こんにちわー♪さーくーらさーくー♪
こんにちわー♪うーみーをこーえー♪
夜中にもかかわらず祭りの終わりを見届けるために集結したむすうの観客でにぎわう会場に
スピーカーからテーマソングが響き渡る。
狂はマスコミのディスで前半伸び悩んだが徐々に評判が広まっていき結果的に大成功を収めた万国博覧会の閉会の日。
「おお!あれを観ろ!」
客の一人が夜空を指さすと会場から歓声が上がった。
万博は毎晩最後にドローンショーで締めくくられるが最終日の今日は一味違う。
そこにはギネス記録を更新したドローンで作られた巨大なミャクミャク様の姿があった。
客のテンションは最高潮に達し半年にわたる祭りは無事終了したのだった。
「ふふっみんな喜んでいるわね。本来の仕事じゃないけどやっぱり平和が一番…」
だが客のほとんどは知らない。この数万基のドローンはとある一人の女性の操縦によって作られたということを。
ポニーテールに髪を束ねたその女性をは空を見上げていた。
ミャクミャク様が徐々に形を変えていく様子を見るのは何度見ても飽きない。
ドローン同士がぶつかることなく織りなす光の芸術。万博期間中、何度も修正を重ねてきたプログラムも今日で最後だ。
「お疲れ様です!最高でした!」
管制室で拍手が起こる。彼女は小さく頷いた。疲れた体をソファに預けながら、窓の外を見る。
空にはまだミャクミャク様の幻影が浮かんでいた。これからしばらくの間、この万博跡地には人々の記憶に刻まれた景色だけが残るだろう。
「また次の機会があるといいですね」
隣の技術者が話しかけてきた。吾輩は黙って微笑んだ。そうね、でも今は少し休みたい。
夜風が入ってくる窓辺で目を閉じると、ドローンの微かな振動音が遠ざかるように感じられる。
万博という大きな仕事を終えた安堵と達成感の中で、早速始まる明日からの本業に気持ちを切り替えるのだった。
万博が終わったことへの寂しさはあるけれど、不思議と満たされた気持ちもある。
開催中でもウクライナは戦争の最中だしタイでクーデターが起きていた。
次の祭りの機会はこの国の平和を維持してこそ訪れるのだ。
「ええ、楽しみにしてるわ」
*******
「最近熊の被害が多いっすね。とうとう秋田県に陸上自衛隊派遣するそうじゃないっすか」
「毎年のように起こる災害、あちこちで起こる戦争クーデター…我々もいよいよ実戦が近いのかもしれんな」
むらさめ型護衛艦「いなづま」の甲板で二人の海上自衛官が海原を見ながら喋っている。
ロシア中国北朝鮮の指導者がいつ発狂して戦争を仕掛けてくるか分からない今日この頃。
西日本が万博の余波で浮かれている今日も海上自衛隊は北海道周辺のパトロールを行っているのだ。
「…艦長殿、何かがこちらへ向かってきます」
そんな時、海上自衛隊の艦長級が着るような白い制服の下にダイバースーツのような全身タイツを着た
一見場違いに見える美貌を持つ髪をポニーテールにまとめた若い女性士官が報告をしてきた。
「なにっ!?」
ポニーテールの女性士官が双眼鏡で確認すると数十機のクルーザーが海上を軽快に走っているのが見える。
日本の支援金の打ち切りで最近めっきり元気がないシーシェパードが復活したのだろうか?
