【Wol】光の戦士にハァハァするスレ3…スコール×wol
秩序の聖域。寝食の為、戦士達に与えられたコスモスの宮殿。もう夜も更けたこの時間では、廊下も薄暗い。
眠れずにぶらついていた先にその姿を見たのは偶然だった。
常と違い、鎧を纏っていない後ろ姿はかなり印象が違う。スコールが近寄ると、声を掛ける前に振り返られた。
「…どうかしたのか、こんな時間に」
「いや…眠れなかっただけだ」
「明日も戦いは続く。身体を休めるのも我々の努めだぞ」
ウォーリアは相変わらずの固い口調でそれだけ言うと、自室へ向かおうと背を向けた。
(…………それだけか)
…面白くない。
スコールは普段兜に隠れている彼の銀髪に手を伸ばした。不意打ちに驚いたのかウォーリアが勢いよく振り返る。
「…あんたこそ、こんな時間に何してるんだ?」
「私は…、色々調べ物があったのだ。終わったから眠ろうと…」
喋る途中で、髪を梳く手をそのまま後頭部へ滑らせる。緩く引き寄せて唇を重ねるとさすがに抵抗された。
「っな、んだ」
「…眠れないんだ」
言ってからまるで陳腐な誘い文句だと内心悔やんだ。彼相手にそんな台詞回しをしたくないのに。
だが、眠れない苛つきからなのか、今のウォーリアのそっけない態度にいたずら心が芽生えたのも事実で。
「…なんなら薬湯でも飲め。結構効くぞ」
「あんた、こんな薄着で寒くないのか」
「人の話を…!」
言葉の途中でウォーリアがびくんと震えた。
普段鎧を着込んでいる彼が、今は薄いシャツにズボンだけ。裾から侵入させた指先で背筋をなぞれば思わずスコールにしがみついてきた。
「何をっ」
「あんたに触れたい」
夜中だからなのか、声も抵抗も抑え目だ。それをいいことに壁へと追いつめ、自分のいいように体勢を整える。
「はっ…」
ちゅ、と首筋へ唇を落とす。仰け反りながらスコールの肩を押すが獅子は引く気がないようで。
本格的に払いのけようとしたところで、下半身に伸びてきた手のひら。
「ッん!」
布越しに軽く自身を擦り上げられて身を固くした。まさか、とウォーリアがようやく危機感を覚え始める。
ここで始めるつもりなのか?
戸惑う間にも手のひらの暖かさが伝わってくる。徐々に強くなっていく動きに、身体は反応してしまって。
「は、っぅ…」
いつの間に肌蹴させられたのか、胸元まで舐め上げられ吸い付いてくる。ぬるついた舌は冷たかった。
引き離そうとしていた腕はスコールの夜着を掴んでいた。
それでも最後の自制が必死に体を離そうとする。
と、その隙間を利用してスコールの手が直接下着の中へ入り込んできた。
「ばっ…スコール!」
乾いた手のひらに慣れた手つきで包み込まれ、すぐにクチュクチュと卑猥な音が耳に届く。
「嫌、だ…止めっ」
だが男の体とは不便なもので、そこを握り込まれるとどうにもならない。
その内、勃ち上がったそれを解放するように下着ごとずり下げられ、完全に外気にさらされた。
「ひ、ぅあっ!」
ぬめりを利用して後ろまで這ってくる指先。いつの間にローションでもつけていたのかそれはいたくスムーズで、冷たいと思う間もなく内部に侵入された。
「ん…っ!ゃ…は、くぅ…っ」
性急な行為のくせに、中は指の動きがいちいち感じ取れるほどゆっくりとほぐされていく。
段々と、だが確実に奥へ。開かれていく内部。
「…ぁ、あっあ!」
そこは意志と関係なく熱を持っていて、入り込んできた男の指に蠢いてしまった。
自分とは違う体温。
浅ましいと自らの体を恥じるも、薄暗い淫靡な雰囲気が現実感を奪う。
「あっ…や、め、スコール!」
「騒ぐと誰か来るかも知れないぞ」
その言葉に一瞬抵抗が止む。
まだ子供のオニオンや女性のティナも居るのだ。夜中とはいえカオス側と抗戦状態である以上、物音がすれば様子を見に来るかも知れない。
そして、女神への罪悪感。それがウォーリアを混乱させる。
「っここは、仮にも秩序の聖域だぞ…!自覚を…」
「今は俺とあんたしか居ない。それに俺達は聖職者でもなんでもないだろう?」
「だが…!」
「…今日はよく喋るな」
スコールにだけは言われたくないだろうセリフと共に体を反転させる。するとウォーリアの目の前に広がるのは複雑なアラベスク模様。
「壁にでも話してるんだな」
言いながら文字通り壁に押し付けられてウォーリアは呻いた。視界を照らすのは常夜灯だけ。 腕で体を支えた所で、後孔に触れる熱を感じた。
「!ぁ…待て、スコール…!」
(…ロクな抵抗もしないアンタが悪い)
ず、とウォーリアの中へ自身を埋め込む。さすがに苦痛が勝るのか耐えるような声が上がった。 余り慣らしていない中を何度か行き来させる。彼が壁に爪を立てているのが見えた。 痛むのか、と、腕を前に回し抱き込むような体勢になる。同時にまだ固さを失っていない彼のペニスを扱き上げた。
「っん、ん…!んぁ…ッ」
