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「孤高の書/序章/1 高校」(2008/06/27 (金) 12:20:21) の最新版変更点
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【BG:星空(セピア)】
:二ノ姫
|「こんな夜遅くに、
姉様、本当に行くの?」
:一ノ姫@
|「仕方がないわ
&link_anchor(龍神,page=ら行){龍神}の許しが
顕れなかったのですもの」
:二ノ姫
|「でも……」
:一ノ姫@
|「母様も許しては
くださらなかった
仕方のないことなのよ」
「幼いあなたを
残していくことだけが
気がかりだけれど…」
「きっと、
この弓が導いてくれる」
【スチル:一ノ姫と二ノ姫】
【SE:共鳴音】
:一ノ姫@
|「私が戻るまで、
母様をお願いね」
【暗転】
:二ノ姫@
|「姉は優しい人だったが
ひとつだけ嘘をついた」
「あの夜以来、姉が
国に戻ることはなかった」
「龍の加護を受けたこの国で
姫が龍の許しなく
恋をすることなどできない」
「中つ国の&link_anchor(一ノ姫1,page=あ行){一ノ姫}が
恋のため国を捨てたと
言われて数年ののち」
「私の国は滅んだ」
----
【BG:伝承絵巻】
:***@
|豊葦原の瑞穂の地に
龍のまします中つ国あり。&br()&br()
天地に満つる八百万の神々
ことごとに惠をたたえ、
水清く、実り豊けく栄えたり。&br()&br()
ここに異国の皇(おう)、
数多の兵を連ね
波の穂を渡りて攻め来たる。&br()&br()
中つ国の女王、龍神に祈れども、
異国の剣にかかりて息絶ゆる。
宮は陥ち、国傾きて、龍黙せり。&br()&br()
これより中つ国に
龍の声を聞く者なく、
荒ぶる神々さざめき
わざわい満ちて、
豊葦原は常夜の如くなれり。&br()&br()
人皆、天を仰ぎて願う。
黄金の光差す雲間より
天つ鳥に乗りて舞い降りつる、
龍神の神子の来臨を。
----
【BG:夕焼け】
:葦原千尋
|(もう、日が沈んでく)
(夕日って
どうしてこんなに
赤いんだろう)
(まるで炎の中に
とけていくみたい)
:那岐@
|「…夕焼け、
そんなに気になる?」
【スチル:那岐と千尋】
:葦原千尋
|「え?
あっ、ごめん!」
:那岐@
|「別に
いつまでも
ぼーっと見てるからさ」
「そんなに
面白いものでも
ないだろう」
:葦原千尋
|「ううん……
&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}は
気になったことない?」
:那岐@
|「何が」
:葦原千尋
|「子供の頃のことなら
那岐が知っているかと
思ったんだけど」
「なんだか、夕陽の
あの赤い色を見ていると
不思議な気持ちになるの」
「誰かに
せきたてられて
いるみたいに…」
「何か、しなきゃいけない
ことがあるんじゃないか」
:那岐
|「………………」
:葦原千尋
|「何か、忘れていることが
あるんじゃないかって…」
【白転】
:NA:一ノ姫@
|――きっと、この…
【スチル:那岐と千尋】
:葦原千尋
|「……何か、
大切なことを――」
【BG:教室】
:那岐@
|「…千尋が
逃避したいのは
わかったけど」
「今、実力テストの
対策よりも、やんなきゃ
ならないことって何?」
:葦原千尋
|「あっ、いけない
そうだったね」
:那岐@
|「……やる気ない
みたいだし
終わりにしようか」
「どうせ葦原千尋も、
物理以外、たいして
困ってないんだから」
「僕も疲れた」
&bold(){◆今日はもう終わろうと言うけど…}
#region(close,那岐、なんだか 不機嫌みたいだね)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「那岐、なんだか
不機嫌みたいだね」
:那岐@
|「…そうか?