だが彼らの姿は人ではなく………どうみてもヒグマだった。
「遂に海の上まで熊の侵略が始まった…?」
「そんなバカな。熊の着ぐるみを着たテロリストかなんかだろ」
「…とりあえず明らかに領海に不法侵入してる不審者ですね。捕縛しますか?」
「そうだな。警告してみて無視されてもし人間じゃなかったら害獣扱いで駆除してもいんじゃね?」
「…了解」
ポニーテールの女性指揮官の周囲が光り武装が展開する。空母の甲板状の鎧楯の上には数十基の戦闘用ドローンが装備されている。
「じゃ、万博帰りで疲れてるだろうけど、頼んだぞ、かがさん」
フル装備が完了した女性士官、空母加賀の生まれ変わりとして造られた現日本国旗艦空母かがの付喪神。
自衛隊性の艦娘にして海上自衛隊所属の特別士官、艦娘空母「かが」は海上に降り立った。
「…海上自衛隊第4護衛隊群第4護衛隊所属、いずも型2番艦、ヘリコプター搭載護衛艦『かが』」
海上にて名乗りを上げた自衛艦娘かがは背中に装備した甲板上の艤装を展開し翼のように広げる。
「ドローンショーを始めます。」
その掛け声と同時に彼女の艤装に装備された数十基の指揮中継ドローンが空中に展開し
同時に護衛艦「いなづま」に搭載された数百基の戦闘ドローンが空中に展開され巨大なサメの形を象った。
「グオ!?」
威嚇のための派手なドローンショーに驚いたのかクルーザーに乗ったヒグマの群れは動きを止める。
従来の艦娘と違い日本政府のバックアップを充分受けて作られた空母かがの特性は圧倒的なドローン操作能力にある。
万国博覧会で閉館時に毎日行われたドローンショーと終日の巨大なミャクミャクさまは駆り出された彼女が
一人で作った作品であることを知っている関係者は少ない。
「不法入国者ども、止まりなさい。抵抗の場合は我が国への攻撃と見做しますよ」
「「「「グオオオオオオ!!!!」」」」
だがクルーザーに乗ったヒグマ達は雄たけびを上げて彼女の元へ迫ってきた。
飢えたヒグマにとって巨大なサメなどただの餌に過ぎなかったのだ。
「…なんかものすごく叫んでます。本当に熊の可能性が高いですね。
ひょっとしてロシア中国北朝鮮の秘密兵器でしょうか?」
「ついに始まったか!?ロシア中国北朝鮮の侵攻が!?」
「ここは海上だ。幸いうるさい中韓のスパイ機関のTVのマスゴミ連中は見ていないし
殲滅してから死体を分析する方向で進めようか」
「大丈夫ですか!?戦争おっぱじまりません!?」
「ただの野生動物駆除だし周囲に建物も住民もいない。やるなら今しかない」
「…わかりました。熊の群れに告ぐ。
その言葉(雄たけび)宣戦布告と受け取った!!!!!!」
その合図と共にサメの形に展開していたドローンが空中で分散しヒグマの群れの上に複数展開する。
熊の群れが見上げているとドローンの下部に装備された金属の板が激しい爆発音と共に超高速で発射され
弾丸状に自己形成された金属板が瞬く間にヒグマの一匹の頭部を貫通し頭蓋を粉砕した。
「グオッ!?」
頭部を失った群れの一匹がクルーザーからズレ落ち海の底へ沈んでいく。
そして何が起こったか分からないまま狼狽えるヒグマの群れの頭上から無数の金属の矢が降り注ぎ
海上は血しぶきtp肉片が飛び散る地獄絵図と化していった。
EFP(自己鍛練弾)。
炸薬が爆発した際に浅い窪みがある金属ライナーが衝撃波により折り畳まれて砲弾のような形状になり飛んで行く代価弾頭である。
大砲のような長い砲身を必要とせず真っ直ぐ高速弾を射出できる特徴があり、軍事用だけでなく宇宙探査機「はやぶさ2」が
小惑星に衝突体を撃ち込んでデータを取得するインパクタ・ミッションにも採用されたそうだ。
なおライナー角度を深くするとHEAT(成形炸薬弾)となり、
こちらは衝撃波で圧縮された金属ライナーが流体化し細いメタルジェット(金属噴流)となる。
HEATのメタルジェットはEFPより高速で貫通力も高い。
弾頭に多数のEFPのライナーを並列に設けた高密度EFP(マルチプル自己鍛練弾)はクラスター爆弾規制条約の回避の為
自衛隊の島嶼防衛用として水陸両用装甲車や上陸用舟艇の撃破を主目的として採用されている。
「「「「「グアァァァァァァァァ!!!!!」」」」」」
数百基のドローンから高密度に発射されるEFPに全身を貫かれたヒグマの群れが次々と肉片と化して海の藻屑となり消えていく。
ヒグマ駆除には少々オーバーキル気味だが楊陸艇や戦車を使用しない人間以外の洋上からの侵攻は想定外なので仕方がない。
海上に水飛沫が舞い、激しい爆発音と共にクルーザーも破壊され、ヒグマ達の悲鳴に似た雄たけびが段々と小さくなっていった。
「圧倒的っすねかがさん!流石最新技術仕様の艦娘っす!」
「まて!油断するなっ!」
「これで片付いたかな……」
かがが呟いた瞬間、波間に何かが見えた。水中に潜って生き延びたヒグマの一頭が血だらけの水中を泳いで接近してくる。
