気象記録
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更新日：2023/03/03 Fri 08:55:52
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気象記録とは、気象観測機器を用いて観測された気象の記録で、最も極端だったものを指す概念。
*概要
我らが
日本にも毎年恒例のように夏は猛暑やそれに伴う熱中症発生がニュースになり、その夏の終わりごろには台風や大雨、冬は大雪や厳しい寒さがニュースになるが、以下で上げるような世界記録にはとても敵わない。
世界とは広いもので、灼熱地獄や極寒地獄、とてつもない量の雨が降る場所もあれば、何年も全く雨が降らないなど多種多様。
ここでは、特に有名な世界と日本の気象記録を取り扱う。
気温部門
- 世界最高気温 アメリカ デスバレー国立公園 56.7度
記録日：1913年7月10日
記録日:2018年7月23日・2020年8月17日
世界最高の記録。デスバレーとは英語で「死の谷」を意味し、海抜はマイナス86mと非常に低い場所にありその上谷の幅が狭く空気の循環を妨げてしまうため、このような灼熱地獄を作り上げているのである。
その暑さはクレヨンを溶かしてしまうほどで、谷全体が巨大なサウナのようなものである。そのため口呼吸するとのどが痛くなるため、鼻で呼吸をしなければならない。また地面も当然ながら非常に熱く、地面の熱だけで卵を目玉焼きにすることができるほどである。
ちなみに現地には「地面で目玉焼きを作らないで！」という看板が立っている(笑)。
2020年8月18日には、この記録に迫る{54.4度を記録している。
この暑さを利用して、自動車の耐熱実験にもよく用いられるスポットとなっている。
日本の記録はデスバレーに比べればマシに見えるかもしれないが、デスバレーは湿度が低く常時水分をガンガン奪われるため、意外と不快には感じない。
それに対して日本の場合湿度も高くなるため不快指数が高く、ある意味デスバレーよりも日本の蒸し暑さはヤバいのかもしれない。
なお長年世界最高記録はイラクのバスラの58.8度とされていたが、後にソースが不明瞭であることが指摘され、2012年9月以降はデスバレーを世界最高気温としている。とは言えバスラもデスバレーとタメを張れる暑さであることは間違いない。
記録日：1983年7月21日
上記とは真逆の世界最低記録。同基地は南半球の寒極と呼ばれており、年平均気温は-55.2度という冷凍庫も真っ青な数値で、日本の昭和基地の優に3倍の寒さを誇る。また気温がプラスになったことはない。空気の極端な乾燥に加えて平均3488mという標高による酸素不足、-53度以下ではいかに厚く着込もうが10分以上外にいると凍死する危険があると言われているため、これらにより地球上で最も居住が困難な場所である。
確証は持てないものの、1997年の冬季間に−91℃に達したことが報告されている。
基地には夏には約25名、冬には13名の科学者と技術者が常駐する。
- 人間の居住地での世界最低気温 ロシア オイミャコン -71.2度
記録日：1926年1月26日
人間が住んでいる地域での最低記録。同村は北極圏の僅か南の山に囲まれた盆地に位置し、標高も740mとそれなりに高く、北半球そして人間が住む場所の寒極と呼ばれている。
ただし-71.2度という数値は測定方法には議論があり、公式の記録は-68度となっている。
あまりにも寒いため村にホテルはなく(宿泊施設は元教師である女性の自宅の一部を改造したゲストハウスのみである)、人口も450人程度の小さな村である。
この寒さの下ではバナナが凍って釘が打てるほどで、タオルや服を濡らして振り回すとそのままの形を保って凍りつく。立ち小便した場合、着地した瞬間から尿が凍りつくが、棒のように凍りつくことはない。
市場では魚がそのままのざらしで売られている。まあこの寒さなので天然の冷凍庫みたいなものだし。
凍結してしまうため村には水道が通っておらず、かつては住民が牛や馬にタンクを引かせて近くの川まで水を汲みに行っていたが、現在では給水車が各家庭に給水を行っている。
この寒さなので細菌やウイルスによる感染症にかかることは少ないが、2020年以降の新型コロナはこの環境下でも活動できるようで、多数の感染者を出している。
しかしこの寒さにも関わらず天然の温泉が村付近に沸いており、村名「オイミャコン(エヴェン語で「不凍の水」を意味する)」の由来にもなった。