びくびくと震える体に連動するように内部もひくついた。声にも快楽が滲んでくる。
抱き締めた体は一見細身だがしっかり筋肉がついていて、スコールとしては抱き心地が良かった。
馴染んできた体内に動き易くなる。ロクに準備せず繋げてしまったのに絡んでくる肉が気持ちよくて、お互いこの行為に慣れてしまった事を改めて認識した。
「あっあ!あぁっ…」
奥の、彼が一番感じる部分を突くと一際声が上がる。がり、とアラベスクが削られた。
熱く濡れた体内に絡み付かれ、快感を感じているのはスコールも同様だった。より奥に奥にと、崩れ落ちそうな体を支えながら、それを利用して更に埋め込んでいく。
ぐちゅぐちゅとした水音が廊下中に響いているような気さえして、ウォーリアは気が狂いそうだった。声だけでも押さえ込もうと無意識に指をきつく噛む。
声が止んだのを不思議に思い、スコールが戦士にしては滑らかな背中から顔を上げる。
白い肩は羞恥か怒りか快楽か、未だ震えていた。
「く、ぅ…!」
「…噛むな」
歯形の付いた指を取り上げ、代わりに自分の指を突っ込んだ。
一瞬青い瞳が見開かれたものの、スコールの指に舌を撫で上げられまた涙に滲む。
「ふ、くぅ…うーっ…」
…代わりに、と思ったのだがスコールの指に傷を付けるのを恐れているのか一向に歯を立ててこない。
どうにもならないもどかしさをぶつける場所がなくなり、白い貌は朱に染まっていた。いっそ先より苦しそうだ。
荒い息の中、傷つけまいとする口腔内は無意識にスコールの指を吸い上げ愛撫していた。本人にまったく自覚はないだろうが。
(…あんたがそんなだから、俺は止まらなくなるんだがな)
腰を回すように使うと腕の中の体が強ばった。
唾液に濡れた指に熱い息が何度もかかる。その指で唇をなぞり、汗の滲む背中を舌先でつぅと舐め上げてやると、泣きそうな声がした。
「ぃ…!…も…やめっ…」
…常ならぬ彼の姿に少しは溜飲が下がったのか、そろそろ解放してやろうと思った。口内から指を引き抜き、その腰を掴んだ。
「…あっんんん…!!」
抱え直して、同時に最奥を抉る。彼が自分で体を支えられるようになったのを確認してから何度も腰を打ち付けた。
夜目に散る濃い銀髪が綺麗だと、何故か思考の隅で思った。
「あっあっぁぁあ…!…っア」
「…温かいな、あんたは」
耳裏に唇を寄せそっと舐め上げる。そのまま耳へ口付けるようにして荒い息のまま囁いた。
「…イクぞ」
前へ回した手も、中を擦り上げるペニスも一気に加速させる。
熱い。
互いの間に服があるのが邪魔で不自然に思えるほどだったが、今更だ。
繋がった部分だけがぐちゃぐちゃに溶け合ったようだった。
「あぁ…スコ、ル…!」
切なげに呼ばれた名に嫌悪感は混じっていなかった。そのまま、二人で絶頂を迎える。
「く、……っ!」
「ぁ、あー…ッ」
スコールはきつく埋め込んだ彼の内部へ、ウォーリアはそのままスコールの手の中に精を吐き出した。
廊下にはしばらく荒い息だけが木霊していたが、やがて静かになった。
ざぁぁぁぁ
シャワー室でウォーリアを後ろから抱え…いや洗い流しながら、スコールは困っていた。
あの後冷静になった頭では、まずいことをした、と後悔し。力の抜けたウォーリアを取り敢えず自室の備え付けシャワーへと連れ帰った。
(………何を考えていたんだ俺は)
そういう仲であるとはいえ、合意ではなかった。おまけに中出ししたし。
気まずくて目も合わせられずこの体勢である。先ほどから彼も話さない。
…怒らせたか。
自分の所行に溜息を吐きたいのを堪え、どうしたものかと思案する。
「…ウォーリア」
彼は答えない。
普段から高潔で、どちらかというと潔癖性な方だ。廊下で行為に及んだ上強引だったスコールを、許さないかもしれない。
(…謝っても、無駄か?もう終わりか?…やっと触れられたのに)
元々ポジティブではない思考が渦を巻き始めた。
雨のような激しい水音だけが狭いシャワー室に響く。それが頭を埋め尽くしていくようで、思考はまとまらない。
「…いなら、」
水音にまじってウォーリアが何か呟いた。洗う手を止め耳を澄ましてやる。彼は俯いたままだ。
「…眠れないなら部屋に来ていい。だからもう…ああいうのは、止してくれ」
「………」
そこでスコールはようやく悟った。彼はそっけなくした訳でもどうでもよかった訳でもない。
どうしたらいいか解らなかったのだ。
眠れないなら、逆に邪魔してはいけないと立ち去ろうとしたのだろう。それがとっさの判断だったのだ。
…そうなると流石に罪悪感が膨れてくる。
温かい湯が身体を流れ落ちていく中で背後から抱き締めて、耳元ですまなかった、と囁いた。
ふん、とそっぽを向かれたが少し頬が赤いのが見えた。もう怒ってはいないらしい。
愛しさを込めて、濡れた髪の張り付くうなじにキスをした。もう一度謝って、今度は好きだと告げながら。
最終更新:2009年11月15日 00:52