ニホンジカによる植生への影響に関する研究

目的

ニホンジカが増加する中で、ニホンジカが摂食する植物には影響が生じます。ニホンジカを管理する目標は、この植生への影響の低減にあります。しかし、植生への影響度は、植物の種類だけでなく、植物のサイズやその植物が置かれた周囲の環境などの影響も受けます。また、植生への影響は広範囲に及ぶため、調査労力の観点からどのような植生の指標を調査すべきかも明らかにする必要があります。

以下では、この課題に関連して実施したいくつかの研究をご紹介します。

目次

亜高山帯針葉樹林においてニホンジカによる影響が発生しやすい条件

関連業績


調査地

  • 南アルプス国立公園の北沢峠周辺
  • 24個の調査区(10x40m)を設置(12個は標高2000m付近、残り12個は標高2500m付近)

調査項目

  • 稚樹に対する剥皮の有無(稚樹は高さ30cm以上で高さ1.3mの直径が3cm未満)
  • 稚樹密度
  • 立木に対する剥皮の有無(立木は高さ1.3mの直径が3cm以上)
  • 各調査区から最寄りの高茎草本群落までの距離

結果と考察

  • 稚樹に対する剥皮は、

森林生態系におけるニホンジカによる影響として適切な指標

関連業績


調査地

  • 山梨県有林
  • 322個の調査区を設置。調査区は林縁から50m林内に入り、林縁と並行に設定した50m。

調査項目

  • 下層植生(ササとそれ以外)の被度(定性的に3段階で区分)
  • 下層植生の最大高
  • 下層植生に対する摂食の有無
  • 立木に対する剥皮の有無(立木は高さ1.3mの直径が3cm以上)
  • 林内の明るさ(定性的に3段階に区分)

結果と考察

最終更新:2016年01月03日 11:08