………気のせいだよ」 ☆☆☆ UP
「千尋は
考えすぎなんだ」
「もともとたいして
思慮深いほうでも
ないんだから」
「余計なこと
考えなくていいよ」
:葦原千尋
|「えっ? ひどいよ
余計なことかどうか
わからないじゃない」
:那岐@
|「そうか?」
「忘れて、思い出せないなら
今の自分に必要ない
ものだってことさ」
「考えるだけ無駄だよ」
}}}
#endregion
#region(close,そうだね、もう 終わりにしよう)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「そうだね、もう
終わりにしよう」
「ずいぶん
遅くなってしまった
みたいだもの」
:那岐@
|「うれしそうだね
本当は、さっさと
帰りたかった?」
:葦原千尋
|「違うよ!
そういう意味じゃ――」
:那岐@
|「嘘だよ
別にいいさ」
「なにも学校に残って
勉強する必要ないし」
}}}
#endregion
#region(close,那岐のほうは 余裕みたいだね)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「那岐のほうは
余裕みたいだね」
「一学期始まって
すぐテストなのに
もう準備終わってるんだ…」
「今回の範囲って、
結構広いでしょう
大変じゃなかった?」
:那岐@
|「別に
点が低いほうが
面倒だからね」
:葦原千尋
|「…追試とかあるものね」
:那岐@
|「いくらなんでも
千尋じゃあるまいし」
「そんなに
しくじったりしないさ
ただ――」
「テストの点が
低けりゃ干渉される
よっぽど面倒だ」
:葦原千尋
|「先生たちも
期待してるんだよ」
:那岐@
|「教師に
限ったことじゃない」
「やることをやっておけば
誰にも、何も
口出しされないですむ」
「自由のための対価なら
安いものだよ」
}}}
#endregion
:???@
|「二人とも、
まだ教室に
いたんですか」
【風早表示】
:???@
|「そろそろ下校時間ですよ」
「あんまり遅くまで
残っているのは
感心できませんね」
:葦原千尋
|「&link_anchor(風早,page=か行){風早}」
:那岐@
|「そういうあんたは?
ずいぶん遅くまで
残ってるんだね」
:風早@
|「ふふっ、
二人と同じです
テストに追われていて」
「先生も問題を作るの
楽じゃないんですよ」
:葦原千尋
|「先生って
毎年、同じ範囲で
テストするんじゃないの?」
:風早@
|「範囲は同じでも
問題まで同じじゃ
つまらないでしょう?」
&bold(){◆風早はテスト問題を作ってたんだ}
#region(close,先生も 大変なんだね)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「先生も
大変なんだね」
:風早@
|「そうなんですよ」
「どこからどんな
問題を出そうか」
「どんな問題なら
生徒の意表をつけるか
悩ましいですね」
:那岐@
|「…あんた、絶対
楽しんでるだろ」
:風早@
|「せっかくだから
いい仕事しないとね」
}}}
#endregion
#region(close,また変わった問題 作ろうとしてるの?)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「また変わった問題
作ろうとしてるの?」
「困るよ
せっかく
普通に勉強したのに」
:風早@
|「大丈夫
普通の問題も
出しますから」
:那岐@
|「でも、教科書の
端っこのほうからも
問題出すだろ」
「趣味が
マニアックなんだよ」
:風早@
|「ひどいな
教科書で大きく
取り上げられてなくたって」
「当時の人には、
大事件なんだよ」
「それに、あんまり
ありきたりな問題だと
点差もつかないし」
:葦原千尋
|「みんながいい点なら
それで
いいんじゃないの?」
:風早@
|「はは、生徒のみんなが
いい点だと
俺もうれしいですけど」
「……成績つけるときに
大変なんです」
}}}
#endregion
#region(close,早くテストが 終わるといいね)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「早くテストが
終わるといいね」
:風早@
|「そうですね、
テストが終われば……」
「実は俺には、次に
採点が待ってるんですが」
「それも終われば
肩の荷が下ります」
「ええ、早く
テスト、終わると
いいですね」
:葦原千尋
|「風早…
本当に気楽なんだから」
「先生がこんな調子で
いいのかしら…」
}}}
#endregion
:風早@
|「けど、そろそろ
俺も切り上げようかなと
思っていたところです」
「一緒に帰りましょうか
葦原さん」
:那岐@
|「…「葦原さん」ね」
:風早@
|「校門を出るまでは、
一応、教師ですから」
「ちゃんとけじめは
つけないとね」
:那岐@
|「…学校出たって、
教師だろ」
:***
|この二人は、&link_anchor(風早,page=か行){風早}と&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}。
私たちは小さい頃から、
一緒に暮らしている。&br()&br()
私の父と母はずっと昔に
死んでしまったそうだ。&br()&br()
その時のショックのせいか、
私は子供の頃のこと
よく覚えていないのだけど…&br()&br()
二人はずっとそばにいてくれて、
あまり寂しいと
思ったことはない。
:風早@
|「じゃあ……」
【SE:異音】
:那岐@
|「!」
:風早@
|「!」
:葦原千尋
|「どうしたの?
