「ひゃぁ~!急に雨がふってきやがったです!
困ったですぅ、傘なんてもってきてないですよう・・・」
しょうがなく雨の中駆け出す翠。そこへ・・・
「ん?あれは性悪人形・・・。あいつ、傘もってないのか?
(・・・あいつ、人形とはいえ女の子だよな。・・・しょうがないなあ!)
おい!性悪人形!!」
「ふぇ?な、チビ人間!?なんでこんな所にいるですか!」
「別に僕だって買い物くらいするさ!それより傘もってないんだろ。・・・入れよ」
「え!?なななな、なにいってやがるです!す、翠星石がなんでチビ人間なんかと
一緒の傘に入んなきゃいけないですか!!///」
「おまえ、何赤くなってんだよ?いいから早く入れ」
「そそそ、そんなの死んでもお断りですぅ!!」
「なんだと!せっかく入れてやるって言ってるのに!
・・・ふん、わかったよ。じゃあこの傘お前が使えよ」
「え!?なにいってやがるですぅ!
それじゃチビ人間が濡れることになるですよ!?」
「・・・いちおうお前は女の子だろ。僕もいちおう男だからな。
ほら、つかえよ」
「ジュ・・・チビ人間・・・」
(サッ・・・)
「え?」
「やいチビ人間!とっとと傘の中に入るです!」
「・・・なんだよ、死んでもお断りじゃなかったのか?」
「う、うるさいですぅ!こ、心やさしい翠星石さまがおまえの
心意気に免じて特別に入れてやるですぅ!感謝しやがれ、です!」
「ちょっと待て!これはもともと僕の傘だぞ!入れてやるとは何だ!」
「やかましいですぅ!いいからとっとと帰るですよ!」
「ただいまですぅ」
「おかえり翠。ってアンタびしょ濡れじゃない!
ハル姉!翠がびしょびしょで帰ってきたわよ!」
「アンタなにしてたのよ!傘ないんなら連絡くれれば迎えに行ったのに・・・
ってアンタなにニヤニヤしてんのよ?」
「べ、別になんでもないですよ!
雨と一緒にちょっとだけいいことががふってきただけですぅ」
「・・・アンタなにバカなこと言ってんの?カゼひいたんじゃない?」
「大丈夫ですぅ・・・くしゅん!」
「ほら~、もう!早く着替えなさい!アスカ、着替えもってきて」