のガラスが割れた事が <br>何を意味するのかを提示しなさい。」 外した場合 ギコ“くらえ!” ギコ 「これがその証拠品だ! 」 フサギコ 「ほぉ~う。これがか? 」 モナー 「弁護人、その証拠品は一体何の意味<br>を伝えてくれるというのですか? 」 ギコ 「その発言が既におかしいんだよ! <br>裁判長! 」 モナー 「私にギロンをふっかけないで <br>頂きたいですな!弁護人! 」(心証ゲージダウン) ギコ 「(うぅ‥‥、怒られてしまった。) 」 モナー 「これで満足ですかな?弁護人。 」 ギコ 「いいや!まだだ! 」 フサギコ 「フサァッ!往生際の悪い奴ほど <br>格好の悪い奴はおらんな。 」 モナー 「いいでしょう。もう一度答えて <br>頂きましょう。 」 緑文字モナー「文字盤のガラスが割れた事が <br>何を意味するのかを提示しなさい。」 →『墓石』をつきつける ギコ“くらえ!” ギコ 「ショボ刑事。 <br>この墓石なんだが‥‥ 」 ギコ 「最近出来たらしい傷が <br>見られたんだよな? 」 ショボ 「そうなんですョ。 <br>真新しい傷が‥‥ 」 フサギコ 「な! まさか‥‥ 」 ギコ 「弁護側は主張する! 」 ギコ 「墓石の傷は懐中時計を墓石に <br>ぶつけた時に出来たものだ! 」 モナー 「な‥‥なんですってえええ! 」 ギコ 「死体のポケットから、 <br>時計を取り出し、 」 「フタを開けてガラスの文字盤を <br>墓石にたたきつけて壊した。 」 モナー 「なんですと!?」 フサギコ 「ふっ‥‥ <br>ナニを根拠にそのような‥‥ 」 ギコ 「根拠?もちろんあるぞ。 」 フサギコ 「なんだと!? <br>それなら見せてもらおうか。 」 緑文字フサ 「懐中時計の文字盤を故意に <br>壊したと言う根拠をだ! 」 時計の証拠品映像つきつけ。クリックすると立体的に見れる。 指摘を間違った場合 ギコ 「ここをよく見てみるんだな。 <br>フサギコ検事! 」 フサギコ 「フサァッ!私には何も見えんな。 <br>ギコ弁護士。 」 ギコ 「その通り。よく分かったな。 <br>流石だ。 」 モナー 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 」 「私はガッカリしましたな。 <br>弁護人。 」 イモジャ 「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥<br>‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」 ギコ 「(キョーレツなケイベツの視線を <br> 視線を感じる‥‥‥。) 」 フサギコ 「フッ、何の根拠も無しに無理矢理 <br>指摘しようとするからこうなる。 」 ギコ 「根拠?もちろんあるぞ。 」 フサギコ 「なんだと!? <br>それなら見せてもらおうか。 」 緑文字フサ 「懐中時計の文字盤を故意に <br>壊したと言う証拠をだ! 」 正しかった場合 ギコ 「よく見てみろ! <br>時計のフタと裏側を‥‥ 」 「何かにぶつけたらしい外傷や凹みは<br>付いていないだろう! ゴルァ! 」 ギコ 「被害者が刺されて倒れ、ポケットの<br>中の時計が衝撃を受けたのなら、 」 「時計の外装に凹みや傷があるはず‥ 」 ギコ 「こういう状態で、 <br>文字盤だけ破壊するには・・・・ 」 「意図的にフタを開けてガラスの文字<br>盤を何かに叩きつけるしかない! 」 ギコ 「そう、これは被告に罪を着せる為の<br>何者かによって行われた偽装‥‥ 」 ギコ 「つまり‥‥フェイクの証拠品だ!! 」 モナー 「なな‥‥なんと!? 」 フサギコ 「異議あり! 」 フサギコ 「じゃあ、衣服の血痕は <br>どう説明する! 」 ギコ 「え? 」 フサギコ 「被告人の衣服には、被害者の <br>血液が付着していた。 」 フサギコ 「これは被害者を <br>殺害した時に付いたものだ! 」 フサギコ 「他にどう説明する! 」 ギコ 「うぐ‥‥! 」 (傍聴人) (木槌) モナー 「そうですね‥‥。 <br>衣服に血痕がある以上‥‥ 」 モナー 「被告人が疑わしいことに <br>変わりはありませんね。 」 フサギコ 「血液は犯行時についた! <br>こいつを否定できるか! 」 ギコ 「(そ‥‥そんなこと <br> できるかって言われても‥‥) 」 イモジャ 「ギコにぃ! <br>せっかくここまできたのに‥‥ 」 ギコ 「わ、分かってるよ。 」 モナー 「ギコくん。検察側の主張を <br>否定する証拠はありますか? 」 ギコ 「う‥‥ 」 フサギコ 「その様子じゃないようだな? 」 モナー 「ふむう‥‥ 」 ギコ 「(やばい! 