教官は職員室で腕を組んで待っていた。
「ん?何か用?」
「ええ、一応「戦力になりそうな人」の協力を得る事が出来ました。」
教官は笑いながら私の肩を強く叩いた。
「へえ、やればできるじゃない。」
「命令したのは教官です、私はそれに従ったまでで。」
「ふうん・・・相変わらずね、で、誰が付いてくるの?」
私は全員分の説明をした。
「う~ん・・・そのくらいか・・・。」
教官はまた腕を組んで周囲を歩きだす。
何かを呟きながら歩き回る。
2分ほど経った頃に教官が腕を組むのをやめた。
「よし、じゃあ書類を作るわ、ちょっと
パソコンを借りられるかしら?」
「ええ、職員室のでよければ、でも何故書類が必要なのですか?」
「将軍だからって勝手に軍の施設に入れるわけじゃない、ましてやこういう
研究所はね。」
言いながらカタカタとキーボードを打ってゆく。
「それに怪しまれないようにしなきゃ駄目でしょ?だから正式な書類を作らなきゃ。」
「教官にしては気が効いてますね。」
「何よ「教官にしては」って、まるで私が暴君みたいな言い方じゃない。」
教官は頬を膨らませる。
「もしかして自覚が無かったのですか?「戦車」のカードを与えられておきながら。」
「ムキー!」
教官は私を掴むと、頭突きをした。
最終更新:2011年05月20日 16:47