オルトロス、そして有沢に協力を要請するために屋上へ向かう。
「そいやぁぁぁっ!」
・・・何やら有沢が大ぶりのパンチを練習している。
「あ、先生、どうしたの?」
「あ、いや、ちょっとな。」
私は有沢とガーランドにゲルトルートや教官の計画を話した。
「成程、だったら力になるわ、私で良ければね。」
「そうか、悪いな、こんな事に巻き込んでしまって。」
「いいの、私だってこんな事をした奴を突き止めたいもの。」
有沢は協力的なようだ。
しかしガーランドはさっきから腕を組んで黙ったままである。
「で、お前はどうするつもりだ?」
ガーランドが座り込みながら聞いてきた。
「私はここに残るよ、生徒達ともしばらく会ってないからな。」
「そうか。」
ガーランドは立ち上がるとテントに戻ってゆく。
そして少し振り返ると呟いた。
「俺が空から見たアンタはそこまで臆病じゃなかったけどな。」
そして前を向くと声の音量を戻してこう言った。
「俺達も参加させてもらうよ、もう狩りにも飽きたんでな。」
最終更新:2011年05月12日 11:28