「……やはりやるなぁ、ヒグマは。人間なんかよりよっぽど面白れぇじゃねえかよ!!」
浅倉威は苦悶しながら倒れ伏す浅倉威を嬉しそうに歪んだ笑みを
浮かべながら見下ろしている。残念ながらこいつはもう戦闘不能だろう。
「さて、どうしてやろうか?やっぱ一思いに喰ってやるのがいいかぁ?」
爆傷で悶え苦しむ浅倉を足で蹴とばしてころがし、牙を剥いた。
弱い者や死にかけの者は死ぬ、それが野生の世界の掟だ。
だが倒れた浅倉は見下ろしている浅倉を見つめてニヤリと嗤う。
「やめとけ、俺同士で潰しあってどうする?」
「何っ!?」
突然、倒れた浅倉胸の装甲が開き、内部から大量のミサイルが飛び出した。
捕食したストライカーエウレカから吸収した能力、エアミサイルである。
「ぐっ!ガードベント!」
浅倉は至近距離から発射された6連装対怪獣ミサイルを咄嗟に召喚した
ガードベントで防ぐ。全てのミサイルは跳ね返され地面に着弾し、
砂埃を上げながら激しい爆発を巻き起こした。
「……ちっ、やるじゃねぇか、流石は俺だな」
爆煙が治まるのを見計らい、ガードベントを解くと、そこには浅倉の姿は無かった。
「自分のミサイルで跡形もなく粉々に消し飛んじまったか?……いや、違うな」
地面には、地の底まで続くような深い穴が空いていた。それを見て浅倉は肩を竦めた。
「落ちた、か。やれやれ、しぶとい野郎だな。さて、また一人になっちまったな」
この近くにヒグマの死体の臭いは無い。しばらく増殖することは出来ないだろう。
まあ別に支障はない。彼はいつも一人で戦っていたのだ。
「とりあえず、俺はあの女たちを追うか。ハハハッ!」
大量の重油の臭いを辿りながら、浅倉は扶桑達を追撃する。
【G-4:廃ビル内 日中】
【浅倉威No.1@仮面ライダー龍騎】
状態:仮面ライダー王熊に変身中、ダメージ(中)、左大腿に裂傷、ヒグマモンスター
装備:カードデッキ@仮面ライダー龍騎、ライアのカードデッキ@仮面ライダー龍騎、ガイのカードデッキ@仮面ライダー龍騎
道具:基本
支給品×3、
戦刃むくろの左腕、
駆紋戒斗の生首
基本思考:本能を満たす
0:一つでも多くの獲物を食いまくる
1:腹が減ってイライラするんだよ
2:北岡ぁ……
3:大砲を背負った女とその背中にいた黒髪の女を追って喰う
4:密集している参加者たちを襲う
[備考]
※ヒグマはミラーモンスターになりました。
※ヒグマは過酷な生存競争の中を生きてきたため、常にサバイブ体です。
※一度にヒグマを三匹も食べてしまったので、ヒグマモンスターになってしまいました。
※体内でヒグマ遺伝子が暴れ回っています。
※ストライカー・エウレカにも変身できるかもしれませんが、実際になれるかどうかは後続の書き手さんにお任せします。
※全種類のカードデッキを所持しています。
※ゾルダのカードデッキはディケイド版の龍騎の世界から持ち出されたデッキです。
※召喚器を食べてしまったので浅倉自体が召喚器になりました。カードを食べることで武器を召喚します。
※カードデッキのセット@仮面ライダー龍騎&仮面ライダーディケイドはデイパックに穴が空いたために流れてしまいました。
※ミズクマの特性を吸収しました。ただし分裂する為には一体ごとにヒグマ一体分のカロリーを消費する必要があります。
※ヒグマを捕食するごとに「能力の吸収」か「自身の複製の製造」のどちらかを選択出来るようになりました。
「おい、なんだこいつは?」
「なんか爆発した音が聞こえたから見に来たけど、ひょっとして人間かな?」
特に目的もなく地下帝国を散歩していた二匹のヒグマは大の字になって倒れ伏す
黒こげになった鎧騎士のような姿の男をまじまじと見つめる。見上げると天井に穴が空いていた。
「落ちてきたのかな?」
「丁度いいや、腹も減って来たしな」
「上に報告しなくてもいいのかな?」
「だまってりゃ大丈夫だろ。じゃあ、いただくぜ!」
「おうよ!……ん?なあ、こいつ口になんか咥えてないか?」
