先も見えぬ辺り一面の暗闇。その床に倒れ伏している五十数名の人物。
彼らあるいは彼女達は次第に起き上がり、
『どうしてここへ?』 『いつの間に?』 と口々に話し出す。
「え~皆さん、騒がしいですよぉ~お静かに~お静かにぃ~!」
唐突に間延びした声が響き、暗闇の中から白いローブを被った男がパンパンと手を叩きながら現れる。
「私はハイネスと申します。皆さんに集まってもらったのは~他でもありません。
アナタたちには~殺し合いをしてもらいますです!」
ハイネスと名乗った男による突然の宣言。
その言葉に周囲からはどよめきや困惑の声が上がる。
「もちろんタダとは言いませんよぉ~最後の1人となった者には~元の世界に帰してあげますしぃ~これも差し上げます!」
ハイネスが懐から手にかかげたもの、それは『金色に輝く杯』であった。
「これは『聖杯』といいましてぇ~何でも願いが叶う杯ですぅ~私の殺し合いを勝ち抜いた暁には―――」
「その必要はない」
突如、群衆の中から髑髏の仮面を被った黒ずくめの男がハイネスの前に躍り出る。
「どうやって聖杯を手に入れたのかは知らぬが、貴様の野望はここで潰える」
髑髏の仮面の男は右腕に巻かれた包帯を解く。すると燃えるような禍々しい赤い腕が現れ、
ハイネスの胸元に掴みかからんと一直線にに突き進んでいく。
「苦悶を零せ。『空想心――――」
「ジャマですよ、アナタ」
パァンと音が響いたと同時に、髑髏の仮面の男の頭は真っ赤な血を出しながら吹き飛ぶ。
「全く、説明の途中で乱入するヤツがありますかぁ!」
1人の男が死に、辺りに悲鳴が上がるのをよそにハイネスは他人事のように腹を立てる。
「まぁいいでしょう。アナタがたには首輪をつけさせてもらいましたぁ。なのでぇ~私に逆らえばその男のように死んでしまいます。
それは英霊だろうが、モンスターだろうが、何だろうが関係な~いことなのです!」
参加者達は首元を見ると、いつの間にか付けられていたのか。
銀色に光る首輪が彼らの首元で光っていた。
「それと禁止エリアに入っても同じようにドカン!ですよぉ~私が殺し合いで死んだ者の名前と一緒に
放送するので耳をかっぽじって聞くようにぃ~」
ハイネスは手ぶりを交え、演説する。自らの命があのローブの男に握られているということもあってか、
誰もが押し黙り、彼の独擅場を見守るしか術はなかった。
「さて、そろそろ殺し合いの舞台に転送して貰います。殺し合いの場所にはゴブリン共もいますのでぇ~
奴らの餌食にならないよう注意することですねぇ~」
ハイネスの言葉と同時に両手を上げる。すると、参加者の足元に魔法陣が浮かび上がった。
「最後にアナタ達のそばには地図や食料、それから殺し合いに役に立つアイテムを用意したので
有効的に使うように~それでは健闘を祈ってますですよぉ~!」
魔法陣から放った光に包まれた参加者たちは次々と転送され、消えていく。
そして、暗闇にはハイネスと、物言わぬ黒い死体だけが残っていた。
【呪腕のハサン@Fate/Grand Order 死亡確認】
【主催:魔神官ハイネス@星のカービィ】
最終更新:2018年11月15日 19:24