「なにっ!?」
「不味い!今のかがさんは魚雷を装備していないぞ!」
「グオオオオオオ!!!!」
水飛沫と共に海上から飛び出したヒグマの爪がかがの喉笛に迫る。
「かがさん!」
「心配するな!こんなこともあろうかと!」
かがは咄嗟に上着の下から長い棒状の筒を取り出し、ヒグマの鼻先に向けた。
「ファランクスですか?」
「いや、もっといいものだ」
「水陸両用に水中まで対応……ただの熊ではないことは確かですね」
銃のような筒に電撃が走り、まるでレーザービームのような光の弾頭が発射される。
「グオ!?」
何かを考える暇もなくクルーザーで本土に侵攻してきたヒグマの群れの最後に一匹は頭部を浮き飛ばされ絶命した。
「レールガン(超電磁砲)……!?完成していたんですか!?」
「ああ、防衛相が試験的にかがさんに装備させていて正解だったな。」
新世代砲「レールガン」
大電流で生じる磁気で弾丸を加速させて発射する対艦ミサイル迎撃用の大砲である。
従来の火薬式では秒速1700メートル程度が上限であったがレールガンにはその上限がなく、
段階でも秒速2000メートル、防衛省の試作型は2500メートルを毎分120発の発射が可能とされている。
現在は試験艦「あすか」に搭載され評価試験を行っていたが昨今の情勢を考えかがなどにも配備されるようになった。
洋上にふさわしくないヒグマの群れが一掃され、かがは静かになった海を見つめた。
「いずも型2番艦、ヘリコプター搭載護衛艦『かが』。目標の迎撃に成功しました」
「ご苦労様!やっぱ強いっすねかがさん!」
「さてこれからヒグマの死体の回収作業と分析を始めるぞ。想定よりバラバラだから朝までかかるかもな」
「マジっすか!?」
『その心配はいらないよ~ボクにまかせて~』
「なにっ!?」
突然海の中から声が響いたと同時に海に渦巻きが出来、見る見るうちにヒグマの死骸とクルーザーの残骸がまとめ上げられていく
そしてボール様になった死体の山がローションのような液体に包まれ護衛艦「いなづま」の甲板の上に投げこなまれた。
「こ、これはまさか…」
海の上中から赤と青の液体が甲板に集まり人型を形成していくそしてポンデリング用になった赤い輪っからか無数の目玉が生えてきた。
そう、彼こそは先日の万博博覧会に驚異的な収益をたたき出した大阪の偉大なるマスコットキャラ。
「やあ海上自衛隊のみんな!海のヒグマの残骸はボクが回収しておいたよ!」
「お久しぶりですミャクミャク様。バカンスから帰ってきたのですか?」」
甲板へ戻ってきたかがは万博のビジネスパートナーである旧知の友人に声をかけた。
「かがさん!閉会式以来だね!相変わらず忙しそうだけど元気かな!?そういえばまたボクの新グッズ出たんだけど買ってくれたかな?」
「いや、物販並ぶの大変だし…」
商魂たくましいミャクミャクさまは有事でもグッズの宣伝は欠かさない。
「ところで行方不明になってるボクの友達の
くまモンの捜査は進んでるのかな?」
「管轄じゃないんだけどなんか目星がついて何人か捜索隊を派遣したって話は聞いたわね…」
「ほんとかい!?早く見つかるといいね!」
「かがさん!ミャクミャク様!クルーザーの残骸からスマホが見つかりましたよ!」
若い自衛官が水で濡れた血まみれのスマホを回収したようだ。防水加工が施されていればまだ動くかもしてない。
「これでヒグマみたいな生き物がどこの国の生物兵器かはっきりするわね」
「たまたま通りかかったからお仕事手伝ったけどなにそれコワイッ!」
「電源が付きましたね…ん?いきなり動画が再生された…?」
何故かヒグマのクルーザーから無傷で回収されたスマホの動画に映っていたのは……
『やあ、お目覚めかね君達?』
『なに、君達を呼んだのは他でもない。僕達の新しい実験に付き合ってもらいたいと思ってね。
実験の内容は簡単だよ――――――今から君達に最後の一人になるまで殺し合いをしてもらう。』
『……有冨さん!あんた!ふざけてんじゃ―――
『おい!ふざけんなてめぇ!オラは怒ったぞ!』
『おやおや、気をつけたほうがいいよ。君達の首には爆弾付きの首輪がかかっているからね。
ボクの気分次第でいつでもどこでも爆発させることができる。』
『爆弾?じゃあ爆発する前におめぇの首を刎ねてやるよ。心配すんな。後で生き返らせてやる。』
『やれやれ、仕方がないな。』
『……何!?』
『あれは……ヒグマ!?』
『さて、君達の中には彼の様に殺し合いに乗らずに我々スタディに刃向う者もいるだろう。
こんなこともあろうかと素敵な当て馬を用意しておいた。彼女を只のヒグマだと思わない方がいい。
彼女は冬眠に失敗した餓えたヒグマ―――――穴持たずだ。』
『なるほど。殺し合いに乗らなくてもボーッとしてたらこいつに食い殺される、てわけか?
