「本当か?帝国の空母がこの付近を通るというのは。」

ガーランドから思いもよらない話を持ちかけてきた。

「ああ、ちょっとこの地図を見てくれ。」

ガーランドが目の前に世界地図を広げた。

「明日の午前9時くらいだ、帝国の主力航空母艦がオーストラリアから一直線に手帝都の軍港まで向かう、そして予想されるルートがこの線だ。」

ガーランドが地図に赤い線を引いた。

「艦は全部で3つ、将軍の乗る大型虚空母艦、火力および電子支援用の戦艦、そして物資輸送用の輸送艦だ。」

「そのうちのどれかに気付いてもらう、という事だな。」

「ああ、幸い物資は向こうで全部降ろされているからここの避難している人も全員入れるだろう。」

「それはいいが・・・どうやって気付いてもらうつもりだ?」

「いま部下がイベント用の花火を準備している、この付近を通るのは夕方になるから十分目立つ。」

「成程、ならば早急に準備をしなければならないな。」

「避難してる奴の事は頼んだ、俺達は通信手段を確保する。」

「ああ、任せろ。」

相手がこちらに気付くとは限らない。

だが今はそれにすがるしかないのだ。

一生分の幸運を使ってもいい、奇跡が起こってくれ。

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最終更新:2011年09月23日 11:31