「着替えてくるよ、流石にこの格好をするのは疲れた。」
ライカが立ちあがった。
「これからはジョーカーじゃなくて来夏って呼んでくれ、周りの奴には・・・そうだな。」
「ジョーカーは地下に残るから代わりに俺が付いてきた、って言ってくれないか?」
「う、うん・・・」
改めて見てみると来夏の体は女の子にしても細い、それこそ簡単に折れてしまいそうなほどに。
「じゃあちょっと行ってくる、少し待ってろ。」
「行ってらっしゃい。」
来夏は数分後に帰って来た。
黒いTシャツの上にさっきまでとは違うパーカーを羽織っている。
少し古いジーンズのポケットには財布が入っていた。
「どうだ?」
ライカは一回転した。
「う~ん、私あまり御洒落とか興味ないから分からない。」
「そうか、まあいいさ、さっきよりはマシだろ?」
来夏は笑った。
私もつられて笑う。
少しだけ楽しい時間が過ぎ、私達は人ごみに消えて行った。
最終更新:2011年03月23日 16:11