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黒猫が尻尾をピンと立て、我が物顔で家の中を歩く
猫は恩を返さない? さぁ、それはどうでしょうか?

「あたしは猫、気ままな猫 そうにゃ ツェーラ様があたしの御主人様だにゃ」

黒猫は今日も主人を待っていた

「ツェーラ様、遅いにゃあ… 帰って来たら今日は何をしてくれるかにゃ?」

黒猫は自慢の遊び道具を取り出してまた主人の帰りを待っていた
ボロボロになった毛玉… 猫用のゴムボール… お気に入りの小さな鍵…
宝物を満足そうに広げる

「これ? これでも遊んでくれるかにゃ?」

1つ妄想する度に黒猫の耳がピクっとなる
この黒猫は本当に今が『幸せ』なのであろう


数時間が経過したか?
黒猫は眠りについていた………


「………ご主人様お腹空かせてないかにゃ…」

寝言…?

「いつもいつもあたしと遊んでくれてるのに…あたしは何もしてあげてないにゃ…」

寝言の様だ…

「そうだにゃ… 今日はあたしが……」

そういうと黒猫は眼をパチっと見開いて毛をブルブルっと震わせた
そして大きく背伸びと欠伸をしてあたりを見渡す…

部屋の中は白い霧が立ち込めていた


ちゃりーん…


鈴の音が響き渡った

「!! 御主人様が呼んでるにゃ! 帰って来たんだにゃ!」

黒猫は急いで部屋から飛び出した

「今日はあたしが……」

黒猫は廊下を走る

「今日はあたしが御主人様と遊んであげるんだにゃ!!」

そして黒猫は幸福そうに調理場へと姿を消した…
最終更新:2013年08月26日 21:51