二人とも」
:風早@
|「いえ…………」
「すみません、
ちょっと用事を
思い出しました」
「うっかりしていて
先に
帰っていてもらえますか?」
:那岐@
|「今日の放課後は
僕の担当だったと
思うけど」
:風早@
|「ああ、だけど、
知った相手かも
しれないから」
:那岐@
|「ふぅん」
「まあ、そっちで
面倒引き受けてくれる
ならそれもかまわないさ」
:葦原千尋
|「何の話?
意味がよく
わからないんだけど」
「何か
大変なことなの?」
:風早@
|「大丈夫ですよ
ちょっと友人に
会うだけなんです」
「そうだ…これを」
【アイテム入手】
「宝玉」を
手に入れました
:風早@
|「預かっていて
もらえますか?」
「なくすと困るものなので
念のために」
:葦原千尋
|「うん、けど
この石って何?」
:風早@
|「まあ、お守りみたいな
ものです」
「じゃあ、すみません
またあとで」
:那岐@
|「言いたいだけ
言ってでてったな
勝手なやつ」
:葦原千尋
|「しょうがないよ
私たちも帰ろう?」
:那岐@
|「……疲れたから
先に廊下に行ってる
準備できたらきなよ」
:葦原千尋
|「えっ、
ちょっと待って
準備なんてすぐ――」
(もう行っちゃった)
(那岐も人のこと
言えないと思うけどな)
#region(close,自分の机)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(えーと
忘れ物は…)
(…うん、大丈夫)
(さ、那岐が待ってるから
急がないと)
}}}
#endregion
#region(close,本棚)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(先生が用意してくれた
本や参考書が
いろいろ並んでる)
(あっ、この本はきっと
風早が置いていったものね)
}}}
#endregion
#region(close,窓)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(もうこんな時間なのに、
陸上部はまだ
練習してるんだ…)
(そういえば、那岐は
いつも部活とか
やらないよね)
(どうしてだろう)
}}}
#endregion
#region(close,時間割)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(ええと
明日の時間割は…)
(あっ、そうだ
英語の小テストが
あるんだっけ)
}}}
#endregion
#region(close,机)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(あれ…?
机の上に、何か
刻まれてる…)
(「既定…」)
(うーん
かすれていて
よく読めないな)
}}}
#endregion
#region(close,掃除用具入れ)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(掃除用具が
きちんと整理して
片付けられている)
(私の掃除当番は、
再来週…かな)
}}}
#endregion
&font(b){◆廊下に出ようかな?}
→そうしよう
→やめておこう
----
【BG:廊下】
&font(b){◆教室に入ろうかな?}
→そうしよう
→やめておこう
#region(close,女子生徒)
#expand(1000){{{
:女子生徒
|「あ、千尋、聞いてよ~
私、今度の日曜
初デートなんだ」
「ねえ、何着て行ったら
いいと思う?」
「やっぱり初デートは
女の子っぽく
攻めたほうがいいかなあ?」
}}}
#endregion
#region(close,男子生徒(A))
#expand(1000){{{
:男子生徒(A)
|「おっ、葦原
お疲れ~
今日も&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}と一緒か?」
「相変わらず、
仲いいなあ、お前ら」
:男子生徒(B)
|「おいおい、やめとけよ
また&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}に怒られるぜ」
:男子生徒(A)
|「&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}が怒る?