ヒグマが何かに気が付くと同時に、パキとカードが割れる音が聞こえた
「―――トリックベント」
「「え?」」
違和感を感じた二匹のヒグマが振り向くと、そこには分身した複数の武器を手にした鎧騎士が―――。
⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿
「しろくまカフェ、あそこだな」
行く手を遮る
モノクマたちを次々と分解しながら、遂に深雪が捕らえられている
あの喫茶店が見える地点まで辿りついた
司波達也。その表情もはや迷いはない。
「待って居ろ深雪、いま助けに行くぞ」
「その様子だと、ついに目を覚ましたようですねシバさん。
いや、国防兵器・摩醯首羅(マヘーシュヴァラ)、司波達也さん」
達也は声が聞こえた方向へ無表情でシルバーホーンの銃口を向ける。
穴持たず312(サーチ)を殺したように、今の達也にはヒグマに対する情は存在しない。
だがその王冠のようなものを被ったヒグマは見覚えがあった。
「その名前を知っているとは、勉強したな、キング」
「後から入手したのか元々知識があったのか、まあいいでしょう」
温和な印象を受ける大柄なヒグマ、帝国の統治者キングヒグマから銃口を放して
達也はホルスターにシルバーホーンをしまった。
「私は殺さないのですか?」
「あなたは恐怖以外の方法でヒグマを統率できる唯一のヒグマだ。
居なくなればヒグマの暴走を止められる者は居なくなり、
質量爆散(マテリアル・バースト)でこの島ごとヒグマ共を消す以外の方法は無くなる
俺にそれを決める権利はない。上から命令が下ればそうせざるを得ないだろうがな」
「まだ和平の可能性は残されている、と。それはいい。
リスクを冒してあなたの前に姿を現した甲斐がありましたよ」
二人は並んで少し離れた場所にあるカフェを睨み付けた。
「シロクマさん……深雪さんでしたっけ?助けに行くのでしょう?私も同行しますよ」
「必要ない。これは俺に問題だ。ここで待っていろ、キング」
「あのモノクマとかいうヒグマもどきは私にとっても敵です、
それに、どんな罠が仕掛けられているか分かりませんよ?」
達也はキングを横目で見た後、何かを考えたように手を差し出した。
「精霊の眼(エレメンタル・サイト)。この魔法を使って敵の位置や数を掌握してから
攻め込むのが俺の基本戦術だ。あなたにも見せてやろう。手を出してくれ」
「ほう、千里眼というやつですか。それはありがたい。」
キングは鋭い爪とプニプニする肉球で構成された熊手を達也の掌の上に乗せた。
すると、レーダーのようなイメージ映像がキングの脳裏に浮かびあがってくる。
「これはしろくまカフェの内部?透視しているのですか?なんと便利な……!
む、無数のヒグマに囲まれた真ん中に人間の少女が倒れているのが見えますね。
深雪さんでしょうか?その上にのしかかっているのはモノクマ!?これは大変です!
急いで救助へ――――グオォォォォ!?」
「どうしたキング!?……ぬ!?」
達也は異変を感じて咄嗟に精霊の眼を解除し、キングから手を離した。
「グオオオオオォォォォ!!!!ガハァァァァァ!!!?」
「この症状は……起源弾!?」
口から血を吐きながら地面を転がりのた打ち回るキングの様子を見て達也は戦慄する。
起源弾。「切断」と「結合」という切嗣の奇異な起源を撃たれた対象に具現化する概念武装。
特に魔術師に対して使用した場合、魔術回路を循環した魔力が本来の経路を無視して暴走し
肉体を再起不能までに破壊するとされる。
先ほど倒したスナイパーヒグマが使っていた弾丸も当たれば今のキングのような症状が出ていたのだろう。
「……まさかしろくまカフェにまるごと衛宮切嗣の起源の結界を張っていたとはな。
起源弾は全部で30発ほどしかないと聞いたが、彼のものが切嗣の死体を入手しているとしたら、
無数に作ることも不可能ではない、か。」
暴れ回ったキングは口から泡を履いてぐったりとしている。
「キングがクッションになってくれたおかげで助かったのか?
