実物大ユニコーンガンダム立像は皆さまの応援のおかげで9年という長い間ここに立ち続けることが出来ました。
皆さまがこの場所で過ごした時間、出会った人たちの思い出、ユニコーンガンダムが皆様の心にあり続けることを祈っています。
うおおおおおおお!!!!!!アリガトオオオオオオオ!!!!!
ここは東京お台場。STADYによる盗難によって行方不明になりヒグマ島で失われた実物大RX78ガンダムに替わって
ダイバーシティお台場前に立像し、多くの観光客を呼び込んだ実物大ユニコーンガンダムがその役割を終えようとしていた。
時系列が混乱しているが気にしてはいけない。
「ほら見て!ユニコーンが虹色に光ってるよ!」
「……ええ、そうね」
「しかしユニコーンも今日で終わりかぁ…いやぁ感慨深いですねぇ」
「興味ないわ」
「デート中なんだから雰囲気出しなさいよ」
「…はあ…人選ミスだったかしら…」
「何言ってんだコラ。そういや、あんた眼鏡かけるようになったんだ。似合ってるじゃん」
「…前はかけてたのよ。あまり気にしないで頂戴、イメチェンよ」
ダイバーシティの4階のレストランの窓際席、
目下で等身大ユニコーンガンダムが見える特等席で
二人の魔法少女が相席に座っていた。ヒグマロワイアルと名付けられた過酷な殺し合いを生き延びた
暁美ほむらと参加していなかった美樹さやかである。
いつもとは雰囲気が違い、ほむらはロワ会場と引き続き眼鏡をかけており
さやかは何故か親友の鹿目まどかのように髪の左右をリボンで結んでいる。
美樹さやかは今日突然ほむらにデートに誘われ一日中東京を遊びまわったのち最後にお台場へやってきたのだ。
「で、どういう吹き回し?まさかまどかから私に乗り換えたわけじゃないよね?」
「あらよくわかってるじゃない」
「シバくぞオラ」
さやかの反応を無視して恥ずかしそうにうつむいてほむらは口を開いた。
「……そろそろまどかに告白しようと思うの」
「え!?」
ヒグマ島での闘争も生き延び、ワルプルギスの夜も片付いたこの時空は当面の目的は達成したと言えるだろう。
今までその先のことなど考えたこともなかったが、いい加減自分の気持ちに白黒をつけるべきだ。
「……本番で失敗するわけにもいかないでしょう。だからあなたで練習しているのよ」
「髪結んで来いってそういうことかよ」
「まあ私よりはそういうことに詳しいでしょうし…あなた杏子と付き合ってるんでしょう?」
「うーんどうかな…?あいつ最近私に黙ってヒグマ共和国の復興手伝いに行ってるし
私も見滝原からいきなり主力の魔法少女が三人消えたから一人で魔獣倒してたら
なんか政府から増えすぎた熊の駆除手伝ってくれって要請来て忙しいし最近あんま会ってないんだよね…」
そういえば今日も杏子はヒグマ共和国に遠征に行っていて美樹さやかとは一緒にいない。
この時間軸で美樹さやかが魔女になっていないということは統計だと高確率で杏子がなにかやったんだと思うが
二人がどのくらい進展していたのかは分からない。まあとりあえず色々吹っ切れて楽しく過ごしているようだから別にいいだろう。
「まあいいんじゃない。まどかも断らないと思うよ」
「そうかしら…確かに最高の友達と言ってたけどあの子の好きが友達までだったら……ぐっ!?」
突然、ほむらは眩暈を覚えて頭を抑えつけた。
テーブルにぽたぽたと指の間から赤い血液が垂れていく。
血だ。頭から血がにじみ出ているのだ。
「どうしたのほむら!?ドリンクバーで髪でも洗った!?」
「んなわけあるかっ!!」
さやかのボケを無視して思考を巡らせる。
これは予兆だ。ワルプルギスの夜のような強力な魔女や魔獣が現れる時は本能で気配を感じる。
だがこれは魔女でも魔獣でもない。
古傷が痛んでいる。身体は何度も全損し完全に回復しても食われた恐怖は身体に染みついている。
馬鹿な。奴らは全滅した筈だ。…いや正確には無害化した個体がヒグマ共和国に何体もいるが最早彼らは別個体。
あの魔女や魔獣を遥かに凌ぐ危険極まりない実験生物共は駆逐されたのではなかったのか?
