ナトリウム
ナトリウムは原子番号11、元素記号Naの元素である。 
性質
ナトリウムは周期表において、1族3周期に分類される元素である。
ナトリウムは、銀白色の固体の金属である。
沸点は883℃、は融点98℃である。
|
融点 |
97.72℃ |
|
沸点 |
883℃ |
|
密度 |
968kg/m3 |
|
電気陰性度 |
0.93 |
|
酸化数 |
1,-1 |
ナトリウムはアルカリ金属に属する銀白色の軽い金属である。
単体ナトリウムはアルカリ金属であるために、反応性が高く、水と爆発的に
反応することは良く知られている。また融点、沸点もこの属の特徴のように
低く、やわらかいという特徴がある。さらに、ナトリウムは電気、熱伝導性に
優れ、金に次ぐ電気伝導性を持つ。
酸、塩基には容易に侵され、単体をナイフなどで切ったあとの破断面は銀白色
の光沢を示すものの、空気中ではすばやく酸化ナトリウム(Na2O)を作って
酸化される。
しかし、灯油やエーテルとは反応しないため、そのような中に保存される。
(このときアルコール内には保存してはならない。)
また、ほかのアルカリ金属同様に炎色反応を示す。可視光の範囲内での
炎色は黄色。
非常に高い圧力下では金属的性質を失い、透明の結晶となる。
反応
ナトリウムは反応性の高い金属であるため、多様な反応を
示す。
ナトリウムを水の中に入れると、激しい反応がおこり、
水酸化ナトリウム(NaOH)が生成される。
2Na+2H2O→2NaOH+H2
ナトリウムをメタノール(CH3OH) 内にいれると、ゆるやかに反応
してナトリウムメトキシド(CH3ONa)を生じる。
2Na+2CH3OH→2CH3ONa+H2
ナトリウムは塩素内で激烈に燃焼しながら塩化ナトリウム(NaCl)
を生じる。
2Na+Cl2→2NaCl
製法
基本的に工業的、実験室的にも融解塩電解による製造しか存在
しない。リチウムならリチウム化合物をエタノールなどを溶媒とした
ものを電気分解したときに得られるが、ナトリウムの場合は上記の
"反応"の部分で述べたように、メタノールと同様に反応してしまう
ので、同じことはできない。
一般的に、融点の低い、水酸化ナトリウムを融解塩電解するが、
塩化ナトリウムも用いられる。
化合物
ナトリウムには数多くの化合物が知られているが、ここではその
一部を挙げる。
ハロゲン化物
フッ化ナトリウム(NaF)
塩化ナトリウム(NaCl)
臭化ナトリウム(NaBr)
ヨウ化ナトリウム(NaI)
酸化物系
酸化ナトリウム(Na2O)
硫化ナトリウム(Na2S)
セレン化ナトリウム(Na2Se)
過酸化ナトリウム(Na2O2)
超酸化ナトリウム(Na2O3)
多原子イオン塩
亜硫酸ナトリウム(NaSO3)
硝酸ナトリウム(NaNO3)
硫酸ナトリウム(Na2SO4)
塩素酸ナトリウム(NaClO3)
同位体
|
同位体 |
中性子数 |
半減期 |
崩壊モード |
天然存在比(%) |
|
18Na |
7 |
1.3-21秒 |
? |
0 |
|
19Na |
8 |
4×10-8秒 |
PE |
0 |
|
20Na |
9 |
0.4479秒 |
? |
0 |
|
21Na |
10 |
22.49秒 |
? |
0 |
|
22Na |
11 |
2.6027年 |
? |
0 |
|
22mNa |
11 |
2.44×10-7秒 |
? |
0 |
|
23Na |
12 |
安定 |
なし |
100 |
|
24Na |
13 |
14.959時間 |
β- |
0 |
|
24mNa |
13 |
0.0202秒 |
β-,IT |
0 |
|
25Na |
14 |
59.1秒 |
β- |
0 |
|
26Na |
15 |
1.077秒 |
β- |
0 |
|
27Na |
16 |
0.301秒 |
β-,NE |
0 |
|
28Na |
17 |
0.0305秒 |
β-,NE |
0 |
|
29Na |
18 |
0.0449秒 |
β-,NE |
0 |
|
30Na |
19 |
0.0484秒 |
α,β-,NE |
0 |
|
31Na |
20 |
0.017秒 |
β-,NE |
0 |
|
32Na |
21 |
0.0129秒 |
β-,NE |
0 |
|
33Na |
22 |
0.0082秒 |
β-,NE |
0 |
|
34Na |
23 |
0.0055秒 |
β-,NE |
0 |
|
35Na |
24 |
0.0015秒 |
β-,NE |
0 |
|
36Na |
25 |
2.6×10-7秒 |
? |
0 |
|
37Na |
26 |
0.001秒 |
? |
0 |
ナトリウムには13の同位体が存在し、そのうち23Naのみが安定
のためモノアイソトピック元素とされる。基本的に23Naより重い
同位体は主に中性子放出によって軽くなるか、マグネシウムに変化
するかの二通りである。
ナトリウムの不安定同位体の中で最も半減期の長い22Naはポジトロン
断層法において、陽電子を生み出すのに用いられる。
歴史
ナトリウムの利用は、5000年前より始まり、ガラスの生成に用いら
れた。しかしナトリウムという元素が意識されるようになったのは
1758年に行われた、マルクグラーフによる炎色反応の実験から
のことで、単離は1807年のデービーによって水酸化ナトリウムの
融解塩電解でおこなわれた。
名前はラテン語で炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)を意味するナトロン
に由来するとされる。
存在
ナトリウムはその反応性ゆえに、単体では析出しない。しかし、
化合物としては非常におおく地球上に存在している。
もちろん海水には2~3%の塩分が含まれており、その塩分が
塩化ナトリウムであるのはいうまでもなく、岩塩として地上にも
多く存在する。
ほかにも、炭酸ナトリウムとして天然ソーダが採取されるなど、
ナトリウムは地球上に大変豊富である。
リンク
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