考えたじゃねぇか。―――でもよぉ、相手が悪かったな。』
『空間移動(テレポート)!?あの人、白井さんと同じ大能力者だったの!?……いや、それだけじゃない!?』
『かめはめ!波ぁぁぁぁぁーーーー!!!!!!」
『原子崩し(メルトダウン)!?すごい!あの人、一体いくつの能力を持ってるの!?……え?』
『―――やれやれ。君はさっきの説明を聞いてなかったのかい?彼女はとても飢えているんだよ?』
『こいつ!?かめはめ波を喰いやがった!?』
『「……がはぁっ!?』
『おじさん!?』
『……へへっ……オラもヤキが回ったぜ……すまねぇな、チチ……。』
『グオォォォォォォオオオオオ!!!!!!』
『……こ、これが野生の力なの……!?」
「……なにこれ?」
「……あの孫悟空がヒグマに殺されましたね……」
「いやAI動画でしょこれ!おかしいって!」
「……くまモンと同時期に孫悟空も失踪したそうよ…というかこの動画に映ってる人がは全員捜索依頼が出ているわ」
「えぇ!?」
これはスマホに収録されている動画の一つ目に過ぎない。
その本数は200本近くにも及ぶ。…いったい誰が撮影したというのか。
「とにかく政府に報告しましょう。さっき倒したヒグマの群れ、日本全国で発生している熊による日本国民の虐殺、
そしてこの趣味の悪い動画…すべてが繋がっているかもしれませんよ」
「かがさん!さっき電話が入った!くまモンたちの捜索で派遣されてた
相田マナさんから通信が途絶えたってよ!」
「…相田マナ?次期総理候補のあの娘ですか?」
相田マナ。伝説の戦士プリキュアの中でも最強と名高いキュアハートに変身する女子中学生だ。
生徒会長をしていたが昨今の情勢を鑑みてそのまま政界入りを果たし近いうちに任期が尽きる現総理に替わって
次期総理に就任するとお噂が流れている。
まだ成人にも達っしていない小娘が首相に立候補するのは反発も強かったが
前首相の暗殺事件や近年海外で頻発するテロや戦争などの情勢不安により、ただの人間ではなく
最強の力を持つプリキュアこそ日本国の総理にふさわしいという世論の高まりは無視できない所まで来ている。
アメリカでも大統領に返り咲いたあの男がメタルウルフカオスとかいうパワードスートを着て定期的に直接暴徒を
鎮圧している今日このごろ、人々に求められているのは分かりやすい暴力なのかもしてない。
そんな彼女が選挙活動の最後の一押しで戦地へ向かい行方知れずになったというのか?