それに対して盆地であるため夏は緯度の割には気温がそれなりに上がり、30度を超えることもあるなど年間の寒暖差(年較差)が極めて大きい。2010年7月28日には34.6度を記録し、最低気温記録と最高気温記録の差は105.8度(公式数値では102.6度)にもなる。
記録日：1902年1月25日
日本での最低記録。この時点で顔を出して歩くのは困難で、鳥が凍死して落ちてくることもあるらしい。
この気温を記録した日は北陸でも記録的な寒さになっていたようで、
青森県の八甲田山で青森第5連隊が雪中行軍の訓練中に遭難してしまい多くの犠牲者を出した痛ましい事故が起きている。
ただしこの記録は100年以上前であり、当然ながら当時とは市の状況(特にヒートアイランド現象の原因になる高層ビルの存在)も全く違うため現在と単純に比べるのは難しい。
21世紀以降の日本最低気温は、2001年1月15日に同じ旭川市内の江丹別で観測された-36.6度である。
気温差
- 世界で年較差が最大 ロシア ベルホヤンスク 105.8度
最高気温記録：38度(2020年6月20日記録)
最低気温記録：-67.8度(1885/1892年記録)
最高気温記録：36度(1989年8月7日記録)
最低気温記録：-41度(1902年1月25日記録)
上述のオイミャコンと同じ盆地内に位置する都市。気候もオイミャコンとクリソツであり、こちらも北半球の寒極と呼ばれている。
2020年には北極圏で観測史上最高気温となる38.0度を記録し、年較差が世界で最も激しい場所である。
またこの地域では、冬に冷気湖と呼ばれる独特の気温逓減が見られ、普通は標高が高くなるほど気温は下がるのだが、ベルホヤンスクでは逆に標高が高くなるほど気温が上がる。尤もそれでも極寒であることに変わりはないが。
- 世界で日較差が最大 アメリカモンタナ州ブラウニング 56度
記録日：1916年1月23日
気温：-49度〜7度
記録日：2007年2月5日
気温：-20.3度〜11.2度
一日で最大の気温差の記録。この記録はギネスブックにも登録されている。
よく気温が5度下がると衣類が一枚必要になると言われているが、この場合11枚も着ないといけない計算になる。リアル十二単衣といったところか。
この気温差を生み出した原因はどちらもフェーン現象によるもので、湿潤な空気が山を越えて反対側に吹き下り、そこの麓で気温が急上昇し、その風が通り過ぎて急上昇した気温が戻ったためにこのような数値を叩き出した。
ただしこのような極端な気温差ではなく、程々の気温差であれば美味しい農作物を作るには適している。高原野菜のおいしさの秘訣は夏の寒暖差の絶妙なバランスによるものである。
雨部門
- 世界で雨が最も多い インド メーガーラヤ州 チェラプンジ 26461mm
記録年：1860年8月〜1861年7月
- 日本で雨が最も多い 鹿児島県屋久島淀川登山口 11720mm
記録年：1999年
世界で最多の記録。チェラプンジは山地のモンスーンが吹き上げる南斜面に位置しており(標高1484m)、その上ベンガル湾からの湿気の影響で雨雲が発達しやすく、世界でもトップクラスに雨が多い土地となっている。
この数値は東京の約17年分、雨が多いことで知られる尾鷲でも約7年分に相当するほどの圧倒的な量である。
さすがに毎年この数値になるわけではないが、1981〜2010年の平年値でも11857mmという圧倒的な数値を叩き出している。特に雨が最も降る7月だけで3000mmを超え、東京の約2年分に相当する量である。
市内には対策として貯水池があるものの、悪い時はバングラデシュ側の平野部に向けて雨水が流れることがある。
日本の屋久島も同様に海からの湿った風が何度も山にぶつかるため非常に雨雲が発達しやすく、「屋久島は月のうち、三十五日は雨」と表現されるほどの大量の降雨をもたらす。気象庁による屋久島特別地域気象観測所の1991〜2020年の平年値は、4651.7mmとなっていて、これは気象庁の観測地点としては全国1位の数値となっている。
- {世界で最も激しい雨 フランス領グアドループ バースト 1分間：38.1mm
記録日：1970年11月26日
- {日本で最も激しい雨 北海道 木古内町 1分間:5.5mm
記録日：2021年11月2日
最も激しい雨の記録。同島は赤道付近にあるためほぼ毎日10分程度「スコール」と呼ばれる雨が降る。
