「なぁ長門。お前のことが好きだ。付き合ってくれ」
「ずっとお前のことを想っていた。俺の、その、恋人になってくれないか?」
「好きだ! 長門!」
「長門、好きなんだ」
『拝啓 長門有希様。 …俺の柄じゃないな。だが俺の気持を伝えたい。好きだ』
「付き合ってくれ長門!」
「好きです。付き合ってください。……改まって言うと照れくさいな。だが本心だぞ」
「お前の魔女の格好は新鮮だったぞ。気付いたんだ、お前の可愛さに」
「その三角帽は反則だ! かわいすぎるぞ長門! ああ、好きだ!」
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「くそったれと伝えろ。……お前は俺が守る。長門、俺はお前が好きだ。あの世界で確信した」
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「本当にいいんですね? 後悔しませんか?」
「いい。このままではまた世界を改変してしまう。
何度も彼はわたしへの告白をし、そのたびに彼の記憶を改竄して恋慕を消去してきた。
SOS団としていつも一緒に行動しているため段々告白の頻度が増え、また熱意も上がってきた。
そしてわたしが世界改変を引き起こした直接の原因となった」
「しかし彼は彼女の鍵。彼とだけは恋愛関係にはなれませんね」
「今回わたしが引き起こした事件によって、完全に彼はわたしを保護対象とみなしている。タイミングは今」
「情報統合思念体に喜緑江美里、長門有希の連名にて申請。
申請内容:知的有機生命体の記憶編集・思考傾向の固定。対象:パーソナルネーム……」
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「告白が間違いだったとわかって、少しは残念だと思わなかったか?」
「……少しだけ」
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「おかえりなさい、長門さん。……いいんですよ、我慢せず好きなだけ泣いてください。わたしがずっといます」
最終更新:2022年01月12日 15:29