SOS団:シャングリ・ラ

用語

  • 炭素市場 → 炭素という債権を取引する、巨大な債券市場。
  • 実質炭素 → 実際に排出されている炭素。債権そのもの。
  • 経済炭素 → 実質炭素削減値に対する利息。債権の利回りみたいなもん。
  • 炭素指数 → 市場での炭素値。債権の取引価格みたいなもん。
  • 炭素税 → 炭素指数を元に算出される税金。工業製品に課税される。
  • カーボニスト → 炭素市場で喰ってる投資家。特に成功した者を指す。
  • メタル・エイジ → 反政府組織。炭素市場の価値は認めるが、それしか考えない政府の強攻策は認めない。
  • アトラス公社 → 東京都の都心に聳え立つ空中都市……運営する公社。アトラスランクは納税額によってAランクからGランクまである。一般人はBが限界。
  • 石田ファイナンス → 石田ックスさんが経営するヘッドリース会社。超高性能な市場介入AIメデューサを運用する。
  • オロチ → アメリカの謎のリース会社。メデューサと同等のシステムを所有しているらしい。
  • ゼウス → アトラスのメインコンピュータ。
  • 水蛭子(ひるこ) → 金田朋子の声で叫ぶ謎生物。アトラス公社の最高経営責任者。

炭素経済

実際に排出されている「実質炭素」を削減させるため、導入された経済指数である「経済炭素」に寄って成り立つ市場経済。
この世界では株式は全て経済炭素に置き換えられており、市場原理に乗っ取り「排出炭素が増えると炭素税が増え」て、「排出炭素が減ると炭素税が減る」という仕組みになっている。
みんなが炭素税の支払いを減らす為に排出炭素を減らし、これによって資本主義的な市場の安定化作用によって炭素を減らして温暖化を阻止しようとしている。

石田ファイナンスのお仕事

インなんとかさんと同じ声の、石田ックスさんが経営している「石田ファイナンス」はヘッドリース会社なんだよ。
ヘッドリースでは顧客が所有する物件の占有権をヘッドリース会社に部分移転し、その上で所有者に貸し出すことでその差額から利益を得るの。
現実世界では、主に収入の安定化や税金対策に用いられる手法なんだよ。
石田ックスさんは、子会社を経由して顧客の経済炭素を自社に所有移転する事で顧客の炭素指数を下げているんだよ!

子会社を使って顧客から炭素排出施設を借り上げる
 ↓
世界中の多数の子会社で経済炭素を複雑に分散させる
 ↓
顧客に炭素排出施設を貸し出す
 ↓
経済炭素は世界中に細かく分散、顧客は施設を維持
 ↓
みんなウマー

石田ファイナンスのアコギなお仕事

石田ファイナンスは投機的な取引もしているんだよ。
まずはシステムの脆弱性……実質炭素が不当に操作されて、経済炭素が低く見積もられている場所を探すの。
ここに投資して、炭素排出施設である工業地帯を入手して実質炭素という債券を入手してから、市場を元に戻して差額を得るんだよ。

経済炭素が不当に安く見積もられている工業地帯に投資して
その実質炭素という市場価格が不当に安い債権を引き受ける
 ↓
操作された経済炭素を元に戻すと実質炭素に従って市場価格が上昇
 ↓
市場価格が十分に高まった所で投資で手にした債権を売り抜け
 ↓
同時にヘッドリースによって削減手続きを開始する
 ↓
債券の市場価格が暴落し市場の状態は元に戻る
 ↓
石田ックス、契約国、メデューサウマー

まぁ、やってることは信用を炭素に置き換えたCDS取引なんだけどね。

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最終更新:2010年06月12日 08:29