恋は盲目 プロローグ
プロローグたとえどのような平凡な人生を送っている人であろうとも、長い人生の中で、必ず一度や二度は人生を左右するほどの決断を迫られる時が来る。そして、あたしたちは自らが下した決断に責任を負い、それがどのような結果をもたらそうとも、そのすべてを受け入れていかなければならない。こういった人生の分岐点は、予期し得るものばかりではなく、時には唐突訪れ、あたしたちに決断を迫ることがある。ある日、それは何の前触れも無くあたしのもとに訪れ、平凡ではあるが退屈しないSOS団での日常がずっと続いていくと信じていたあたしに残酷な決断を迫った。今から思い返せば、あのSOS団での何気ない日常こそが、あたしにとって人生で最も幸せなときであったことを、失ってはじめて気づくことができた。聞いて欲しい。その日あたしが下した決断を。事件が訪れたのは、あたしがいつものように食堂で学食を食べている時だった。
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