「いい加減帰っていただけますか・・・こ、このまま続けても・・・貴方は・・・」

息を切らしながら少女が言う、まああれだけの大技を連続で出したら誰でも疲れるだろう。

だがこちらとしてはこんな茶番劇などさっさと終わらせて先に進みたいのだからそろそろ諦めてくれないかと思う。

俺はPDAを取り出しヘッドフォンを繋ぐ。

大量の楽曲の中から適当に選んで再生する。

ヘッドフォンを掛ければもう外の音は殆ど聞こえない。

どうでもいい設定 来夏の使うヘッドフォンはN-306オルフェウスMk-ⅣEXPカスタム、よくある密閉型のヘッドフォンだが法律の関係上外の音をある程度聞こえるようにしてある(外の音が聞こえないため事故が多発した)、来夏が使うのはノイズキャンセル機能と指向性を大幅に強化したタイプでさらに軽量化が施されている、その性能から「携帯するコンサートホール」の異名を持つ、このヘッドフォンを買うためにカスタム料と部品料込みで籠崎栄斗の給料が3ヶ月分消費されたらしい

銃を構え、相手を捉える。

「余裕の表れですか、でもそれは命取りですよ?」

さっき自分の技を一蹴されたというのにその自信はどこから来るのだろうか。

面倒臭い。さっさと終わらせるか。

「行きますよ・・・龍牙千刀流・・・」

一々叫んでる暇があったらさっさと出せ、と言わんばかりに相手が技名をを言い終わる前に仕掛けた。

まず腹に蹴りを一発。

吹き飛んだ所を後ろに回り込んでもう一発。

この足捌きさえあれば大抵の相手には勝てる。

空中に打ち上げると銃を構えた。

安心しろ、急所は外してやる。

「ハート・ブレイカー!」

銃声が土埃だらけの空間に飛び散った。

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最終更新:2011年05月05日 10:12