なぜ赤道付近でスコールが降るのかと言うと、熱帯地方には一年中暑い気候により豊富な熱と水を地表に蓄え続けることができ、気温が高いほど飽和水蒸気量（単位体積あたりの空気中に含むことができる水蒸気の量）が増えるため、より多くの水分が蒸発し、上昇気流によって上空で雲を作る。
空気中には元々多くの水分が含まれているため、それも手伝って雲を構成する水滴が急速に成長し、重みで空中に止まれず激しい雨となって降り注ぐわけである。
この強さになると傘など全く役に立たないため、家などの建物を探すことになる。
日本の最高記録は単純に寒気を伴った低気圧の影響によるもので上記とは全く原理が異なる。なお1時間当たりでも136mmと北海道史上では最高値を記録している。
- 最も雨が降らなかった場所 チリ イキケ 14年間雨なし
記録年：不明
世界で最も雨が少なく、あまりの過酷さから「死への道」と呼ばれたアタカマ砂漠の北にある町。居住地としても最少クラスとなる。
ただし海岸沿いにあり海流の風を強く受けるため、他の砂漠のような灼熱地獄にはならない。
だが雨の少なさは本物であり、要するに5000日以上連続で晴天が続いたわけである。
同町には海に面しているためにビーチもあり、雨が全く降らないのはバカンスとしては最適かもしれない。
またアタカマ砂漠は天体の観測にも適しているため望遠鏡基地としても利用されている。
人間が住んでいない場所では40年間一度も降らなかった例もあるという。
記録年：1951〜1978年
こちらも世界で最も雨が少ない居住地の一つ。またエジプトは全国平均の降水量も約18mmと世界でもワーストである(1位はコロンビアの3240mm、日本は1668mm)。
雪部門
- 一シーズンで最も降雪量が多い アメリカ マウントベーカー 2896cm
記録年：1998/1999年
一冬における最多の記録。これは青森市の3倍に迫る数値で、10階建てのマンションに匹敵する。
この山はワシントン州カスケード山脈にある標高3285mの火山で、平年でも1500cmほどの積雪量を誇る。
- 人口10万人以上の都市で最も平年値が高い 青森市 792cm
記録年
人がまともに住んでいる場所としては世界最多の記録。1〜3位までは全て日本の都市が独占しており、実は日本は世界一の豪雪地帯なのである。2位は札幌の485cm、3位は富山市の363cm。
また最深の積雪もやはり日本が記録。
滋賀県の琵琶湖の対岸に聳える伊吹山で1927年2月14日に
1182cmを記録している。
追記・修正はこれらの記録を出した場所で過ごしてからお願いします
雪部門
- 一シーズンで最も降雪量が多い アメリカ マウントベーカー 2896cm
記録年：1998/1999年
一冬における最多の記録。これは青森市の3倍に迫る数値で、10階建てのマンションに匹敵する。
この山はワシントン州カスケード山脈にある標高3285mの火山で、平年でも1500cmほどの積雪量を誇る。
- 人口10万人以上の都市で最も平年値が高い 青森市 792cm
記録年
人がまともに住んでいる場所としては世界最多の記録。1〜3位までは全て日本の都市が独占しており、実は日本は世界一の豪雪地帯なのである。2位は札幌の485cm、3位は富山市の363cm。
また最深の積雪もやはり日本が記録。
滋賀県の琵琶湖の対岸に聳える伊吹山で1927年2月14日に
{
1182cmを記録している。
追記・修正はこれらの記録を出した場所で過ごしてからお願いします
雪部門
- {一シーズンで最も降雪量が多い アメリカ マウントベーカー 2896cm
記録年：1998/1999年
一冬における最多の記録。これは青森市の3倍に迫る数値で、10階建てのマンションに匹敵する。
この山はワシントン州カスケード山脈にある標高3285mの火山で、平年でも1500cmほどの積雪量を誇る。
- {人口10万人以上の都市で最も平年値が高い 青森市 792cm
記録年
人がまともに住んでいる場所としては世界最多の記録。1〜3位までは全て日本の都市が独占しており、実は日本は世界一の豪雪地帯なのである。2位は札幌の485cm、3位は富山市の363cm。
また最深の積雪もやはり日本が記録。滋賀県の琵琶湖の対岸に聳える伊吹山で1927年2月14日に{1182cmを記録している。
追記・修正はこれらの記録を出した場所で過ごしてからお願いします
最終更新：2023年03月03日 08:55
