山守義雄とは、映画「仁義なき戦い」に登場するヤクザ。
概要
1973年公開の映画『仁義なき戦い』(監督:深作欣二)の登場人物。
敗戦直後の広島・呉を舞台に、血で血を洗うヤクザの抗争を描き、大ヒットとなった。
それまでの時代劇然とした「美化された」任侠映画とは一線を画し、殺伐とした暴力描写とリアリティで一大旋風を巻き起こした作品である。
モデルは実在した暴力団「山村組」組長、山村辰雄。金子信雄が演じた。
下がり眉とチョビ髭が特徴。シリーズ全編を通じた悪役である。
呉の覇権を握る一大組織の親分なのだが、ケチ・臆病・狡猾の三拍子が揃った、まるで人望のない人物として描かれている。他方、調略や泣き落としで政治力を駆使して立ち回るしたたかさを見せ、腹は立つが何処か憎めないキャラクターでもある。
ちなみにモデルにされた山村本人は特に映画に言及しなかったものの、山村の妻(同じく悪役として描かれている)は続編の撮影現場を訪れ、役者と談笑していたそうな。
また山守を演じた金子は新幹線での移動中、『完結編』に登場した松村保(演:北大路欣也)のモデルになった某人物から挨拶され、更に「これが俺の親分だ。挨拶しろ」と大勢の子分に対して言われ、恐縮しつつも大変困惑したと後に語っている。
最終更新:2024年08月24日 22:29