「……穴持たず……やつらが……近くに居る……!!!」
「ええ!?」
少し前。
ダイバーシティとは打って変わって人の少ない台場公園の海岸で髪をポニーテールに結んだ少女が一人夜風を受けてたたずんでいた。
その手には透明なボトルのいいちこパーソンが握られている。仕事中は飲まないが今日はオフなのだ。
ヒグマ島を巡った戦闘において島に乗り込む予定がグダグダで中止になり…まあ後で知った無秩序なバトルロイヤルで1000人近くが
犠牲になった島の惨状を見ると高確率で戦死していた可能性があるのだが…島外で核ミサイルの発射を阻止するために行動したものの
失敗し結局島で生き延びた佐天さんという一般人の女子高生に尻ぬぐいしてもらったのが現状だ。
「…なんで他人に後始末してもうらうってケツをふいてもらうみたいな下品な言い回ししかないのかしら…」
「やっほー!一人で飲んでるのかい?かがさん!?」
空を見上げると数台のドローンにワイヤーでぶら下がった台車に乗ったミャクミャク様が空を飛んでいた。
「ミャクミャク様!?遠征を終えられたのですか?」
「そういうこと!万博ブームも落ち着いてきたからね!」
この前ヘリで山奥まで運ばれてSNSでバズっていた件のオマージュなんだろうか?
地面に降り立ちこちらへ向かってくるミャクミャク様に微笑みを浮かべながら念のため持っていた二つの徳利にいいちこを注いで
ミャクミャク様に渡した。二人で徳利を合わせて乾杯をする。
「遅くなったけど打ち上げかな?」
「そうね。戦闘は本業じゃないのに作戦に協力して頂いて感謝します」
「ありがとう!あれはあれで楽しかったね」
「もう秋ですね…ヒグマ島騒動も一区切り尽きましたし、またいつもの仕事に戻るのですかね」
「そうだね…まあミサイル阻止できなかったのは残念だけど、僕たちは部外者みたいなもんだし
みんなそれぞれの物語があるんだよ。ボクも次は区の名前をミャクミャク区にする件で呼ばれてるし」
「ああ、あれは面白くないからやめた方が…あれ?電話?」
突然かがのスマホの緊急電話が鳴り響く。ただならぬ予感を感じて電話を取った。
『非番時に悪いねかがさん!!東京湾の近くにいるのかい!?』
「艦長?なにかあったんですか?」
『大変なんだ!ほら北海道周辺で本州に侵入するのを阻止した穴持たずの群れがいただろ?
……あいつらの死体が合体して復活して保管場所を逃げ出した!!!!』
「………はぁ!?」
『60体が合体して巨大なゾンビヒグマになったんだ!くそっ奴らの生命力を舐めていた!
