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キョンの目の前には手首を縛られた長門が裸で吊るされていた。
その日、キョンは何者かに呼び出され、教室に行った。教室には朝倉が待っていた。
朝倉はキョンに襲い掛かった。キョンがもうだめだと思ったそのときに長門が現れた。
長門と朝倉は闘った。彼女らの闘いは常識では考えられない戦いだった。
その勝負の決着がつく前にキョンは気を失った。
しかし、目の前の長門を見る限り、長門が負けたようだった。
キョンの腕は後ろ手に縛られ、足も足首を一纏めに縛られていた。
体を動かすことが出来ないキョンは周囲を見渡した。しかし、キョンにはそこがどこだかわからなかった。
その場所はすごく広いような気もしたが、同時にすごく狭いような気もした。
キョンは目の前の長門に話し掛けた。しかし、長門は裸だったのでキョンには直視することが出来なかった。
「長門、大丈夫か?」
「……平気」
長門はいつもの調子で簡潔に答えた。
「……ここはどこなんだ?」
キョンが周囲をもう一度見渡しながら訊いた。
「ここは、あえていうなら私の頭の中かしら」
キョンの質問に答えたのは長門ではなく朝倉だった。

「キョン君、どうかしら? 私の頭の中は?」
朝倉はいつのまにか現れ、いつのまにかキョンの目の前に立っていた。
「意味がわからん。何故こんなことをするんだ?」
キョンは朝倉に訊いた。朝倉はキョンの顔に顔を近づけた。
「さっき言わなかったかしら? まぁいいわ」
朝倉はナイフを取り出した。キョンは何かを言おうとしていたがナイフを見ると黙った。
「キョン君には情報統合思念体によって造られた、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェイス、長門有希の処分を見てもらおうと思って」
朝倉は長門の背後に回った。キョンの位置からは朝倉の体は長門に隠れて見えなくなった。
「実はねぇ、私が長門有希を倒した後、情報統合思念体の方針が変わったの。だから長門有希の後は、キョン君、あなたにも死んでもらうわ」
キョンは何も言えずただ黙った。
「ほら見て、キョン君」
朝倉は後ろから手を回し、ナイフを長門の喉につきつけた。長門は何も言わずただ前を見ていた。朝倉はナイフの刃先を少し長門の喉につき入れた。
「おい!」
キョンが朝倉に言った。すると朝倉はくすくすと笑い、ナイフをゆっくり下に降ろしていった。
ナイフは長門のあまり大きくない胸の間を通った。ナイフが通った数瞬後、長門の体に赤い線が生まれた。
朝倉は長門の下腹部の手前でナイフを長門の体から離した。長門の裸体には赤い中心線が描かれた。
キョンはただ息を呑んで、長門の体を見つめていた。しかし、朝倉が自分の顔を見つめていることに気づいた。
「何をやっているんだ!」
キョンは朝倉に言った。朝倉は長門の後ろから出てきた。朝倉の服は先程までの制服ではなく、黒いボンテージに変わっていた。
朝倉はヒールをコツコツと鳴らしながらキョンの目の前に歩いてきた。キョンは縛られ、座っているので自然と朝倉はキョンを見下した。

「キョン君、私にやめろと言うのね?」
朝倉はふふふと笑いながらキョンに訊いた。キョンが頷くと、朝倉は大きく笑った。キョンは何がおかしいというように朝倉の顔を見上げていた。
「ここをこんなにしながら言うせりふかしら?」
朝倉は言うといきなりキョンの股の間に足を突っ込み、キョンのそれを踏みつけた。キョンは顔を歪めた。
「ほら、ここ、こんなに固くなってる。長門さんの体を見て興奮したんでしょ? それでもやめろというのかしら?」
キョンは朝倉の言葉に答えず、黙った。朝倉はうつむいたキョンの顎を持ち、顔を上げさせた。そしてキョンの顔にツバを吐いた。
キョンはいきなりの事に呆然としていた。するとキョンのそれを振動が襲った。朝倉がキョンのそれをヒールの足で踏みつけていた。
「これって、電気アンマっていうのかしら?」
朝倉が笑顔でキョンに聞いた。キョンはそれを襲う振動に耐えることに精一杯で朝倉に答えることは出来なかった。
「ほら、キョン君。答えてよ?」
朝倉が更に振動を強くした。始めは痛いだけだった。しかし、キョンは快感を感じ始めた。
「ぐっ……、や、やめろ……」
キョンが必死に声を出した。朝倉はその言葉を聞くと、笑い、振動に強弱をつけ始めた。キョンのそれは朝倉のヒールの裏で更に硬度を増した。
キョンは頂点に近づいていることを感じた。

「キョン君、もしかしてイキそうなの?」
朝倉がキョンに訊いた。キョンはその言葉に答えることが出来なかった。
「キョン君、もしかしてヒールで踏みつけられてイっちゃうような変態だったの?」
朝倉は更に言葉を重ねた。しかし、なんと言われようがキョンには答える余裕は無かった。
「ぐっ……もうっ……出る!!!」
朝倉はキョンの言葉を聞くと不意にヒールをキョンの股間から退けた。
「キョン君、見て?」
キョンは声のした方、長門の方を見た。朝倉が長門ののどにナイフを当てていた。朝倉が長門の喉を裂いた。長門の喉から血が飛び、キョンの顔にかかった。
キョンの顔にかかった血は朝倉のツバと交じり、ゆっくりと垂れて、キョンの口に入った。
「あら? このコ、あなたに見られて、あなたを見て、濡れてたのね」
朝倉の言葉にキョンがゆっくり顔を上げた。朝倉がその手についたねっとりとした粘液をキョンに見せた。
しかし、キョンの目は他のものを見ていた。それは長門の表情だった。いつも無表情だったが、キョンのみが読み取ることの出来た表情、しかし今の長門の表情は完全に無だった。
その表情からはキョンも何も読み取ることは出来なかった。キョンは不思議な気分になった。
「あら? キョン君、いつの間にイってたの?」
朝倉に言われ、初めてキョンは自分が上り詰めていたことに気づいた。キョンは長門のの血に、長門の死体に、長門の死に興奮していた。
      終
最終更新:2007年03月19日 01:58