セフィロスと光の君     (タイトルです(^_^;))

注意 セフィロスにwolさんを取られたくない人やwolさんにセフィロスを取られたくない人は読まないで下さい。ぬるいけれどエロい・・・はず;。ブレている・・・のかも・・・です。



 ガタリと、剣と盾と共に、彼は地面に手を付いた。相手のレベルが上だろうと、バトルエスケープはしない。リトライあるのみ。しばしの間を待つ彼に、
「私の勝ちだ。」と、近寄って来たのはセフィロスだった。
「?」 ここで終わりのはずなのだ。ゲームオーバー後に近寄る敵はいないはず・・・
 彼は訳が分からずに、声の主を見上げようとした。その対戦相手は彼の剣を踏みつけ、柄から籠手の手首を掴んでひねり上げた。剣を向こうに蹴飛ばし口元に笑みを浮かべて、
「君たちPC(プレイヤーキャラクター)には勝利報酬があるのだから、・・・CPUの私にも戦利品があっても良かろう?」と彼に言った。
 そう問いかけられても、何と言っていいのか分からない。第一、HPが0の、戦闘不能の彼には何もできない。口を利くことも。
けれども、その明るい青色の目だけは向けた彼の顎に手を伸ばし、セフィロスは冑の止め具を外した。
        • 冑を戦利品に取るというのか?----
 しかし、彼の頭から外された冑は、斜め後ろの地面でカツーンと硬い音を立てた。冑の下だった彼の銀色の髪が代わりに顔をふちどった。
「冑の下でよく見えなかったか゛、」セフィロスは彼の顎を指で持ち上げて、のぞき込んだ。
「間近で見ると、美しい顔立ちなのがよく分かるな。それに、いいやられっぷりだな、お前は。」いつもこんな笑いを貼りつかせているようだ。「壁を壊しながらぶち当たるところも見物だ。----堪らんな。」
        • 勝ち誇っているのか・・・?・・・と彼は半分ぼんやりと思った。
鎧を纏っている身ゆえに、切り傷は少なく、血はそんなに流れ出てはいない。だが、あの長い刀でさんざんぶちのめされ、岩に激突したので全身打撲だ。骨がどこか折れていても分からない程全身痛い。頭も打ったので音が響くだけで痛い。口の中が切れているらしく、血の味がする。----細かいことなど考えられなかった。セフィロスの顔も焦点がぼけかけて、近いはずの声も違うところから聞こえるようだ。リトライになれば、きれいさっぱり、戻るものを。
 けれどリトライにはならず、彼は楽しそうな声の続きを聞く他なかった。
「そんなお前がもっとやられたらどうなるのか見てみたい。」
        • エ?----
 彼がその意味を考えるより早く、セフィロスはねじり上げていた手首を引いて彼を地面に倒した。伸ばして倒れた手からまず籠手が外され、他の鎧も次々外されるのを感じる。
        • 武装解除?----もっと私を苦しめようと思っているようだが、生身を斬り刻もうとでも?----これ以上、手や足や、例え首を切り落とされたとて、何も変わりはしない・・・・・・
 全部鎧を剥がすと、分からない顔のまま伏せている彼に、セフィロスはもうひとつ笑いかけた。
「私の戦利品----光の戦士よ、お前は私のものだ。」
 彼の髪がぐいと引き上げられ、目の前にセフィロスの顔があった。触れるほど近づいて、セフィロスは彼の口角から一筋流れていた血を舌で嘗め取った。血が移って赤くなった口は吸血鬼か何かを思わせる。と、彼の口が塞がれた。塞いでいるのはセフィロスの唇のようだった。
        • エ?何を?---- 彼は目を見開いた。----だめだ、目は見えても、体は全然動かない。
セフィロスは彼の目をふたたびのぞき込んで言った。
「さあ、お前の光を全部奪い去ろう。闇に抱いてやる。堕ちて苦しむ姿を見せてもらおう----」
 ----まさか----セフイロスが与えたい苦痛というのは---- 彼はようやく察した。
        • だが私は男だ----何で一体、セフィロス、そんな気になった?----が、どうしたらいいのだ?----
        • でも、どうしたらいいか分かったとしても、何も出来ない----
 考えが痛い頭の中で渦を巻いた。セフィロスは自分の唇を嘗めて、
「血の味だな。」と言った。
        • 楽しそうだ・・・人を苦しめて喜ぶ奴のことをサディストと言うのだったな----という考えもちらりと浮かんだ。
そのサディストの微笑みがまた寄って来る。
        • イヤだ---- 彼は目を閉じた。セフィロスの腕が背中に回り、力が加わる。どこを触られても痛かった。----だがなぜ?----何故?----な・・・ぜ・・・?
何故という思いと共に、激痛のせいで彼が意識不明になるのに時間はかからなかった。

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最終更新:2009年09月12日 16:23