裁判長が <br> 納得しかけている!) 」 ギコ 「(でも、証拠なんて‥‥) 」 イモジャ 「ギコにぃ! 」 ギコ 「そ、そんな目で <br>オレをニラまないでくれ。 」 モナー 「ギコくん。テキトーな反論は <br>ユルしませんよ。 」 モナー 「あなたは検察側の主張に <br>異議を唱えるつもりですか? 」 ギコ 「(裁判長もキビしいマナざしで <br> オレをニラんでいる‥‥) 」 ギコ 「(どうする! ヘタな反論を <br> すればお終いだ!) 」 ギコ 「(証拠なんてないけど‥‥ <br> やってみるか?) 」 やってみる →潔く諦める (どちらを選んでも同じだが、一旦諦めるとペナルティ) ギコ 「(どうしても反論が見つからない。<br>ここは潔く諦めるしかないか‥‥)」 イモジャ 「ギコにぃ? 」 ギコ 「杏子には申し訳ないけど、 <br>反論できそうにない。 」 イモジャ 「ギコにぃ‥‥ 」 モナー 「おやおや、 <br>オンナの子を泣かせるなんて‥‥ 」 「そんなこと許しませんよ! 」 (ペナルティ、この時点で0になったら別ヴァージョンのバッドエンド) ギコ 「(うう、ムチャクチャだ‥。 <br> 裁判長‥。) 」 「(悩んでもしょうがない‥‥ <br> やるしかないんだ!) 」 (「→やってみる」に続く) →やってみる 潔く諦める (どちらを選んでも同じだが、一旦諦めるとペナルティ) ギコ 「おい! 衣服の血痕だが‥‥ 」 ギコ 「本当に殺害時に <br>付着したものなのか? 」 モナー 「どういうことですか? 」 ギコ 「宴会の後、被害者を捜しに <br>林へ行った時‥‥ 」 ギコ 「当然、被告人もいたんだろ? 」 フサギコ 「うむ。 <br>参加者全員で捜したそうだ。 」 ギコ 「そ、それなら‥‥ <br>死体を発見した時‥‥ 」 ギコ 「うっかり死体をさわって、 <br>付いたものかも‥‥ 」 フサギコ 「異議あり! 」 フサギコ 「‥‥残念だったな。ギコくん。 」 ギコ 「‥‥え。 」 フサギコ 「死体の第一発見者は、サークルの <br>部長である板川 淳二だ。 」 フサギコ 「彼が死体を発見した後、何名かの <br>仲間がかけつけたが‥‥ 」 フサギコ 「その中に西 杏子はいなかった! 」 フサギコ 「彼女は後になって、彼らから <br>事件を知らされたのだ! 」 フサギコ 「彼女は一度だって死体には <br>近づいていない。 」 フサギコ 「そう‥‥被害者を殺害した <br>その時以外には! 」 ギコ 「異議あり! 」 ギコ 「そ、そんなことは <br>分からないぞ! 」 フサギコ 「じゃあ、どうして付いたんだ! 」 ギコ 「そ、そうだな‥‥ <br>たとえば‥‥ 」 ギコ 「被害者の血液が含まれた何かが <br>服に触れたからとか‥‥ 」 モナー 「ほう。 」 フサギコ 「なんだ? その“何か”とは。 」 ギコ 「そ、それは分からないけど‥‥ 」 ギコ 「その何かが触れたからとか‥‥ 」 フサギコ 「フサァ! どうやら‥‥ 」 フサギコ 「キミの運命もこれで <br>決定づけられたようだな。 」 ギコ 「ど‥‥どういうことだ? 」 フサギコ 「被告人の袖口に <br>血がついていた理由・・・・ 」 「それはほかでもない! <br>被告人が殺したからだ! 」 ギコ 「な、なんだって‥‥! 」 モナー 「フサギコ検事!間違いありませんね? 」 フサギコ 「今、ここで判決が下されないのは <br>マコトに残念だが‥‥ 」 フサギコ 「次の証人を召喚すれば、 <br>より明らかになるであろうな。 」 モナー 「次の証人ですか‥‥? 」 フサギコ 「フサァ! そのとおり! 」 フサギコ 「被告人の直前に回った人物が、 <br>実際に会っているのだよ! 」 「オバケ役をしている <br>浅墓 章太郎にな! 」 フサギコ 「彼女の証言で、今言ったことが <br>立証されるであろう。 」 ギコ 「彼女‥‥? 」 フサギコ 「川岸 優子。 <br>‥‥キモだめしの参加者だ。 」 ギコ 「優子だと‥‥ <br>(彼女が何を‥‥?) 」 モナー 「ふむう‥‥その女性の証言も <br>聞いてみる必要があるようですね。」 モナー 「それではフサギコ検事、 <br>川岸 優子の召喚を命じます。 」 フサギコ 「フサァッ! <br>仰せのままに、裁判長。 」 (木槌) モナー 「ここで一旦10分間の休憩を <br>とりたいと思います。 」 モナー 「その女性の証言は、 <br>その後で聞くことにしましょう。 」 モナー 「それではこれより、 <br>10分間の休憩に入ります! 」 (木槌) つづく
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