[[【Wol】光の戦士にハァハァするスレ1…ガーランド×wol]]
唇を真横に引き結び、光の戦士は誓うように空を仰いだ。
最早数える事もできぬ程の輪廻の中でそうしていたように、ガーランドは対峙する青年を睨みつけるようにして、これ以上は無い皮肉な笑みを兜の下でだけ浮かべる。
「わしさえ救う……? できるものか」
「それが私の宿命だ」
ウォーリアオブライトが見ているものは何時の世も正しきものであり、光であり、救うべき魂であった。
だから、彼が見ているものはガーランド自身ではない。
低く低く抑えた声が鎧の中で出口を探すように反響する。
「光など全てまやかしよ。貴様を救う事は無い!!」
鋭く突き上げられた大剣をウォーリアオブライトの盾が澄んだ音を立てて弾く。火花が散って美しき戦士の瞳の中に 赤い光の欠片が過る。
ガーランドの力をまともに受け止めて腕が痺れたのか、瞬間頬に緊迫感が走り抜けたが彼の表情にかげりは無かった。
「光はここに……私とともにある!」
記憶も過去も無くした筈のウォーリアオブライトの意思はそれでも揺るぎない。
いつか損なわれるだろうとガーランドが思っていたその意思は、幾度の輪廻を超えた今も原初の彼のもののままであった。
——それが、厭わしい。憎らしい。呪わしく……だが。
呪われた感情は、最初嫉妬として生まれた。
かつては高潔な騎士であったガーランドであったが故に、全てを捨てる事を知ってしまったが故に。
光の戦士を己と同じように闇に染めてしまいたいと思うようになったのは、いつからなのか。
たった一つだけ、どうしても手に入れたいものが目の前の青年になろうとは、ガーランド自身にさえ予測されなかった事だった。
「ガーランド、覚悟!」
ウォーリアオブライトの鋭い気迫の声が、闇に満ちた世界に響き渡った。
脇腹の鎧に亀裂を入れながら突き出された剣を己の剣の柄で辛うじて止め、振り上げた勢いで跳ね飛ばす。
間髪を入れず斬り掛かったその剣を、顔のすぐ側でウォーリアオブライトが受け止めた。
ぶつかり合った剣が耳障りに軋み合う。
吐息さえ触れ合う距離でありながら、心の向きは互いに真逆でしかない。
「貴様の……全てを打ち砕いてくれる!」
思い切り剣に体重をかけて細身の剣士を突き放す。
短く息を吐いたウォーリアオブライトが、呻くような声を漏らして一瞬よろめいた。
「そこだ!!」
思い切り伸ばした右手の剣の先が大きく伸びて、内側から現れた太い鎖が金属同士引きつれる悲鳴を上げながら伸びる。
「なにっ!?」
驚愕の声を上げた青年の身体を掠めて背後へ飛んだ剣の先が地面に突き刺さり、そちらに気を取られている隙をついてガーランドは瞬時に距離を詰めた。
「ふん!」
ぐい、と引いた腕の動きに連れて剣先が大きく回転する。
上半身を完全に鎖に巻き固められたウォーリアオブライトの瞳が、驚愕で見開かれて微かに震えていた。
「貴様にわしは救えん。何故なら……」
——これは永久に続く輪廻だ。
見開いたままの青い瞳の中で、ガーランドが振り上げた拳が空中で止まったように見えた。
ひび割れた光の戦士の兜が冷たい石床の上に転がっている。
呻きながら意識を取り戻したウォーリアオブライトを、笑いながらガーランドは見下ろした。
「下らぬ記憶さえ失い、幾度も輪廻を繰り返し……殺しても、殺されても、それでも貴様は変わらなかった」
鎖に上体を拘束されたまま、けれど身につけていた甲冑の殆どをはぎ取られ白い肌をさらした光の戦士は、それでも揺るがぬ強い眼差しで目の前の闇の騎士を睨みつけた。
「忘れたか?この身体に刻み付けたことさえも」
乾いた擦り傷の残る頬を指先で捉え、顔を近づけてガーランドはウォーリアオブライトに口づける。
「くっ……!」
青年は顔を背けようとしたが、その銀の髪が肌の上を滑っただけで口づけを拒否する事は許されなかった。
もがくその身体を組み伏せ舌を吸い、太い指で下肢をなぞる。
「私に触れるな!!」
悲痛なまでに叫んだその声を、ガーランドは甘美な歌でも聞くように眼を細めて聞いた。