あいつ、そんなに
怒りっぽかったっけ?」
:男子生徒(B)
|「この前、ものすごい勢いで
無視されただろ~
気づいてなかったの?」
:葦原千尋
|「まあ…
那岐らしい反応だよね」
}}}
#endregion
#region(close,男子生徒(B))
#expand(1000){{{
:男子生徒
|「なあ、知ってるか?
&link_anchor(耳成山,page=ま行){耳成山}に出る
…って話」
「出るって言ったら、
幽霊に決まってるだろ」
「夜中になると、
突然稲光が走ったり、
いろいろ凄いらしいぜ」
「テストが終わったら、
クラスのみんなで
肝試しでも行ってみようぜ」
}}}
#endregion
#region(close,テストの時間割)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(テストの時間割だ
もうすぐ…だね)
}}}
#endregion
#region(close,保健便り)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(保健便り…か)
(「成人病に注意」とか
言われても
実感がわかないよね)
(風早も野菜好きだから
平気そうだし)
}}}
#endregion
#region(close,廊下から出ようとする)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「あっ!」
「帰るなら那岐に
声を掛けないと」
}}}
#endregion
#region(close,那岐)
#expand(1000){{{
:那岐@
|「支度できた?
なら、帰ろうか」
「さっさと出ないと
真っ暗になる」
&font(b){&aname(そろそろ家に帰ろうか…,option=nolink){◆そろそろ家に帰ろうか…}}
}}}
#region(close,そうだね、おなかも すいてきたし、帰ろうか)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「そうだね、おなかも
すいてきたし、帰ろうか」
}}}
#endregion
#region(close,あっ、ごめん もう少し待ってて)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「あっ、ごめん
もう少し待ってて」
「やらなきゃいけないこと
何か忘れてるような
気がする」
:那岐@
|「ええ?
今すぐやんなきゃ
いけないことなのか?」
:葦原千尋
|「そういうわけじゃ
ないかもしれないけど
ちょっとだけ…」
:那岐@
|「いいけど
あんまり待たせるなら
先に帰るよ?」
:葦原千尋
|「すぐだから!」
}}}
#region(close,女子生徒)
#expand(1000){{{
:女子生徒
|「あれ? また&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}くんを
待たせてるの?
早く行ってあげなよ」
}}}
#endregion
#region(close,男子生徒(A))
#expand(1000){{{
:男子生徒(A)
|「&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}って
意外と運動神経
いいんだよな」
「ウチのサッカー部に
入ってくれないかな…」
}}}
#endregion
#region(close,男子生徒(B))
#expand(1000){{{
:男子生徒(B)
|「テストを直前に控えて
学校でだらだら過ごす…
学生の醍醐味だよな~」
}}}
#endregion
#region(close,那岐)
#expand(1000){{{
:那岐@
|「遅いよ
待ちくたびれた」
「もう「忘れ物」とか
言い出さないだろうな」
&link_anchor(そろそろ家に帰ろうか…){◆そろそろ家に帰ろうか…}
}}}
#endregion
#endregion
#endregion
:那岐@
|「今日の夕飯、何?」
:葦原千尋
|「えっ?