直撃していればどうなっていたことやら。運河よかった……いや、これも行動の選択の結果か」
キングを消し去って一人で突撃していたらやられてしまったかもしれない。
そう思いながら達也はキングに向けて左のシルバーホーンから魔法を発射し、彼の肉体を再生する。
「はぁ、はぁ。な、何だったんだ今のは!?」
「礼を言うぞキングよ。あなたのおかげで命拾いした。」
そう言いながら達也はしろくまカフェに背を向けて歩きだす。
「何処へ行くんですか司波さん?」
「すまないキング、30秒で戻るから先に突入してくれないか。」
「えぇ!?」
「今の出分かったが、しろくまカフェの中では魔法が使えないようだ。
このまま無策で向かっても仕方がない……どうやらアレを使う時が来たようだな」
「アレってひょっとして……シバさん用の新しいオーバーボディのことですか?
でもあのスーツ、たしかまともに斜面も歩けなかったんじゃ?」
「なぁに、欠点は克復したさ」
そう言いながら、達也は恐ろしい速度で空を飛んでその場から離脱した。
⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿
カナダのオンタリオ州でスクラップ業を営むトロイ・J・ハートビスは、
ある日のハンティングの最中に巨大なグリズリーベアに襲われた。
グリズリーの猛烈なタックルを受けた彼は地面へと押し倒され、銃も取り落として
まさに万事休すに思えたが、グリズリーは何故かそのまま背を向けて立ち去って行き、
彼は九死に一生を得たという。生物学者に聞いても、グリズリーが何故に獲物を目の前にして
そのような行動を取ったのかは首を捻るばかりであった。
この体験から運命的な出会いを感じた彼は、グリズリー再び触れ合い、
グリズリーが彼に何を伝えようとしたのかを知る為に『対熊スーツ』の開発に着手したのである。
150kgの丸太を12mの高さから振り下ろすほどの衝撃力をもつグリズリーの突進力に対抗する為、
総額150万ドルを超える資金をかけて遂に完成したそのスーツはまるで宇宙か深海探査で用いる
極限環境スーツのような概観をしており、ショットガンやアーチェリーの強弓による射撃にも耐え、
燃え盛る炎の中でも平気で活動出来るという驚異的な堅牢性を備えていたという。
「……だが堅牢性を追求する余りの超重量に加え、関節の自由度が皆無なので
平地以外ではまともに歩くことも出来ない代物だったそうな。まあ、そんなことはどうでもいいか」
しろくまカフェの上空に、ゼントランディーのポッドのような防護スーツを着た司波達也が浮いている。
カフェ内部の様子は分からないが、キングが暴れているのかとても騒がしい感じだ。
「トロイ氏が作り出したグリズリー・スーツに独立魔装大隊で実用されたムーバル・スーツの
技術を組み合わせて造り上げた『対HGUMAスーツ』。まさか使う日が来るとはな……今いくぞ!深雪!」
仮に野生のヒグマが山の中で遭遇したら怖がって逃げ出しそうな物々しい恰好をした達也は
そのスーツの重量でしろくまカフェの屋根を破壊し、内部へと突入した。
―――はたして司波達也は魔法を使わずに妹を救うことが出来るのか!?