「じきに身体は喜びすすり泣く。……貴様は、宿命を超えられん」
萎えたままの性器を通り越し、指がその後ろの窄まりに触れる。固い窄まりはその身体の持ち主の心のように、清らかで誰も受け入れた事は無いのだろう。
その固さに満足し、ガーランドは笑った。
「何を……」
びくりと震えたその身体を押さえつけて、ガーランドはウォーリアオブライトの両膝を内側から掴み力任せに大きく割り開いた。
「離せ……!離せ、ガーランド!」
剣技を持ってすれば互角に戦えはしても、拘束された上で純粋な力比べになってしまえば、あれほどの強さを誇る戦士とは思えない程にガーランドにとってウォーリアオブライトは華奢で力ない存在だ。
「言っておくが、自害でもしようものなら犯し抜いた無様な死体をコスモスとその駒に晒してみせよう。……奴等がどんな顔をするか、楽しみだ」
息を飲み、初めて動揺を滲ませた光の戦士のその顔は、それでも美しかった。
「逃れられはせぬ。だが……抵抗は閨の蜜、いくらでもすれば良い」
そしてガーランドが顔を伏せるようにウォーリアオブライトの尻に舌を這わせる。
ぬるりとしたその感触に血の気を引かせ、腰を引こうとする動きは膝を掴んだ腕に阻まれた。
逃げようとした分却って細い腰は引き寄せられて、熱い舌が力ずくで小さな孔に忍び込む。
「ぅ……う」
見開いたウォーリアオブライトの瞳が何かに救いを求めるように揺らいだ。
片手を膝から離し、指で固い孔をほぐしながら更にガーランドはその口に萎えたままの性器を含む。
髪と同じ柔らかな銀色の淡い毛に飾られた性器の柔らかな肌を、口の中で楽しんでいるうちに生理的な充血を僅かに感じたが、ウォーリアオブライトの潔癖な性質故かそれ以上に変化は進まない。
「苦しかろう。素直に快楽を受け入れよ」
「だ、れ……がそのような事……!」
激しい羞恥と憤りに白い頬に朱を滲ませながら叫んだウォーリアオブライトは首を横に振る。
舌を噛みもしないのは先ほどの脅しが効いているからで、諦めたからではない事は解っていた。
「ならば今生も苦痛のままに純潔を散らすが良い!」
苛立った訳ではなかった。
ただ、鋭いが悲しげな眼差しでガーランドを見上げたウォーリアオブライトの眼を見た瞬間、胸が射られたように
引き攣れて痛んだように感じたのだ。
ガーランドは意味の分からない動揺を悟られない為に咄嗟にそう口にしていた。
己の先走りを性器に塗り付けるように、狭い孔に押し付けながらウォーリアオブライトを見下ろすと、明らかな恐怖にその顔が歪む。
指と舌でそれなりにほぐされてはいたが、ガーランドの性器は太く逞しい。それを狭い入り口で直に感じて本能的な恐れを感じたのだろう。
ゆっくりと昂りを埋め込んで行くと、喉の奥だけでウォーリアオブライトは呻いた。
熱く狭い孔のきつさにガーランドもまた呻きを漏らす。
だがそれは、ガーランドにとっては飢えを癒すような喜びに満ちあふれた呻きでもあった。
「力を抜け」
指で入り口を押し開くようにしながらじわじわと力を掛けて狭道に全てを飲み込ませてから、ウォーリアオブライトの性器にゆるゆると触れる。
力なく小さく首を横に振ったその仕草とは逆に、僅かに萎えていたそれが立ち上がり始め、ガーランドはほくそ笑む。
「ほう……立ってきたな」
「ぅ…ちが……う…っ、く」
経験した事のない淫らな状況と苦痛を耐え抜こうとするあまり、半ば恐慌状態でそうなっている事は解っている。
むしろそれが解らないのは、性的にだけは未熟な本人だけだろう。
恐らく自らを律するあまりに自慰さえも忌避しているだろう事は想像に難くない。
「やめろ……触、れるな……!」
ゆっくりと性器をこすり上げてやると、仰け反ったウォーリアオブライトの胸から喉にかけてが薄い桃色に染まった。
ガーランドの太い男根が打ち込まれている狭い孔から僅かに力が抜けたのをきっかけに、手でこすりあげてやる動きに合わせて律動を開始すると、ウォーリアオブライトの見開かれた眼球の上にうっすらと涙が滲む。
「っあ、こんな事をしても……むだ、だ……」