基地を突破して…今、太平洋側から東京に向かっているんだ!』
「なんですって!?」
かがは頭を抱えて受話器のボタンを押した。
「わお!ヒグマの死体が復活!まさに万博のテーマのSDGE!生命の循環だね!」
「ミャクミャク様…なんでヒグマの死体を一か所に固めて放置してたんですか…!?」
「まあ色々ありすぎてみんな忘れてたからね!」
「そうね…私も同罪だわ。仕方ないですよ、ヒグマの生命力が想像を絶していたのだから…」
かがはいいちこをベンチに置いて魔方陣を展開し艦装を召喚する。戦闘モードだ。
「……じゃあ、自衛隊の本隊が到着するまで時間稼ぎといきましょうか、ミャクミャク様?」
「うん!後夜祭ってやつだね!」
「いずも型2番艦空母かが、脱錨します!!!」
そう言いながら二人はお台場の海を飛び出し夜の太平洋に向けて走り出した。
「「「「「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」」」」」
60匹のヒグマの死体が折り重なり1匹の巨大な生物になったかのような怪獣が海を泳ぎ
東京湾へと向かっている。いつもならマスコミが嗅ぎつけてニュースにでもなっているんだろうが
情報統制でもしてるのかまだ東京民はいつも通りの夜を過ごしている。
「…これも大人の事情ってやつかしら?」
ヒグマ島はヒグマ帝国を改めてヒグマ共和国として独立した。
ヒグマ共和国の穴持たず達は日本語を喋る温厚な種族であり、相変わらず山に入った人間を餌呼ばわりして残忍な殺戮を繰り返している
野生のヒグマやツキノワグマのようなキチガイと違って
くまモンのようなゆるキャラに近い友好的な存在として好感度を上げている最中なのだ。
ここで穴持たずの残党が市民に被害を出してしまうと野生の熊と何も変わらないとイメージが悪化して下手すれば日本とヒグマ共和国が戦争状態に突入してしまう。
「まさに絶対防衛戦ね…今晩中にカタを付けるしかないか」
かがは艤装の飛行甲板から小さな戦闘機を無数に発艦させる。
F-22ラプター。かが本来の武装であるアメリカのステルス戦闘機である。
巡航速度マッハ1,7に到達する世界最高のその性能は第二次世界大戦時の戦闘機の比ではない。
編隊が上下前後左右に展開しミサイルをゾンビヒグマの全身に叩き込んで爆発を起こした。
「わーすごーい!流石だね!」
「……いや、これはちょっとまずいかも……」
ミサイルは全弾命中したが、被弾しなかった中のゾンビヒグマが表面のヒグマと入れj替わりどんどん再生していく。
おそらく内部で修復しているのだろう。いくら最新鋭とはいえ艦娘の火力では怪獣は倒しきれない。
「くっ!やっぱり本物のラプターに来てもらわないと!」
「「ぐおおおおおおおおおおおおお」」
ゾンビヒグマの表面から何かが飛び出した。合体したゾンビヒグマの一匹をファンネルのように飛ばしてきたのだ。
通常のヒグマサイズのゾンビヒグマは水上を走ってかがの元へ高速で向かってくる、
「うわぁぁぁぁぁぁ!?ヒグマが海の上を練り歩いているぅぅぅぅぅぅ!?」
「ミャクミャク様!逃げて下さい!」
「えい!ミャクミャクパンチ!」
ミャクミャク様の拳がゾンビヒグマの顔面を叩いた。ばしゃっという音と共にヒグマの貌がちょっと濡れた。
「まあ軟体だからね」
「「ぐおおおおおおおおおおおおお」」
「ミャクミャク様!?」
ヒグマの牙がミャクミャク様の首を捕らえたと思われた次の瞬間。
無数の斬撃がゾンビヒグマの全身を切り裂き肉片へと変えた。
「おやおや、もう戦っている人が居るとはね?」
蒼髪ショートカットの剣士風の女の子が海の上に立っている。
「……救援ありがとう。あなたは一体?」
「え?来年のプリキュアだよ」
「わかりにくいボケはやめなさい美樹さやか」
かがとミャクミャク様が空を見上げると漆黒の翼を広げ眼鏡をかけた喪服の少女が宙に浮いていた。
どこかで見たことがある。たしかヒグマ島の生還者の写真に……。
「名前のないヒグマの集合体…まるでワルプルギスの夜ね」
「暁美ほむらさん…ですか?あなたたちは…魔法少女?」
