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孤高の書/序章/1 高校 - (2008/06/26 (木) 18:44:33) の1つ前との変更点
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【BG:星空(セピア)】
:二ノ姫
|「こんな夜遅くに、
姉様、本当に行くの?」
:一ノ姫@
|「仕方がないわ
&link_anchor(龍神,page=ら行){龍神}の許しが
顕れなかったのですもの」
:二ノ姫
|「でも……」
:一ノ姫@
|「母様も許しては
くださらなかった
仕方のないことなのよ」
「幼いあなたを
残していくことだけが
気がかりだけれど…」
「きっと、
この弓が導いてくれる」
【スチル:一ノ姫と二ノ姫】
【SE:共鳴音】
:一ノ姫@
|「私が戻るまで、
母様をお願いね」
【暗転】
:二ノ姫@
|「姉は優しい人だったが
ひとつだけ嘘をついた」
「あの夜以来、姉が
国に戻ることはなかった」
「龍の加護を受けたこの国で
姫が龍の許しなく
恋をすることなどできない」
「中つ国の&link_anchor(一ノ姫1,page=あ行){一ノ姫}が
恋のため国を捨てたと
言われて数年ののち」
「私の国は滅んだ」
----
【BG:伝承絵巻】
:***@
|豊葦原の瑞穂の地に
龍のまします中つ国あり。&br()&br()
天地に満つる八百万の神々
ことごとに惠をたたえ、
水清く、実り豊けく栄えたり。&br()&br()
ここに異国の皇(おう)、
数多の兵を連ね
波の穂を渡りて攻め来たる。&br()&br()
中つ国の女王、龍神に祈れども、
異国の剣にかかりて息絶ゆる。
宮は陥ち、国傾きて、龍黙せり。&br()&br()
これより中つ国に
龍の声を聞く者なく、
荒ぶる神々さざめき
わざわい満ちて、
豊葦原は常夜の如くなれり。&br()&br()
人皆、天を仰ぎて願う。
黄金の光差す雲間より
天つ鳥に乗りて舞い降りつる、
龍神の神子の来臨を。
----
【BG:夕焼け】
:葦原千尋
|(もう、日が沈んでく)
(夕日って
どうしてこんなに
赤いんだろう)
(まるで炎の中に
とけていくみたい)
:那岐@
|「…夕焼け、
そんなに気になる?」
【スチル:那岐と千尋】
:葦原千尋
|「え?
あっ、ごめん!」
:那岐@
|「別に
いつまでも
ぼーっと見てるからさ」
「そんなに
面白いものでも
ないだろう」
:葦原千尋
|「ううん……
&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}は
気になったことない?」
:那岐@
|「何が」
:葦原千尋
|「子供の頃のことなら
那岐が知っているかと
思ったんだけど」
「なんだか、夕陽の
あの赤い色を見ていると
不思議な気持ちになるの」
「誰かに
せきたてられて
いるみたいに…」
「何か、しなきゃいけない
ことがあるんじゃないか」
:那岐
|「………………」
:葦原千尋
|「何か、忘れていることが
あるんじゃないかって…」
【白転】
:【NA:一ノ姫@】
|――きっと、この…」
【スチル:那岐と千尋】
:葦原千尋
|「……何か、
大切なことを――」
【BG:教室】
:那岐@
|「…千尋が
逃避したいのは
わかったけど」
「今、実力テストの
対策よりも、やんなきゃ
ならないことって何?」
:葦原千尋
|「あっ、いけない
そうだったね」
:那岐@
|「……やる気ない
みたいだし
終わりにしようか」
「どうせ葦原千尋も、
物理以外、たいして
困ってないんだから」
「僕も疲れた」
◆今日はもう終わろうと言うけど…
#region(close,→那岐、なんだか 不機嫌みたいだね)
:葦原千尋
|「那岐、なんだか
不機嫌みたいだね」
:那岐@
|「…そうか?
