フッ素
フッ素は原子番号9、元素記号Fの元素である。 
性質
フッ素は周期表において、17族2周期に分類される元素である。
フッ素は、常温、常圧下で淡黄褐色で特有の臭いを持つ気体である。
沸点は-188℃、は融点-220℃である。
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融点 |
-219.62℃ |
|
沸点 |
-188.12℃ |
|
密度 |
1.7g/L |
|
電気陰性度 |
3.98 |
|
酸化数 |
-1 |
フッ素は淡黄褐色の非金属元素の気体で、ハロゲンに分類される。
フッ素はすべての元素の中でもっとも電気陰性度が大きく、反応性も
それにつられて極大である。窒素を除けば、ほとんどの元素と常温で
反応することができ、加熱するとなおさらである。
この反応性の高さは、水を燃やすことができたり、クリプトン以降の
希ガスとも反応できるほどであるが、これはすなわち、人体に対しても
大変有害であることを示す。
また、フッ素はその反応性の高さゆえ、ガラスを溶かす性質があるため
ガラスの容器に保存することはできない。
変わった性質として、フッ素はハロゲン元素の分子間のエネルギーの
特徴である、「小さい周期のハロゲン元素ほど、分子間の結合エネルギー
が大きくなる」という性質を満たしておらず、その値は異常に小さい。
このことからも、フッ素分子の反応性の高さがわかる。
反応
フッ素内でナトリウムを反応させるとフッ化ナトリウム(NaF)が生成される。
2Na+F2→2NaF
水素とフッ素を体積比1:1で混合すると、非常に発熱的な反応が起こり、
フッ化水素(HF)が生じる。
H2+F2→2HF
金をフッ素と高温下で反応させると、フッ化金(Ⅲ)(AuF3)が生成される。
2Au+3F2→2AuF3
フッ素内で水(H2O)を熱すると、フッ化水素(HF)と酸素もしくはオゾン(O3)を
発生させる。
2H2O+2F2→4HF+O2
3H2O+3F2→6HF+O3
製法
フッ素は単体で産出することはない。したがって、化学的に作る必要が
ある。しかし、フッ素は大変危険な気体であるので注意しなくてはならない。
フッ化水素を電気分解することで得られる。
2HF→H2+F2
化合物
フッ素の反応性はきわめて高い。したがって、多くの化合物があるが、その
うちのほんの一部を挙げる。また、フッ素が陽イオンとなることはほぼない。
フッ化物
フッ化水素(HF)
フッ化ナトリウム(NaF)
フッ化カリウム(KF)
フッ化カルシウム(CaF2)
フッ化アルミニウム(AlF3)
フッ化鉛(Ⅱ)(PbF2)
フッ化アンチモン(Ⅴ)(SbF5)
フッ化鉄(Ⅱ)(FeF2)
フッ化キセノン(Ⅱ)(XeF2)
フッ素のオキソ酸およびその塩
次亜フッ素酸(HFO)
次亜フッ素酸ナトリウム(NaFO)
同位体
|
同位体 |
中性子数 |
半減期 |
崩壊モード |
天然存在比(%) |
|
14F |
5 |
不明 |
PE |
0 |
|
15F |
6 |
4.1×10-22秒 |
PE |
0 |
|
16F |
7 |
11×10-21秒 |
PE |
0 |
|
17F |
8 |
64.49秒 |
β+,γ |
0 |
|
18F |
9 |
109.771分 |
β+,γ |
0 |
|
18mF |
9 |
1.62×10-7秒 |
? |
0 |
|
19F |
10 |
安定 |
なし |
100 |
|
20F |
11 |
11.163秒 |
β- |
0 |
|
21F |
12 |
4.158秒 |
β- |
0 |
|
22F |
13 |
4.23秒 |
β- |
0 |
|
23F |
14 |
2.23秒 |
β- |
0 |
|
24F |
15 |
0.4秒 |
β- |
0 |
|
25F |
16 |
0.05秒 |
? |
0 |
|
26F |
17 |
0.0096秒 |
? |
0 |
|
27F |
18 |
0.0049秒 |
? |
0 |
|
28F |
19 |
4×10-8秒 |
? |
0 |
|
29F |
20 |
0.0026秒 |
? |
0 |
|
30F |
21 |
2.6×10-7秒 |
? |
0 |
|
31F |
22 |
0.001秒 |
? |
0 |
フッ素には中性子数が5から22までの核種が存在するが、安定核種
は19Fただひとつで、これがモノアイソトピック元素として扱われる。
18Fはフッ素の不安定核種のなかで最も長い半減期を持ち、約110分
である。これを利用して、ポジトロン断層法のトレーサーとして用いられる。
歴史
フッ素の利用は15世紀にはすでに始まっており、天然に多く取れる蛍石
(CaF2)を融剤として用いていた。しかし、フッ素の単離はずいぶんと遅れ、
1800年の電気分解の発見まで持越しであった。
1813年にデービーが単体フッ素を電気分解によって得ることに成功したが、
漏れ出たフッ素によって中毒を起こしてしまう。そして、フッ素の完全な
単離に成功したのはモアッサンであり、1886年のことであった。彼は結局、
1906年にこのことでメンデレーエフとの投票の結果勝利し、見事ノーベル
賞を得ている。
存在
フッ素は反応性が非常に高い元素で、単体では析出しない。しかし、地殻中
には蛍石をはじめとする、氷晶石などの化合物の形で存在している。
海水中には1.3~1.4ppm含まれており、決して少なくはない。ただし、フッ素の
値段については、フッ素単体の取り扱いはないため、フッ素の値段はすなわち
フッ素化合物の値段となる。
リンク
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