蛍
坂を登り開く広々と
穂波が揺れて猶予う
金色の押し黙る
人が影置き去りに手招く
遮った川は深く
水分りの指先抜け
溶ける
夢からさめて並み居る川門
ひとつ選び扉めくると砂に崩れた
七彩光り枯れ木に刺さり燃えた
彷徨う水鶏群れになり岨に飛ぶ
辿り着いた影は瞬く光を抱く
漣は稲穂背押されて森に消えた
彼方に光見え隠れ
暗闇で探す足跡照らすものに集う
小さく求めあい
潦
歪んでは細濁り絶え間無く
ああ 今さら 昇る光り見て胸を裂く
小さな影と背負うもの噤み行く
歪み裂ける虹と隠沼落ちた夢と 冷光
掠めて遠く!
ひらひらと光重なって架け橋になる
流れ深き森避けて
水に影短くして在る それぞれの夜明けを待つ
ひとつ増え ひとつ消え
誰が為に行き
誰が為に渡す重きか
七彩に問う身を焦がす
橋を渡る人々に叫ぶが返答無く
手招きして溶けた
坂を登るその先に
穂波が光っている
今も 変わらず 今も
増えて 消えて 光っている
最終更新:2012年10月08日 17:47