クエチアピンはオランザピン同様、MARTA(Multi-Acting Receptor-Targeted Antipsychotics:多元作用型受容体標的化坑精神病薬)に分類される。D2受容体、5−HT2受容体のみならず様々な受容体を遮断する。ともに、糖尿病患者、あるいは糖尿病の既往歴のある患者は禁忌である。一方、D2受容体、5−HT2受容体に対し限定的に遮断するのが、SDA(Serotonin Dopamine Antagonist:セロトニン・ドパミン:アンタゴニスト)であり、これにはペロスピロンやリスペリドンがある。MARTA,SDAともに、非定型坑精神病薬であり、統合失調症の陽性症状と陰性症状の両方を改善するとされる。
<国試の正文>
(1)オランザピンは、ドパミンD2受容体を含む多くの種類の受容体を遮断し、統合失調症の治療に用いられる。(○)
(2)ペロスピロンは、ドパミンD2受容体及びセロトニン5−HT2受容体を遮断し、統合失調症の陽性症状と陰性症状を改善する。(○)
(3)リスペリドンは、セロトニン5−HT2受容体及び、ドパミンD2受容体の遮断作用を有する統合失調症「治療薬である。
最終更新:2011年08月08日 00:06