ネオン
ネオンは原子番号10、元素記号Neの元素である。 
性質
ネオンは周期表において、18族2周期に分類される元素である。
ネオンは、無色無臭の気体である。
沸点は-246℃、は融点-249℃である。
|
融点 |
-248.59℃ |
|
沸点 |
-246.06℃ |
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密度 |
0.89g/L |
|
電気陰性度 |
なし |
|
酸化数 |
なし |
ネオンは無色の非金属元素の軽い気体で、希ガスに分類される。
ネオンはヘリウムと同じく、閉殻構造をとり、反応性はほぼない
に等しい。
単原子分子としてネオンは存在し、ガイスラー管につめて低圧力下
で80Vほどの電流を流すと、赤橙色の光を放つ。これはネオンが
プラズマ化した時に出す輝線スペクトルである。
また、液体ネオンは気化するときの潜熱が大きく、極低温用の冷媒
として使うことができる。
ヘリウムを吸い込むと、声が高くなるという現象が起こるが、ネオン
ではそれが起きないことが知られている。
反応
上記のとおり、ネオンの化学的反応性はほぼ0である。したがって、
ネオンは反応をおこさない。
製法
ネオンは希ガスであるため、化学式中にネオンを含む鉱石は存在しない。
であるから、ネオンの製法は、空気からの分留か、核融合および
核崩壊に頼ることとなる。
事実、空気からの分留に依存している面もあり、製法ということを考える
よりも市販のものを購入する方が賢明であろう。
化合物
上記のとおり、ネオンの化学的反応性はほぼ0である。したがって、
ネオンには2010年現在、化合物は確認されていない。
同位体
|
同位体 |
中性子数 |
半減期 |
崩壊モード |
天然存在比(%) |
|
16Ne |
6 |
9-21秒 |
PE |
0 |
|
17Ne |
7 |
0.1092秒 |
? |
0 |
|
18Ne |
8 |
1.672秒 |
β+,γ |
0 |
|
19Ne |
9 |
17.296秒 |
β+,γ |
0 |
|
20Ne |
10 |
安定 |
なし |
90.5 |
|
21Ne |
11 |
安定 |
なし |
0.3 |
|
22Ne |
12 |
安定 |
なし |
9.2 |
|
23Ne |
13 |
37.24秒 |
β- |
0 |
|
24Ne |
14 |
3.38分 |
β- |
0 |
|
25Ne |
15 |
0.602秒 |
β- |
0 |
|
26Ne |
16 |
0.197秒 |
β-,NE |
0 |
|
27Ne |
17 |
0.032秒 |
β-,NE |
0 |
|
28Ne |
18 |
0.0183秒 |
β-,NE |
0 |
|
29Ne |
19 |
0.0156秒 |
β- |
0 |
|
30Ne |
20 |
0.0058秒 |
? |
0 |
|
31Ne |
21 |
0.0034秒 |
? |
0 |
|
32Ne |
22 |
0.0035秒 |
? |
0 |
|
33Ne |
23 |
2.6×10-7秒 |
? |
0 |
|
34Ne |
24 |
0.001秒 |
? |
0 |
ネオンには3つの安定同位体が存在している。また、16種の不安定同位体
が知られているが、すべて半減期が短く、1分を超えるものは24Neのみ
である。
24Neは228Thおよび、232U,233U,234Uなどのクラスタ崩壊によって生成されうる。
25Neもこれと同じようにつくられる。
歴史
はじめは1898年にラムゼー、トラバースらによって、液体空気の分留の
過程において、クリプトンの次に発見された。彼らは、新しい気体元素と
して、ギリシャ語で「新しい」を意味するneosにちなんで名づけられた。
その後、1910年にクロードが低圧力下でネオンに放電すると、特徴的に
光ることを発見、今のネオンサインへとつながる発見であった。
存在
ネオンは希ガスのため、化合物としては存在せず、単原子分子として、
空気、地殻、海水中に存在している。乾燥大気中には約18ppm含まれ
ており、空気を液化した後に分留することで得られる。
希ガスとしては空気中にアルゴンの次に存在するが、ネオンの生産は
よく言っても採算の取れたものではなく、意外と高価となりがちな点が
見受けられる。
リンク
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