「だが貴様の身体はわしを覚えている。輪廻を超えても、悦びは刻まれている事を感じているだろう」
腰を掴み大きく身体を揺らしてやると、確かな悦楽の色が戦士の横顔に影を射す。
苦しげに息を吐いて必死に顔を上げたウォーリアオブライトは、それでも掠れた声で叫んだ。
「……光…は……消えない!…っ」
「気づかぬか、光は己が影を創りだしている事に」
——悦びは己から溢れ出ている事に。
ガーランドの笑う顔をウォーリアオブライトは瞬きも忘れたように見上げた。
「言ったであろう、光などまやかし。それだけでは存在できん」
「く……うっ、あ、あっ……」
記憶のないウォーリアオブライトにとっては初めての事でも、ガーランドにとっては彼との性交は初めてではない。
記憶のままに本人の知らない快感の波を暴き立てるように、熱い孔の奥を強く抉った。
はっと息を飲んだ喉の動きに興奮を覚え、激しく一点を突き上げるとウォーリアオブライトが歯を食いしばる。
だがその性器の先からとどまる事を知らずに溢れ出す透明な粘液を見れば、彼が何に耐えて居るかはあまりに明らかだった。
「遠慮する事はない……堕ちよ!」
「ぐっ、あ……、っう、ふ、っは……」
片手で膝を一層強く割りながら腰を深くぶつけるように突き立て、しごき上げ。
何度か酸素を求めるように開いた光の戦士の薄い色の唇から、ついに長く絶叫が漏れた。
半ば呆然として全身を弛緩させた彼の、性器だけがびくびくと痙攣している。
ガーランドの手を伝って次々と流れ落ちた精液が、そのままガーランドの性器に絡み付き、突き入れられる動きで孔にぬるりと滑り入りながらウォーリアオブライト自身を犯す。
糸を引きながら尻を伝い床に溢れる粘液の濡れた音に、唇を噛んだウォーリアオブライトが顔を背けようとするのを、顎を捉えて口づけながら押さえた。
口づけたまま激しく腰を打ち付け、拘束していた鎖を外しても既に暴れる気力も失ったようなその体内に精液を大量に注ぎ込む。
もはや苦痛は感じていなかったに違いない。腹の間で擦られた性器が身体の中に吐き出された精液を感じたのか、両の足を痙攣させて再びウォーリアオブライトも放っていた。
「また達したな。己の意思とは関わりないと、言い訳をしてみるか?」
指摘するとウォーリアオブライトは固く目蓋を閉じる。睫毛の隙間が僅かに濡れて、堪えた涙の気配が微かに伺い知れる。
唇までも犯されたように濡れて光るその姿は、どこまでも清冽であるにも拘らずどこまでも扇情的だった。
「なぜ……このような事をする……」
弱々しいその声を聞きながら滾ったままの男根をずるりと抜き出し、混じり合った2人の粘液をぽたぽたと零しながら再び孔に沈めると、眼を閉じたまま彼は微かに喘ぐ。
「光を、我がものにしたいからだ」
驚いたようにウォーリアオブライトの睫毛は震えたが、それが一種の愛のささやきであると誰が気づくだろう。
言った者も言われた者もそれと気づかず、ただ遥か昔に結ばれた思いの証のように、身体だけが心を置き去りに悦びを交わし合う。
「わ、たしは……」
揺さぶられながら悲しげに眼を伏せて、ウォーリアオブライトは目の前の男にさえも届かぬような声を漏らす。
「それでも、……ガーランド、私はお前さえ救ってみせ、る……」
ウォーリアオブライトの瞳には確かな光がまだあった。
それは決して消す事のできない揺るぎなき光だと……幾度にも渡る輪廻の中でガーランドは既に悟っている。
恐らくはその光さえなければ最初から、こんな事にはならなかった。
——だから彼の光が厭わしい。憎らしい。呪わしく……だが……愛おしい。
「救えるものか!」
己の心の声を消そうとするように、叫びながらガーランドは肉欲をただぶつけた。
いつしかまるで情熱的に愛されているように喘ぎながら、手を伸ばしたウォーリアオブライトがその腕を力なく握る。
息を飲むようにしてガーランドはウォーリアオブライトを見下ろした。
「……ガー……ランド」
枯れた声に名を呼ばれ、その肩を抱きしめるように抱えてガーランドは叫ぶ。
思いはまだ伝わらない。
最終更新:2009年05月01日 00:40