さやかが立ってる水面から泡が立ち、海上に巨大な鎧騎士が姿を現した。人魚の魔女オクタヴィアである。
「うーんどうだろね?ほむらもあたしも、どっちかというと魔女っ子?」
「魔女の力と魔法少女の力を使う存在の呼び方はそれでいいのかしら?」
ほむらとさやかはお台場デートを中断し穴持たずの気配を感じた海の方へ駆けつけたのだ。
いま怪獣と対峙している娘は見たことはないが恐らく球磨と同じ艦娘の一人だろうとほむらは判断した。
「「ぐおおおおおおおおおおおおお」」
雄たけびと共にゾンビヒグマの表面からゾンビが飛び出し空を飛ぶほむらの元へ向かう。
「そういえば穴持たずは空を飛べるヤツが多かったわね」
ほむらは宇宙のような空間が広がっている闇の翼を展開しゾンビヒグマの身体を包み込んだ。
ヒグマロワイアルで身に着けた新たなる能力。触れた生物は一瞬で全ての時間を失い朽ちて死に至る。
だがすでに生命活動を終えたゾンビヒグマは効き目が薄いのかゆっくり朽ちながらもほむらの首を爪で
掻き切ろうとする。ほむらはため息をついた。
「はぁ…だから嫌いなのよこいつら…いくら強くなってもキリがない」
ほむらは面倒くさそうにシールドからミサイルを発射した。
ワルプルギスの夜との戦いに備えて新たに拝借してきた装備の余りである。
本物のミサイルの直撃でゾンビヒグマファンネルは激しい爆発音と共に炎に包まれ消し灰と化した。
「…今のはミサイル?」
「パクったの返してなくて正解だったねほむら!」
そういえば自衛隊の装備が大量に盗まれて上層部の首が大量に飛んだ事件に黒髪の女の子がかかわっている
という噂が…自衛隊的に聞き捨てならないことを聞いた気がするがいまはそれよりも。
「本物の兵器なら火力は足りるみたいですね!ほむらさん!ミサイルはあと何発あります?」
「あまり期待しないでちょうだい。ちょっと過剰に防衛したから在庫あまりないわよ」
かがはあることを思い出していた。近くにある戦略級の兵器のことを。
「すみません!皆さん少し時間を稼いでいただきませんか?こいつを倒せる武器を取ってきます!」
「え?マジで?」
「何だか知らないけどボクらにまかせて!」
ミャクミャク様の身体が海中に沈み、渦潮と共に海水を吸い込んで巨大な体躯へと姿を変える。
ゾンビヒグマに匹敵するサイズに巨大化したブラックミャクミャク様である。
「え?そんなことできたんですか?」
「いくよー!」
「お、おう」
ブラックミャクミャク様とさやかのオクタヴィアがゾンビヒグマに立ち向かっていく、
このまま倒せるならそれでいいが確実な勝利の為に、かがは全速力でお台場へと引き返した。
ありがとうユニコ――――――――ン
全てのセレモニーが終わり、興奮冷めやらぬ日本人外国人入り混じった観客たちがユニコーン立像の下で
拍手喝さいを送った。八月の終わりに立像は解体されるのだろう。だが思い出は永遠。
「はいもう終わりだよ。終電までには帰って」
酔っぱらったおじさんが動かないので救急車が駆けつけてきたりとトラブルがあったが流石に終了時刻である。
だがその時、照明が消えたハズのユニコーンガンダムの瞳が輝きだした。
「なにっ!?まだイベント終わってないのか!?」
『すみません!緊急事態ですから!少し借りていきます!』
少女の声のアナウンスと共にユニコ-ンガンダムの装甲が展開していきデストロイモードへと変化する。
そして、駆動音と共に巨大なユニコ-ンガンダム立像がゆっくりと歩きだした。
「動いた!?お台場ユニコーンて歩くやつだったの!?」
「なにそれ知らん怖っ!」
解体される前に自ら去っていくというのか。想定を超えるサプライズに残った観客は狂喜し皆で手を振り見送った。
「…ふう、みんな酔っぱらってるから不思議に思ってないみたいね」
ユニコーンガンダムの肩に乗り、念波によるドローン操縦能力の応用で拝借したかがさんはガンダムと共に海へ向かう。
「どわああああああ!!!!」
「ミャクミャク様ぁぁぁぁ!?」
東京湾近くの太平洋でゾンビヒグマと組みあっていたブラックミャクミャク様が弾き飛ばされた。
大阪湾の神とは言えやはり汚染が激しい東京湾では力が発揮できないというのだろうか?
