概要
一般的に二次創作に登場するオリジナルキャラを揶揄する用語としての「
メアリー・スー」を一次創作に登場するキャラクターに当てはめたもの。
当該キャラのファン(場合によっては原作者自身も含む)にしてみれば罵倒以外のなにものでもないが、当該キャラを嫌う立場の人にとっては新たな被害者を出さないための警告でもあるといえる難しい用語である。
アンチ用語として
原作者や当該キャラのファンの視点から見ればアンチ用語、あるいは罵倒である。
そもそもの「
メアリー・スー」という言葉からして
- 批判的、揶揄的な立場から作られた二次創作から出た言葉でそうした意味を強く含む
- 読む側の解釈に依存するため適用範囲が一定でない
- オリキャラだけではなく二次創作の作中で魔改造された原作キャラ(性別問わず)にも適用されうる
- 女性向けジャンルにおける夢豚、ホモ豚等のような自分が気に入らないジャンル、対立ジャンルに対する罵倒用語としての使い勝手の良さ
など悪い意味でのインパクトと汎用性の高さを備えている。
このため、
- 元から優秀すぎる、山場がなくなるような補正やチート性能
- 特に納得いく描写なく問題が解決していく
- 恋愛経験も特になく発生するハーレム化、逆ハーレム化(このういったキャラクターを一般的にはリア充、むっつりスケベ、一級フラグ建築士と呼ばれている)
- 他キャラの存在価値を奪うようなサブキャラ
- 前作主人公が続編主人公の見せ場を持って行く
など、
メアリー・スー的な要素が強いと見なされた際に原作メアリーと取られることがある。
ただ、**こうした要素にある程度のニーズがあったり、ストーリー上の必要な要素であったりする**ことも多い(例:長期連載で戦闘力がインフレ、めでたしめでたしの大団円にともなうある程度のご都合主義、
実用目的のエロゲーなど。続編ものの主人公の場合は単純に登場期間の長さと事前知識もあるかもしれない)。
全ては描き方次第、といったところだろうか。
一次創作におけるメアリー・スーキャラとされがちな傾向
原作者、あるいはシナリオライターがそのキャラクターに対する思い入れが強かった、あるいはそうでなくとも作劇の都合上特定のサブキャラクターにドラマや重要な設定が集中し過ぎた結果として原作メアリーと呼ばれることもある。
基本的に**“敵役”**という扱いで、最後は主人公(プレイヤー自身)によって否定されるため、見方によっては純粋な意味での
トリックスターの方が近い存在もいる他、非道な行いをしても何らかの報いを受けなかったキャラクターも原作メアリーの対象にされやすい。
こうした原作メアリーの例としては、
- 別作品の主人公がゲスト出演だと思っていたらそのキャラがキーパーソン扱いでプレイヤーのキャラクターは見てるだけのモブ同然の扱いだった(俺の屍を越えてゆけ2の夜鳥子)
- 発売前の段階でメインヒロインだと思ってたキャラが途中離脱→実際のメインヒロインのドラマや背景に思い入れが持てずヒロインとして許容できない(TOZのロゼ)
- 思わせぶりな言動と展開が多いがメアリー・スーの原典のように短い物語にドラマを詰め込み過ぎた結果そのキャラの魅力がわからなくなっている(ポケモンORASのヒガナ)
- メディアミックスにおいて他の登場人物の重要イベントをメディアミックスのメインキャラクターに受け持たせる、悪く言えば乗っ取らせる。
- 考え方がどこか偏っているにも関わらず周囲に批判されないどころが正当化されている。
- アニメ版において原作での設定を無視した行動が目立つ。
などがある。
特にゲーム作品の場合、ユーザーは実際に発売されるまでストーリーの全容を知ることはできない。
新作ゲームに付き物の限定版や初回限定特典等の存在も相まって、下手をすると1万円以上の出費の結果よく言っても期待外れ、悪く言ってメーカー自身による裏切りに遭う形になる。
こうしたことから、金銭的、精神的に被害にあったユーザーがそういったキャラを「原作メアリー」として定義付けることがある。
もちろん印象一つでそうだと決めつけるのが良いことであるとは言えないので注意。
原作メアリー扱いされているキャラクターの例
劇中では良くも悪くも主人公や他のサブキャラよりも目立つような展開が多いためそう扱われがちなキャラ。といっても上記の通りそれだけでアンチ的な意味での原作メアリーと形容するのはナンセンスであることに留意。
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最終更新:2024年09月03日 01:37