今日は那岐の
当番のはずだよ?」
:那岐@
|「僕が作ると、
ろくなものに
ならないよ」
「せっかくの夕飯なら
おいしいもの
食べたいだろ?」
:葦原千尋
|「この間もそんなこと
言ってたじゃない
ずるいよ!」
【学校から出る】
----
----
【BG:星空(セピア)】
:二ノ姫
|「こんな夜遅くに、
姉様、本当に行くの?」
:一ノ姫@
|「仕方がないわ
&link_anchor(龍神,page=ら行){龍神}の許しが
顕れなかったのですもの」
:二ノ姫
|「でも……」
:一ノ姫@
|「母様も許しては
くださらなかった
仕方のないことなのよ」
「幼いあなたを
残していくことだけが
気がかりだけれど…」
「きっと、
この弓が導いてくれる」
【スチル:託された弓】
【SE:共鳴音】
:一ノ姫@
|「私が戻るまで、
母様をお願いね」
【暗転】
:二ノ姫@
|「姉は優しい人だったが
ひとつだけ嘘をついた」
「あの夜以来、姉が
国に戻ることはなかった」
「龍の加護を受けたこの国で
姫が龍の許しなく
恋をすることなどできない」
「中つ国の&link_anchor(一ノ姫1,page=あ行){一ノ姫}が
恋のため国を捨てたと
言われて数年ののち」
「私の国は滅んだ」
----
【BG:伝承絵巻】
:***@
|豊葦原の瑞穂の地に
龍のまします中つ国あり。&br()&br()
天地に満つる八百万の神々
ことごとに惠をたたえ、
水清く、実り豊けく栄えたり。&br()&br()
ここに異国の皇(おう)、
数多の兵を連ね
波の穂を渡りて攻め来たる。&br()&br()
中つ国の女王、龍神に祈れども、
異国の剣にかかりて息絶ゆる。
宮は陥ち、国傾きて、龍黙せり。&br()&br()
これより中つ国に
龍の声を聞く者なく、
荒ぶる神々さざめき
わざわい満ちて、
豊葦原は常夜の如くなれり。&br()&br()
人皆、天を仰ぎて願う。
黄金の光差す雲間より
天つ鳥に乗りて舞い降りつる、
龍神の神子の来臨を。
----
【BG:夕焼け】
:葦原千尋
|(もう、日が沈んでく)
(夕日って
どうしてこんなに
赤いんだろう)
(まるで炎の中に
とけていくみたい)
:那岐@
|「…夕焼け、
そんなに気になる?」
【スチル:試験勉強】
:葦原千尋
|「え?
あっ、ごめん!」
:那岐@
|「別に
いつまでも
ぼーっと見てるからさ」
「そんなに
面白いものでも
ないだろう」
:葦原千尋
|「ううん……
&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}は
気になったことない?」
:那岐@
|「何が」
:葦原千尋
|「子供の頃のことなら
那岐が知っているかと
思ったんだけど」
「なんだか、夕陽の
あの赤い色を見ていると
不思議な気持ちになるの」
「誰かに
せきたてられて
いるみたいに…」
「何か、しなきゃいけない
ことがあるんじゃないか」
:那岐
|「………………」
:葦原千尋
|「何か、忘れていることが
あるんじゃないかって…」
【白転】
:NA:一ノ姫@
|――きっと、この…
【スチル:試験勉強】
:葦原千尋
|「……何か、
大切なことを――」
【BG:教室】
:那岐@
|「…千尋が
逃避したいのは
わかったけど」
「今、実力テストの
対策よりも、やんなきゃ
ならないことって何?」
:葦原千尋
|「あっ、いけない
そうだったね」
:那岐@
|「……やる気ない
みたいだし
終わりにしようか」
「どうせ葦原千尋も、
物理以外、たいして
困ってないんだから」
「僕も疲れた」
&bold(){◆今日はもう終わろうと言うけど…}
#region(close,那岐、なんだか 不機嫌みたいだね)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「那岐、なんだか
不機嫌みたいだね」
:那岐@
|「…そうか?