【C-4 しろくまカフェ/日中】
【司波達也@魔法科高校の劣等生】
状態:健康
装備:グリズリースーツ、攻撃特化型CADシルバーホーン
道具:携帯用酸素ボンベ@現実、【魔導】デッキ
[思考・状況]
基本思考:妹を救い、脱出する
1:邪魔をするなら、容赦はしない
[備考]
※融合解除して元に戻りました
※カードの引きがびっくりするほど悪いですが、普通に一枚ずつ使うので関係ないです
※グリズリースーツを装備したことでHIGUMAと互角以上のパワーが出せるようになりました
【
穴持たず204(キングヒグマ)】
状態:健康
装備:なし
道具:なし
[思考・状況]
基本思考:前主催の代わりに主催として振る舞う。
0:シロクマさんの救援に向かう。
1:島内の情報収集。
2:キングとしてヒグマの繁栄を目指す。
3:電子機器に頼り過ぎない運営維持を目指す。
4:モノクマ、ヒグマ提督らの情報を収集し、実効支配者たちと一丸となって問題解決に当たる。
5:ヒグマ製艦娘とやらの信頼性は、如何なるものか……?
6:シバさんとシロクマさん……大丈夫ですか? 色々な意味で。
[備考]
※菌類、藻類、苔類などを操る能力を持っています。
※帝国に君臨できる理由の大部分は、食糧生産の要となる畑・堆肥を作成した功績のおかげです。
※ミズクマの養殖、キノコ畑の管理なども、運営作業の隙間に行なっています。
※粘菌通信のシステム維持を担っています。
※しろくまカフェに単身で襲撃を仕掛けたようです
⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿⊿
一方その頃。帝国の北東部でもう一つの大惨事が起きようしていた。
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「ファイナルベント」
「「「「「グオオオオオォォォォォオオオオオォォォォォ!!!!!?」」」」
13人の浅倉威が同時に放ったライダーキックがヒグママンションを次々と破壊していく。
建物の中でくつろいでいたヒグマ達が次々と落下していった。
「なんてこったぁ!俺達のマンションが!?」
「おい!なんだアイツらは?人間が侵入したのか!?」
「多分そうだ!!でもなんか変だ!最初は三人だったのにどんどん増えているんだ!」
「ハァ~ここかぁ?祭りの場所はぁ?」
「やれやれ、地下がこんな面白れぇことになっていたとはなぁ」
「ああ、首輪をつけてる一人目が気の毒だぜ」
「にしてもなんだぁ?ヒグマ帝国ってのは?」
「野生をなくしたヒグマに存在価値はねぇ」
「今日から俺が仕切ってやるぜ」
「ああ、この場所は今から浅倉帝国だ」
「おい見ろ、いいカードが出たぞ」
「ほう、悪くないな」
浅倉の一人が、そのカードを捕食し効果を発動させる。
「ユナイトベント」
13人の浅倉が光に包まれて一か所に集まり、次の瞬間、出現した巨大な浅倉が
立ち上がり様にヒグママンションをパンチで倒壊させ高らかに笑う。
「ハハハハ!!!最高だな合体ってのは!!!イライラがすっかり納まった!!!」
「ま、街が破壊されていく!?」
「暴れるんなら地上で暴れろゴルァ!!!!」
「ええい!シーナーさん!?シバさん!?一体何やってるんだ!?このままでは帝国が!!!」
「フハハハハハ!!!!!!」
【G-3 居住区/日中】
【浅倉威J(ジェイ)@仮面ライダー龍騎】
状態:仮面ライダー王熊に変身中、ヒグマモンスター、分裂、合体
装備:カードデッキの複製@仮面ライダー龍騎、ナイフ
道具:なし
基本思考:本能を満たす
0:一つでも多くの獲物を食いまくる
1:腹が減ってイライラするんだよ
2:居住区を制圧する
[備考]
※ミズクマの力を手にいれた浅倉威が分裂した出来た複製です
※ユナイトベントを使えば一人に戻れるかもしれません
※ヒグマ帝国民を捕食したことで増殖した13人の浅倉威が
ユナイトベントで合体して浅倉威J(ジャンボ)に進化しました
※居住区が浅倉威の群れに制圧されるのも時間の問題です
最終更新:2014年11月18日 23:43