CE_day8

ウィーン ~ Vienna ~ 1日目


8:30起床。シャワーを浴びて準備をし、9:30頃出発。マリアヒルファー通りを歩いてリンクを目指す。通りは歩行者天国になっていて、両側にレストラン、カフェー、ブランドショップ、薬局等が並び、賑わっている。
僕がウィーンで真っ先に食べたいと思っていたもの、それはシュニッツェルだ。「マイシュニッツェル」という店の看板を見つけて入ってみる。ファストフードだったが、それでも美味しそうだ。シュニッツェル2枚とポテトフライのセットにした。シュニッツェルは、見た目は大きいが、薄く叩き延ばされており、実際にはそれほど量は無い。熱いうちにペロッと美味しく食べてしまった。

Museum Quarter、美術史美術館、国立図書館、Albertina、オペラ座と歩き、Stephan大聖堂に辿り着いた。大聖堂は大きい、また、塔が併設されており、なかなかの高さである。それにも拘らず、プラハ城の大教会よりも目前に威圧感を感じない。それは色の白さと、広場に建っているためだろうと思った。ステインドグラスについても、単調な市松模様であり、プラハ城の方が良かった。大聖堂の周辺にはおめかしをした馬がおり、馬車を引いていた。

カフェにて、タルトとカフェラテで糖分補給をしていよいよBelvedereに向かう。リンクを時計回りに歩き、市立公園を通り、カールス教会まで少し道を行き過ぎて、アルゲンティーニアー通りから回り込んでObres Belvedereの辺りに出た。Belvedere宮殿は下宮(Unteres)と上宮(Obres)からなり、二つの宮殿は細い長方形上の敷地の両端に位置している。敷地は緩やかに傾斜しており、上宮から庭全体を臨むことができる。噴水から流れ出た水も、上宮から下宮へ向かって流れている。遠くには市街部の町並みや、Stephan大聖堂の尖塔が見える。壮大な眺めである。

Belvedereは素晴らしかった。まずSchieleで感動した。更に出発前に良いと聞かされていたKlimtの作品は期待以上の傑作だった。人肌は様々な色が淡く配合され、また比較的立体的であり生命力を感じさせる一方で、背景、服、花等は装飾的であり、また遠近感に乏しい。この対比からKlimtの、人間への執着が窺える。3時間程かかって、1階から3階まで一通り見たが、これでも全然時間が足りない。明日も足を運ぶことにした。

帰りに宮殿の写真を撮っているときに、日本人の女性にであった。彼女と世間話しながら市街部へと向かう。19時にStephan大聖堂の前で、別の日本人女性と待ち合わせをしているというので、折角なので僕も行ってみる事にした。19時に間に合うように、少し急がなくてはならなかったが、こういうときに徒歩移動で養った土地勘がとても役立つ。

19時に鳴り響く鐘の音の中、もう一人の女性と無事合流することができた。三人で、通りのビアガーデンで軽く飲みながら、どこで夕食を食べるかプランを練る。ウィーンで歴史のあるレストラン○○で食べることが満場一致で決まった。三人で料理を注文したので、一人ではとても食べられないほどの様々なメニューを食べることができた。注文しすぎてしまい、苦しみながら完食した。

食後はホテルザッハーに移動し、ザッハートルテを食べた。中にアプリコットジャムが入ったチョコレートケーキだが、信じられないほど甘い。上に載っている円盤状のプレーンチョコや、薄味の生クリームの方がイケている。通りを挟んで向こう側のオペラ座からは歌声が響いてくる。オペラが終わる時刻になると、華やかに着飾った人々がザッハーになだれ込み、いきなり混雑した。細身のマダムがザッハートルテをペロッと苦もなく完食するのを目の当たりにして驚いた。

ホステルに戻ると、ドイツ人の男が増えていた。文学のPhDで、オーストリアへは友人を訪ねにきたという。専攻はギリシャ、ラテン文学で、特にホメロスを研究しているという。ホメロスの魅力を聞くに、ヨーロッパの文化はその大本がギリシャにあるため、ホメロスはヨーローパ全体に関係した悲劇であり、ホメロスを研究することでヨーロッパの根源的な性質が見えてくることだと言っていた。凸窓に座りカーテンで仕切って読書をしている姿が印象的だった。
最終更新:2015年02月11日 11:06