「……早く戻りましょう。事態は一刻を争うのかもしれませんよ」
¾¾¾¾¾¾¾¾¾¾
『……続きまして、緊急速報です。
北海道の……島にて、「ヒグマ帝国」と名乗る組織による大規模なテロ行為が進行中とのことです。
「ヒグマ帝国」は、昨夜未明から北海道本島の東海岸を中心に、熊に類似した生物兵器を用いて住民の虐殺を行なっており、自衛隊が鎮圧にあたっていました。
江ノ島に駐留していたイージス艦からの情報では、「ヒグマ帝国」は日本政府の転覆と国民の殺害を目的に掲げており、最近の度重なる失踪事件の多くは、このテロ組織による拉致であるとの声明が発表されたとのことです。
捜査に入った警視庁特命係係長の杉下右京氏、A級ホーリー隊員の劉鳳氏を始めとする特別部隊のメンバーは、その全てが殺害されています。
またトランプ共和国は、先代アン王女の後継者候補であった
円亜久里さん、大貝第一中学校生徒会長であった相田マナさんがテロの犠牲になったとの報を受け、「ヒグマ帝国」を全面的に非難。軍事的介入も辞さないとの方針を明らかにしました。
事態を重く見た日本政府は本日、江ノ島のイージス艦の新型ミサイルによる……島への爆撃を敢行し、テロ組織を壊滅させる決定を明らかにしました。
……島はその全域が「ヒグマ帝国」の1000名以上の構成員によって事実上占領されており、住民の生存は確認されていません。
自国領土へのミサイル発射は前例のないことですが、新型ミサイルの性能は既に確認されており、北海道本島やその他の地域への被害は想定されないとのことです。
続きまして、お天気です。
北海道地方は本日夜から寒波が逆戻りし、広範囲に降雪が見られるでしょう――……』
¾¾¾¾¾¾¾¾¾¾
NHKラジオの18時のニュースに衝撃の内容が放送されている。
海上自衛隊がクルーザーに乗ったヒグマの群れを掃討してから一日も経たないうちに事態は想像を絶する速さで進展していった。
「…じゃあ今全国で多数の住民を殺害している熊の群れの正体は自然現象じゃなくて
ヒグマ帝国とかいうテロリストの先兵で国家転覆が目的の攻撃の最中だっていうの?
いまのニュースだと全部は伝えてないわね」
「……当たり前です。政府が気が狂ったとおもわれるでしょう」
ミャクミャクさまのぬいぐるみを抱いた間もなく任期が尽きる現総理といっていいのか元総理と呼ぶべきなのか
分からないこの国のトップの男が呟いた。
「準核ミサイルの発射とは思い切った決断ね」
「…当然世論の反発は避けれん。だから今日任期が終わる私が全ての責任を背負う所存だ」
「こんな時まで選挙の心配何て政治家ってよくわからない職業ね」
「うわあああああ!!!SPがぁぁぁぁ!!!」
「嘘つき!!!マナが死ぬわけないじゃない!!!!」
「誰か止めるんだ!?」
「無理だ!彼女はプリキュア…!!!」
「…この声は…まさかレジーナ!?」
SPと警備員を次々と倒してオッドアイのプリキュアが総理官邸の扉を破壊して乗り込んできた。
「…キュアジョーカー…国家反逆罪で捕まるわよ?」
「ふん!いざとなったらトランプ王国に亡命すればいいし!
おいゲル!今すぐヘリを用意しなさい!六時間以内にマナを助けに行くわよ!」
「落ち着きなさいレジーナ。いくらプリキュアに変身できるようになったからって危険すぎるわ」
「六花!あんたは平気なの!?マナが死んじゃうんだよ!」
「…平気なわけないじゃない…」
「六時間あれば行って帰ってくるくらいはできるんじゃないかな?くまモンも心配だし」
「…その声は!?」
窓から赤と青の液体が部屋に侵入し人型に変形した。
「ミャクミャクさま!来てくれたんだね!」
「やあ総理!表彰状ありがとうね!」
「なにこの化物?」
「口を慎みなさいキュアジョーカーさん。彼は大阪の英雄よ」
プリキュアによる総理官邸襲撃の報告を受けて緊急出動したライフル型のレールガンを装備した
自衛艦娘かがが部屋に入ってきた。
「ふん、そんな装備でプリキュアに勝てると思ってんの?」
「軍の装備を制限なしで使えるなら実戦データだと超人の殆どは鎮圧できますけど?」
「まあ落ち着いて…自衛隊はヘリを出してくれるんですね?」
「まだ動画の全てを把握した枠じゃないけど…この国は既にヒグマ帝国との戦争状態にあります。
島の問題を解決したら全国で熊の鎮圧に駆り出されている自衛隊の協力に回らないいけない。
ことは一刻を争うんです。行かないと少なくともプリキュア2、5人は納得しないでしょう。」
「よっしゃ!待っててねマナ!」
「えーと行くのはこの三人?ボクは?」
かくして長らく語られなかったあの混沌とした物語は最終局面を迎えようとしている。
ヒグマが制圧した島が消滅するまであと六時間。あの夢の続きの結末はまだ誰も知らない。
最終更新:2025年11月30日 13:19