第1章 始 3節 2007年12月5日 元文芸部室 出席3人  

 古泉は用事で、長門も用事で帰ったそうだ(ハルヒ曰く)。

 「朝比奈さんは?」

 「掃除当番じゃないの?」

 「そうか……古泉大丈夫かな」

 「何で?」

 「昨日言ってただろ、長門が」

 長門は古泉に交通事故宣言を出しやがった。

 気味が悪くなってきたなと思ったらやっぱり長門は気味が悪くなってたしな。

 「有希は冗談がきつすぎるのよ、それにあんな突然だし!

  団活出席停止に値するくらいよ」  

 だからといって停止にしたわけではないんだろ?

 「そうよ?、家で反省でもしてるんじゃない?」

 「そうかもな」

 「遅れましたぁ」  

 朝比奈さんのご登場。

 「ああ!、またそんな格好して!!」

 「すぐに着替えますから」

 「学校の中ではキョンの服着なさいって言ったでしょ!」  

 それは無理だろ、最低限この部屋でだけにしろ。

 「キョン、あたしの命令は絶対なんだからあんたはごちゃごちゃ言わなくていいの!」  

 言うよ普通。

 そして俺が退出してから数分後、俺の服に身をまとった朝比奈さんが登場。

 いつになったら返してくれるのだろうかと思いつつ、何もやる事がないのでハルヒや朝 比奈さんとババ抜きをすることになり、今がその5戦目。4戦目までハルヒが負けている。            

 どうやらまた負けたようだ。

 「何であたしばっかり負けるの!?、キョン、あんたなんか裏技使ってるんじゃないでしょう  ね」  

 そんな事できても使わねぇよ。

 「ああ~もうっ、もう1回!」

 「あの~」

 「何!?」

 「もう下校時刻ですよ?」

 「……ハルヒ、お前の負けだ」

2007年12月6日 公園 出席4人  

 今日は午前中授業で、部室での団活はできない。よって公園に呼び出されて探索だ。               「じゃあくじ引き」  

これも恒例になったもんだ。朝比奈さん、長門、俺の順で引いてゆく。

 「色つきです」

 「私も」

 「……」

 ということで長門チームとハルヒチームに分かれて、それぞれ東と西を探索だ。

 ちなみに俺は西=ハルヒチーム。  

 ……しかしこいつは足が速い。なんでそんなスピードで歩いてんだ?

 「何でも急がなきゃ見つかんないのよ」  

 そうなのかよ。

 「そうよ、あんたみたいにじっと待ってるようじゃ何も起こんないじゃない」

 「それは一理あるが、こんな急な坂道で早歩きしてるとそのうち…」

 「わっ、つった」

 「ほら」  

 ハルヒが足をつったので、何故か俺が負ぶって休憩所へ。

 「お前、意外に重いな」

 「失礼ね、それが女の子に言う台詞なの?」

 「違うな」

 「なら言うな!」

 「へいへい、というか大体負ぶる必要あんのかよ」

 「そ、それは…片方の足がつっちゃったら歩けなくなっちゃうでしょ!?」

 「そうですね」

 「何かむかつくわね…」  

 俺は勘付いた。これは仕組んでるなと…長門がやったのか、それとも…痛っ。

 「何だ…」

  ハルヒが寝ている。何で寝てんだよ!?

 「はぁ…この団長は一体何考えてんだろうな」  

 誰に来ているんだろう。入院している古泉よ、早く帰ってきてくれ。

 (この日の朝、長門の予言どおり古泉ははねられて入院した)

 4節に続く

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最終更新:2007年12月03日 15:18