………気のせいだよ」 ☆☆☆ UP
「千尋は
考えすぎなんだ」
「もともとたいして
思慮深いほうでも
ないんだから」
「余計なこと
考えなくていいよ」
:葦原千尋
|「えっ? ひどいよ
余計なことかどうか
わからないじゃない」
:那岐@
|「そうか?」
「忘れて、思い出せないなら
今の自分に必要ない
ものだってことさ」
「考えるだけ無駄だよ」
}}}
#endregion
#region(close,そうだね、もう 終わりにしよう)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「そうだね、もう
終わりにしよう」
「ずいぶん
遅くなってしまった
みたいだもの」
:那岐@
|「うれしそうだね
本当は、さっさと
帰りたかった?」
:葦原千尋
|「違うよ!
そういう意味じゃ――」
:那岐@
|「嘘だよ
別にいいさ」
「なにも学校に残って
勉強する必要ないし」
}}}
#endregion
#region(close,那岐のほうは 余裕みたいだね)
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:葦原千尋
|「那岐のほうは
余裕みたいだね」
「一学期始まって
すぐテストなのに
もう準備終わってるんだ…」
「今回の範囲って、
結構広いでしょう
大変じゃなかった?」
:那岐@
|「別に
点が低いほうが
面倒だからね」
:葦原千尋
|「…追試とかあるものね」
:那岐@
|「いくらなんでも
千尋じゃあるまいし」
「そんなに
しくじったりしないさ
ただ――」
「テストの点が
低けりゃ干渉される
よっぽど面倒だ」
:葦原千尋
|「先生たちも
期待してるんだよ」
:那岐@
|「教師に
限ったことじゃない」
「やることをやっておけば
誰にも、何も
口出しされないですむ」
「自由のための対価なら
安いものだよ」
}}}
#endregion
:???@
|「二人とも、
まだ教室に
いたんですか」
【風早表示】
:???@
|「そろそろ下校時間ですよ」
「あんまり遅くまで
残っているのは
感心できませんね」
:葦原千尋
|「&link_anchor(風早,page=か行){風早}」
:那岐@
|「そういうあんたは?
ずいぶん遅くまで
残ってるんだね」
:風早@
|「ふふっ、
二人と同じです
テストに追われていて」
「先生も問題を作るの
楽じゃないんですよ」
:葦原千尋
|「先生って
毎年、同じ範囲で
テストするんじゃないの?」
:風早@
|「範囲は同じでも
問題まで同じじゃ
つまらないでしょう?」
&bold(){◆風早はテスト問題を作ってたんだ}
#region(close,先生も 大変なんだね)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「先生も
大変なんだね」
:風早@
|「そうなんですよ」
「どこからどんな
問題を出そうか」
「どんな問題なら
生徒の意表をつけるか
悩ましいですね」
:那岐@
|「…あんた、絶対
楽しんでるだろ」
:風早@
|「せっかくだから
いい仕事しないとね」
}}}
#endregion
#region(close,また変わった問題 作ろうとしてるの?)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「また変わった問題
作ろうとしてるの?」
「困るよ
せっかく
普通に勉強したのに」
:風早@
|「大丈夫
普通の問題も
出しますから」
:那岐@
|「でも、教科書の
端っこのほうからも
問題出すだろ」
「趣味が
マニアックなんだよ」
:風早@
|「ひどいな
教科書で大きく
取り上げられてなくたって」
「当時の人には、
大事件なんだよ」
「それに、あんまり
ありきたりな問題だと
点差もつかないし」
:葦原千尋
|「みんながいい点なら
それで
いいんじゃないの?」
:風早@
|「はは、生徒のみんなが
いい点だと
俺もうれしいですけど」
「……成績つけるときに
大変なんです」
}}}
#endregion
#region(close,早くテストが 終わるといいね)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「早くテストが
終わるといいね」
:風早@
|「そうですね、
テストが終われば……」
「実は俺には、次に
採点が待ってるんですが」
「それも終われば
肩の荷が下ります」
「ええ、早く
テスト、終わると
いいですね」
:葦原千尋
|「風早…
本当に気楽なんだから」
「先生がこんな調子で
いいのかしら…」
}}}
#endregion
:風早@
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俺も切り上げようかなと
思っていたところです」
「一緒に帰りましょうか
葦原さん」
:那岐@
|「…「葦原さん」ね」
:風早@
|「校門を出るまでは、
一応、教師ですから」
「ちゃんとけじめは
つけないとね」
:那岐@
|「…学校出たって、
教師だろ」
:***
|この二人は、&link_anchor(風早,page=か行){風早}と&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}。
私たちは小さい頃から、
一緒に暮らしている。&br()&br()
私の父と母はずっと昔に
死んでしまったそうだ。&br()&br()
その時のショックのせいか、
私は子供の頃のこと
よく覚えていないのだけど…&br()&br()
二人はずっとそばにいてくれて、
あまり寂しいと
思ったことはない。
:風早@
|「じゃあ……」
【SE:異音】
:那岐@
|「!」
:風早@
|「!」
:葦原千尋
|「どうしたの?
