深夜、電気の付いた理科室の中でゲルトルートが古い写真を眺めていた。
「懐かしいわね、軍にいた頃の・・・。」
写真に写っていたのは私とオレンジ、そしてあと一人。
「藍・・・今頃何してるんだろう・・・。」
眼鏡藍(めがね あい)、僕達の同僚であり親友だった。
「きっと彼女の事だ、今頃僕達とは違って幸せに暮らしてるはずさ。」
彼女は数年前に長期休暇を取って以来誰にも会っていないらしい。
夫と共に暮らしてるらしいのだが、誰も顔を見たことが無いらしい。
「何よ、まるで自分が不幸せみたいな言い方じゃないの。」
「そうだろう?僕たちは過去に縛られ続けれなければいけないんだよ、特に僕は、ね。」
ゲルトルートはため息をついた。
「はあ・・・こんな事なら「剣」のままでいるべきだったのかしら、そしたら何も考えなくて済むもの。」
「でもそれは君の選んだ道だろう?」
「でも・・・」
「だったらその道を進むしかないんだよ、例え他の道が楽そうに見えてもね。」
「それで貴方の道は「贖罪」なのかしら?それとも「懺悔」かしら?」
「さあ、まあ僕地震はは「償い」だと思ってるけどね。」
最終更新:2011年04月06日 20:48