救出のためにオクタヴィアが剣で斬りかかるが切った端から再生して致命傷を与えられない。
「火力不足ね…マミに電話したほうがいいかしら?」
「いや待て!なんかこっちに来るよ!……ええ!?」
パシフィックリムのジプシーデンジャーのごとく全身の虹色に輝かせながら下半身を海に浸かった
巨大なユニコーンガンダムが戦いを終わらせるために向かってきた。
「横浜ガンダムに続いてユニコーンガンダムも歩いた!?」
「…すごい技術ね」
ユニコーンガンダムは背中から主兵装のビームマグナムを取り出し構えた。
ガンダムを援護するかのようにぽつぽつと雨が降り出しあっという間に豪雨が太平洋を襲う。
ミャクミャク様が大阪に来る予定の気圧をバリアで弾き飛ばして東京に向かわせていた台風が今やってきたのだ。
「「ぐおおおおおおおおおおおおお?????」」
突然の嵐で視界が遮られ混乱するゾンビヒグマ。ユニコーンのビームが収束する音が聞こえないようだ。
「SDGE…生命の循環…素晴らしいですね。でも、もう眠っていてください。この国の未来の為にも」
そして小型で有りながらハイパーメガランチャーに匹敵する超威力の極太ビームが放たれた。
「「ぐおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」」
50年の歴史を持つガンダムはもはや神話であり巨大ガンダム立像は現代の大仏なのかもしれない。
そんな日本の神の一撃がゾンビヒグマの全身を原子レベルで焼き尽くし、穴持たずの残党は塵ひとつ残らず消滅した。
「うひゃー。この雨、お台場にに残ってる人帰るの大変だよこりゃ」
「気の毒だけどさっさと帰らないのも悪いんだし…」
「ふう、皆さんお疲れ様でした。ご協力感謝します」
ビームマグナムの反動で半壊し中のフレームが露出したユニコーンガンダムに乗ったかががねぎらいの言葉をかける。
「ユニコーン壊す手間省けて良かったのかな?」
「物事には何事も終わりが来るのね…」
「これで私も同罪ですね暁美ほむらさん。盗難の件は…とりあえず恩赦で見なかったことにしておきます」
「……悪かったわよ」
最終回のガンダムみたいになったユニコーンの右腕がゆっくり上がっていく。
この戦いは記録されないだろう。だからセレモニーとして終わらせる。
「ありがとう、さようなら、ユニコーンガンダム」
ビームマグナムをラストシューティングのように天に放ち、反動で粉々になったユニコーン立像は9年の役割を終えた。
「梅雨終わってないじゃないですかーーーーー!!!ヤダ―――――!!!!」
歩いて去っていったユニコーンガンダムを見送ったお台場の観客たちは突然の台風で阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。
この後東京は一ヶ月に及ぶ豪雨にさらされるのだからまだ悪天候は始まったばかりである。
「おい!!!!あれを観ろ!!!」
観客の一人が空を指刺すと、何かビームのようなものが天に昇っていく。
そして雲を晴らすかのように、巨大な花火が爆発した。
「サプライズだーーーーー!!!!」
セレモニーの続きを観れた観客は豪雨も忘れて歓喜していた。
この世界はまだ狂ったことが起こり続けるのかもしれない。
だが前に進むのだ。それが生きるということなのだから。
――番外編・了――
最終更新:2026年10月06日 23:07