二人とも」
:風早@
|「いえ…………」
「すみません、
ちょっと用事を
思い出しました」
「うっかりしていて
先に
帰っていてもらえますか?」
:那岐@
|「今日の放課後は
僕の担当だったと
思うけど」
:風早@
|「ああ、だけど、
知った相手かも
しれないから」
:那岐@
|「ふぅん」
「まあ、そっちで
面倒引き受けてくれる
ならそれもかまわないさ」
:葦原千尋
|「何の話?
意味がよく
わからないんだけど」
「何か
大変なことなの?」
:風早@
|「大丈夫ですよ
ちょっと友人に
会うだけなんです」
「そうだ…これを」
【アイテム入手】
「宝玉」を
手に入れました
:風早@
|「預かっていて
もらえますか?」
「なくすと困るものなので
念のために」
:葦原千尋
|「うん、けど
この石って何?」
:風早@
|「まあ、お守りみたいな
ものです」
「じゃあ、すみません
またあとで」
:那岐@
|「言いたいだけ
言ってでてったな
勝手なやつ」
:葦原千尋
|「しょうがないよ
私たちも帰ろう?」
:那岐@
|「……疲れたから
先に廊下に行ってる
準備できたらきなよ」
:葦原千尋
|「えっ、
ちょっと待って
準備なんてすぐ――」
(もう行っちゃった)
(那岐も人のこと
言えないと思うけどな)
#region(close,自分の机)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(えーと
忘れ物は…)
(…うん、大丈夫)
(さ、那岐が待ってるから
急がないと)
}}}
#endregion
#region(close,本棚)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(先生が用意してくれた
本や参考書が
いろいろ並んでる)
(あっ、この本はきっと
風早が置いていったものね)
}}}
#endregion
#region(close,窓)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(もうこんな時間なのに、
陸上部はまだ
練習してるんだ…)
(そういえば、那岐は
いつも部活とか
やらないよね)
(どうしてだろう)
}}}
#endregion
#region(close,時間割)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(ええと
明日の時間割は…)
(あっ、そうだ
英語の小テストが
あるんだっけ)
}}}
#endregion
#region(close,机)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(あれ…?
机の上に、何か
刻まれてる…)
(「既定…」)
(うーん
かすれていて
よく読めないな)
}}}
#endregion
#region(close,掃除用具入れ)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(掃除用具が
きちんと整理して
片付けられている)
(私の掃除当番は、
再来週…かな)
}}}
#endregion
&font(b){◆廊下に出ようかな?}
→そうしよう
→やめておこう
----
【BG:廊下】
&font(b){◆教室に入ろうかな?}
→そうしよう
→やめておこう
#region(close,女子生徒)
#expand(1000){{{
:女子生徒
|「あ、千尋、聞いてよ~
私、今度の日曜
初デートなんだ」
「ねえ、何着て行ったら
いいと思う?」
「やっぱり初デートは
女の子っぽく
攻めたほうがいいかなあ?」
}}}
#endregion
#region(close,男子生徒(A))
#expand(1000){{{
:男子生徒(A)
|「おっ、葦原
お疲れ~
今日も&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}と一緒か?」
「相変わらず、
仲いいなあ、お前ら」
:男子生徒(B)
|「おいおい、やめとけよ
また&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}に怒られるぜ」
:男子生徒(A)
|「&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}が怒る?
