『来夏、この間の話だけど。』

「何だ、朝っぱらから。」

トワイライトは腕を組んだ。

『何で正体を明かしたの?』

「何でって、何をしようが俺の自由だろ。」

『でも、アーサーや桜上水さんならともかく、一般人にまで明かさなくても・・・。』

「全部は話してないだろ?それとも「あの事」やら何やら話せばいいのか?」

『そこまでは言ってないわよ、ただ貴方の身が心配なだけ。』

トワイライトが頬を膨らませた。

「珍しいな、お前が俺の心配か。」

『当たり前でしょ?使い魔ならともかく魔女が契約者の事を心配しないでどうするのよ。』

「まあ安心しろ、俺はそう簡単にくたばらん。」

『それは分かってるけど・・・どうやってここから出るつもりなの?飛行機は来られないし船を呼ぼうにも携帯が圏外じゃあどうしようもないじゃない。』

「・・・。」

『もしかして考えてなかった?』

「・・・。」

俺はトラックを出て歩き出した。

『ちょっと!どこ行くの!』

「・・・マークから聞いた闘技場だ、ちょっと八つ当たりしてくる。」

『・・・考えてなかったのね。』

トワイライトは右腕を額に当てると、「しょうがないから付いて行ってやろう」という顔で俺の後ろに続いた。

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最終更新:2011年04月07日 11:21