「・・・どう?」
「どうと言われても僕は君ほど賢くないんだけどな。」
そんな会話を繰り広げながら僕たちは何とか情報をリークしなければいけないと言う状況に大いに頭を悩ませていた。
何とか軍の検閲に引っ掛からない方法を考えているものの、中々上手くいかないのが現実である。
軍はフィルターのようなものを掛けていて特定のワードが含まれるデータをシャットアウトするらしい。
「つまり特定のキーワードを入れずにいかにして私達の事を伝えるか、ってことね。」
「・・・単純に軍の検閲に気付かせればいいんじゃないのか?」
「それで何になるのよ?」
「救助を求める声がシャットアウトされてる事に気づかせればいいんだ、でもそんな事が起こる可能性は低いけどね、
人工島からの発信だけシャットアウトされてる可能性もある。」
「じゃあ手詰まりじゃない。」
「手詰まりだよ、僕には何もできやしない。」
「「僕たち」って言わないのは何故?」
「言っただろう?君は僕より賢い。」
「・・・馬鹿。」
「君に比べればね。」
最終更新:2011年04月10日 12:08