あいつ、そんなに
怒りっぽかったっけ?」
:男子生徒(B)
|「この前、ものすごい勢いで
無視されただろ~
気づいてなかったの?」
:葦原千尋
|「まあ…
那岐らしい反応だよね」
}}}
#endregion
#region(close,男子生徒(B))
#expand(1000){{{
:男子生徒
|「なあ、知ってるか?
&link_anchor(耳成山,page=ま行){耳成山}に出る
…って話」
「出るって言ったら、
幽霊に決まってるだろ」
「夜中になると、
突然稲光が走ったり、
いろいろ凄いらしいぜ」
「テストが終わったら、
クラスのみんなで
肝試しでも行ってみようぜ」
}}}
#endregion
#region(close,テストの時間割)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(テストの時間割だ
もうすぐ…だね)
}}}
#endregion
#region(close,保健便り)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|(保健便り…か)
(「成人病に注意」とか
言われても
実感がわかないよね)
(風早も野菜好きだから
平気そうだし)
}}}
#endregion
#region(close,廊下から出ようとする)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「あっ!」
「帰るなら那岐に
声を掛けないと」
}}}
#endregion
#region(close,那岐)
#expand(1000){{{
:那岐@
|「支度できた?
なら、帰ろうか」
「さっさと出ないと
真っ暗になる」
&font(b){&aname(そろそろ家に帰ろうか…,option=nolink){◆そろそろ家に帰ろうか…}}
}}}
#region(close,そうだね、おなかも すいてきたし、帰ろうか)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「そうだね、おなかも
すいてきたし、帰ろうか」
}}}
#endregion
#region(close,あっ、ごめん もう少し待ってて)
#expand(1000){{{
:葦原千尋
|「あっ、ごめん
もう少し待ってて」
「やらなきゃいけないこと
何か忘れてるような
気がする」
:那岐@
|「ええ?
今すぐやんなきゃ
いけないことなのか?」
:葦原千尋
|「そういうわけじゃ
ないかもしれないけど
ちょっとだけ…」
:那岐@
|「いいけど
あんまり待たせるなら
先に帰るよ?」
:葦原千尋
|「すぐだから!」
}}}
#region(close,女子生徒)
#expand(1000){{{
:女子生徒
|「あれ? また&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}くんを
待たせてるの?
早く行ってあげなよ」
}}}
#endregion
#region(close,男子生徒(A))
#expand(1000){{{
:男子生徒(A)
|「&link_anchor(那岐,page=な行){那岐}って
意外と運動神経
いいんだよな」
「ウチのサッカー部に
入ってくれないかな…」
}}}
#endregion
#region(close,男子生徒(B))
#expand(1000){{{
:男子生徒(B)
|「テストを直前に控えて
学校でだらだら過ごす…
学生の醍醐味だよな~」
}}}
#endregion
#region(close,那岐)
#expand(1000){{{
:那岐@
|「遅いよ
待ちくたびれた」
「もう「忘れ物」とか
言い出さないだろうな」
&link_anchor(そろそろ家に帰ろうか…){◆そろそろ家に帰ろうか…}
}}}
#endregion
#endregion
#endregion
:那岐@
|「今日の夕飯、何?」
:葦原千尋
|「えっ?
今日は那岐の
当番のはずだよ?」
:那岐@
|「僕が作ると、
ろくなものに
ならないよ」
「せっかくの夕飯なら
おいしいもの
食べたいだろ?」
:葦原千尋
|「この間もそんなこと
言ってたじゃない
ずるいよ!」
【学校から出る】
----