………気のせいだよ」 ☆☆☆ UP
「千尋は
考えすぎなんだ」
「もともとたいして
思慮深いほうでも
ないんだから」
「余計なこと
考えなくていいよ」
:葦原千尋
|「えっ? ひどいよ
余計なことかどうか
わからないじゃない」
:那岐@
|「そうか?」
「忘れて、思い出せないなら
今の自分に必要ない
ものだってことさ」
「考えるだけ無駄だよ」
#endregion
#region(close,→そうだね、もう 終わりにしよう)
:葦原千尋
|「そうだね、もう
終わりにしよう」
「ずいぶん
遅くなってしまった
みたいだもの」
:那岐@
|「うれしそうだね
本当は、さっさと
帰りたかった?」
:葦原千尋
|「違うよ!
そういう意味じゃ――」
:那岐@
|「嘘だよ
別にいいさ」
「なにも学校に残って
勉強する必要ないし」
#endregion
#region(close,→那岐のほうは 余裕みたいだね)
:葦原千尋
|「那岐のほうは
余裕みたいだね」
「一学期始まって
すぐテストなのに
もう準備終わってるんだ…」
「今回の範囲って、
結構広いでしょう
大変じゃなかった?」
:那岐@
|「別に
点が低いほうが
面倒だからね」
:葦原千尋
|「…追試とかあるものね」
:那岐@
|「いくらなんでも
千尋じゃあるまいし」
「そんなに
しくじったりしないさ
ただ――」
「テストの点が
低けりゃ干渉される
よっぽど面倒だ」
:葦原千尋
|「先生たちも
期待してるんだよ」
:那岐@
|「教師に
限ったことじゃない」
「やることをやっておけば
誰にも、何も
口出しされないですむ」
「自由のための対価なら
安いものだよ」
#endregion
:???@
|「二人とも、
まだ教室に
いたんですか」
「そろそろ下校時間ですよ」
「あんまり遅くまで
残っているのは
感心できませんね」
:葦原千尋
|「[[風早]]」
:那岐@
|「そういうあんたは?
ずいぶん遅くまで
残ってるんだね」
:風早@
|「ふふっ、
二人と同じです
テストに追われていて」
「先生も問題を作るの
楽じゃないんですよ」
:葦原千尋
|「先生って
毎年、同じ範囲で
テストするんじゃないの?」
:風早@
|「範囲は同じでも
問題まで同じじゃ
つまらないでしょう?」
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【BG:星空(セピア)】
:二ノ姫
|「こんな夜遅くに、
姉様、本当に行くの?」
:一ノ姫@
|「仕方がないわ
&link_anchor(龍神,page=ら行){龍神}の許しが
顕れなかったのですもの」
:二ノ姫
|「でも……」
:一ノ姫@
|「母様も許しては
くださらなかった
仕方のないことなのよ」
「幼いあなたを
残していくことだけが
気がかりだけれど…」
「きっと、
この弓が導いてくれる」
【スチル:一ノ姫と二ノ姫】
【SE:共鳴音】
:一ノ姫@
|「私が戻るまで、
母様をお願いね」
【暗転】
:二ノ姫@
|「姉は優しい人だったが
ひとつだけ嘘をついた」
「あの夜以来、姉が
国に戻ることはなかった」
「龍の加護を受けたこの国で
姫が龍の許しなく
恋をすることなどできない」
「中つ国の&link_anchor(一ノ姫1,page=あ行){一ノ姫}が
恋のため国を捨てたと
言われて数年ののち」
「私の国は滅んだ」
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【BG:伝承絵巻】
:***@
|豊葦原の瑞穂の地に
龍のまします中つ国あり。&br()&br()
天地に満つる八百万の神々
ことごとに惠をたたえ、
水清く、実り豊けく栄えたり。&br()&br()
ここに異国の皇(おう)、
数多の兵を連ね
波の穂を渡りて攻め来たる。&br()&br()
中つ国の女王、龍神に祈れども、
異国の剣にかかりて息絶ゆる。
宮は陥ち、国傾きて、龍黙せり。&br()&br()
これより中つ国に
龍の声を聞く者なく、
荒ぶる神々さざめき
わざわい満ちて、
豊葦原は常夜の如くなれり。&br()&br()
人皆、天を仰ぎて願う。
黄金の光差す雲間より
天つ鳥に乗りて舞い降りつる、
龍神の神子の来臨を。
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【BG:夕焼け】
:葦原千尋
|(もう、日が沈んでく)
(夕日って
どうしてこんなに
赤いんだろう)
(まるで炎の中に
とけていくみたい)
:那岐@
|「…夕焼け、
そんなに気になる?」
【スチル:那岐と千尋】
:葦原千尋
|「え?
