剣を交える日野とアーサーを眺めているとまるで自分が親になったような変な気分になる。
最近やけに気分も悪い、少し無理をしすぎたのだろうか。
「どうした?顔色が悪いぞ?」
「少し無理がたたったようだ、俺も人間という事か。」
「無理するな、いくらお前が戦闘狂でも自分の体くらい大事にしたほうがいい。」
「分かってる、でも最近何か調子がおかしいと言うか・・・。」
「成長期だな、自分の体に慣れてないんだろう。」
「・・・俺はもう17だぞ?」
「俺から見ればまだまだガキだ。」
年功序列だ、ここは桜上水の言うとおりにしよう。
「アーサー、ちょっといいか?」
一瞬でアーサーが目の前に飛んできた。
「何?」
「頼みたいものがある、島の中にあるだろうから取って来てくれないか?」
「分かった、何を持ってくればいいの?」
「このメモに書いてある物を持ってきてくれ。」
俺はアーサーにメモを渡した。
「分かった、じゃあ取ってくるね。」
そう言うとアーサーはビルを足場にして向こうへ飛んで行った。
「何を頼んだんだ?」
「秘密だ。」
最終更新:2011年10月01日 08:18