標本分散と母分散、抽出法による違い

  • 一部をもって全体を推し量ることがある。例えば、代表者を見てどのようなグループなのか判断するし、土産屋でお菓子の小片を味見して、それが美味しいかどうか判断する。パスタが茹で上がっているか確かめるために、鍋から一本摘んで食べてみる。
  • ここに、明確に個々が区別できる対象があり、個々には計測可能な共通の項目があるとする。そして、個々が集まった全体の集団において、その項目の計測値の分布が知りたいとする。
  • このとき、個々を全て計測し、分布を調べるのではなく、全体の集団の中から一部分を取り出し、その小集団に対して計測を行い分布を調べ、そこから、全体の集団における分布を知ることができる。
  • 個々が集まった全体を「母集団」といい、個々のそれぞれを「要素」という。また、母集団から取り出した一部分を「標本」という。
  • 例えば、何かの製品がきちんとある大きさに収まっているかどうかが懸案事項だとする。このために、製品全体の大きさの分布が知りたいとする。そうした時に、母集団の要素全てを測定するのではなく、標本について測定を行い、標本における大きさの分布を得る。標本がうまく母集団を代表するよう取れているならば、ここから母集団における大きさの分布を知ることができる。
最終更新:2014年08月29日 00:43