科捜研の女11 第7話「13年目の鑑定対決! 科警研vs科捜研、偽造紙幣の死角」の登場人物で、インク会社・博多塗料 商品開発部の社員。
演じているのは上杉祥三。
概要
13年前、東京大阪で偽1万円札が見つかった事件に関与していた人物。13年前は共犯者の渡部智治だけが逮捕されたが、渡部は取り調べでも裁判でも前田のことは語らず、昨年1月に死ぬまで前田のことを隠し続けた。
前田にはそんな渡部に対する弔い合戦として、13年後に再び偽札を作り始める。
今回の事件で前田が仲間にしたのは印刷技師の安藤紀子と、元紙漉き職人の飯沼佐喜夫。安藤は自分の腕を生かしたがっており、飯沼は変形性股関節炎でこなせる仕事が減り半年前に解雇され、手術費にも困っていた。
作成した偽札は前田が東京のATMで換金し、安藤らが京都で換金していた。
だが、前田らが作った偽札が五十畑収吾という男の手に渡ってしまう。五十畑はインク鑑定の権威であり、13年前の偽札の鑑定にも携わっていた。
五十畑にアジトである廃工場まで尾行され、飯沼が証拠の偽札を盾に出頭を要請され、口封じのために五十畑を傍に落ちていた石で撲殺する。
だが京都を中心に偽札が次々と見つかる。合計金額は1億以上であり、その中にはホログラムを剥がした真札まで見つかった。
アジトでは残りの2人が証拠を消そうとしたが、前田は「それじゃ俺の負けになる」と止めに入り、安藤が火の点いたライターを持っていたことと、飯沼が紙すき機に灯油をかけていたこともあり、結果2人が焼け死んでしまう。
ここまでだと事故だという見方もできなくはないが、前田は周辺のものを倒して逃げられないようにしたため、2人を死亡させる意思があったものと思われる。
結末
だが、マリコが13年前の防犯カメラの映像と今回の映像を全部取り寄せたことで前田にたどり着かれてしまう。マリコが使ったのは「共通顔認証システム」、13年前と現在で共通する人物が防犯カメラに映っていないかを確かめるもの。
なお、同エピソードでは、マリコが土門に「五十畑が共犯者であると発表する警視庁の会見を止めて」という無茶ぶりもあった。
その結果、勤務先の博多塗料に警察が訪れ、京都府警に連行される。
前田は13年前の共犯者だったことや放火のことは認めるが、五十畑殺害だけは否認。だがマリコらにATMの防犯カメラに自分の顔が映っていることを突きつけられ、自供した。
まさか、ATMのカメラでバレるなんてなぁ…今回も俺のインクは完璧だったのに…
だが、13年前に実は共犯者の存在が分かっていたのだった。
五十畑は磁器パターンからインクの種類を割り出しており、流通先が見つかるのも時間の問題だった。
だが先に渡部が逮捕され、警察から発表されたのは渡部を逮捕した印刷機のことだけだったのだ。
その五十畑さんの手に、あなたが再び作った偽造紙幣が渡ったのは、きっと運命ね
「完璧だった」!?」
「君の作ったインクが、完璧だった? 思い上がるな! とっくの昔に五十畑が、見破ってたんだ! 科学者をナメちゃいけない」
そう言われ、前田は呆然とするのだった。
最終更新:2024年06月30日 12:05