あっ、ごめん!」
:那岐@
|「別に
いつまでも
ぼーっと見てるからさ」
「そんなに
面白いものでも
ないだろう」
:葦原千尋
|「ううん……
&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}は
気になったことない?」
:那岐@
|「何が」
:葦原千尋
|「子供の頃のことなら
那岐が知っているかと
思ったんだけど」
「なんだか、夕陽の
あの赤い色を見ていると
不思議な気持ちになるの」
「誰かに
せきたてられて
いるみたいに…」
「何か、しなきゃいけない
ことがあるんじゃないか」
:那岐
|「………………」
:葦原千尋
|「何か、忘れていることが
あるんじゃないかって…」
【白転】
:【NA:一ノ姫@】
|――きっと、この…」
【スチル:那岐と千尋】
:葦原千尋
|「……何か、
大切なことを――」
【BG:教室】
:那岐@
|「…千尋が
逃避したいのは
わかったけど」
「今、実力テストの
対策よりも、やんなきゃ
ならないことって何?」
:葦原千尋
|「あっ、いけない
そうだったね」
:那岐@
|「……やる気ない
みたいだし
終わりにしようか」
「どうせ葦原千尋も、
物理以外、たいして
困ってないんだから」
「僕も疲れた」
◆今日はもう終わろうと言うけど…
#region(close,→那岐、なんだか 不機嫌みたいだね)
:葦原千尋
|「那岐、なんだか
不機嫌みたいだね」
:那岐@
|「…そうか?
………気のせいだよ」 ☆☆☆ UP
「千尋は
考えすぎなんだ」
「もともとたいして
思慮深いほうでも
ないんだから」
「余計なこと
考えなくていいよ」
:葦原千尋
|「えっ? ひどいよ
余計なことかどうか
わからないじゃない」
:那岐@
|「そうか?」
「忘れて、思い出せないなら
今の自分に必要ない
ものだってことさ」
「考えるだけ無駄だよ」
#endregion
#region(close,→そうだね、もう 終わりにしよう)
:葦原千尋
|「そうだね、もう
終わりにしよう」
「ずいぶん
遅くなってしまった
みたいだもの」
:那岐@
|「うれしそうだね
本当は、さっさと
帰りたかった?」
:葦原千尋
|「違うよ!
そういう意味じゃ――」
:那岐@
|「嘘だよ
別にいいさ」
「なにも学校に残って
勉強する必要ないし」
#endregion
#region(close,→那岐のほうは 余裕みたいだね)
:葦原千尋
|「那岐のほうは
余裕みたいだね」
「一学期始まって
すぐテストなのに
もう準備終わってるんだ…」
「今回の範囲って、
結構広いでしょう
大変じゃなかった?」
:那岐@
|「別に
点が低いほうが
面倒だからね」
:葦原千尋
|「…追試とかあるものね」
:那岐@
|「いくらなんでも
千尋じゃあるまいし」
「そんなに
しくじったりしないさ
ただ――」
「テストの点が
低けりゃ干渉される
よっぽど面倒だ」
:葦原千尋
|「先生たちも
期待してるんだよ」
:那岐@
|「教師に
限ったことじゃない」
「やることをやっておけば
誰にも、何も
口出しされないですむ」
「自由のための対価なら
安いものだよ」
#endregion
:???@
|「二人とも、
まだ教室に
いたんですか」
「そろそろ下校時間ですよ」
「あんまり遅くまで
残っているのは
感心できませんね」
:葦原千尋
|「[[風早]]」
:那岐@
|「そういうあんたは?
ずいぶん遅くまで
残ってるんだね」
:風早@
|「ふふっ、
二人と同じです
テストに追われていて」
「先生も問題を作るの
楽じゃないんですよ」
:葦原千尋
|「先生って
毎年、同じ範囲で
テストするんじゃないの?」
:風早@
|「範囲は同じでも
問題まで同じじゃ
つまらないでしょう?」