鳳楽期
2045年
日本時間深夜、中華危機(チャイナ・クライシス、またはヴァレンタイン・クライシス)発生。
前年の干ばつにより食糧危機を発生した中華人民共和国(史実2007年前後の北朝鮮状態)の政権内部で軍部によるクーデターが発生。中華連邦、チベット、ウイグル共和国との国境地帯に軍を集結し、さらに弾道弾発射実験を連続して行い、内一発が海南島近傍に落下し、帝國宙軍によって迎撃・撃墜。アジア諸国が一挙に臨戦態勢となる。
日本連合帝國は国連安全保障理事会に事態を持ち込む。安保理は即日、中華地域の不安要素たる中華人民共和国に対し国境からの軍撤退と予てから問題となっていた大量破壊兵器の放棄と国連査察団を受け入れるように決議。
イルクーツクに於ける日本連合帝國、東亜連邦、中華連邦、ベトナム王国、大韓王国、インド共和国、アメリカ合衆国と中華人民共和国による八者会談。中華人民共和国は地下埋蔵希少資源の存在と見返りとしての限定市場開放をテコに(主にアメリカを)懐柔。結果、中華人民共和国とそれをやや暗に擁護するアメリカとアジア諸国との間で対立し、交渉決裂。
日本連合帝國、国連安保理に中華人民共和国がアジア諸国の要求を期日までに呑まない場合の武力行使決議案を提出するもアメリカ陣営が拒否に回ったため否決される。
T.A.E.F.総会、国連安保理に日本連合帝國が提出したものと同様の決議案を全会一致で是とし、中華人民共和国に対し要求を呑むよう声明を発表(事実上の最後通牒)。
アメリカ合衆国、T.A.E.F.の声明を非難。
3月3日の声明が完全黙殺されたことを受け、日本連合帝國を中心にアジア諸国は一斉に武力行使。その直前に中華人民共和国から核弾道弾が発射されるも難なく撃墜。中華人民共和国内の全軍事関連施設(中華人民共和国自身は隠し遂せていると思っていた所謂秘密基地の類も残さず)を完全破壊した後、反応を見るため攻撃を停止。
中華人民共和国、首脳部が空爆で一掃されたため穏健派が政権奪取。大量破壊兵器の放棄、国連査察の受け入れを発表。経済の開放は拒否するも、アジア諸国はこれで手打ちに。
2046年
大気中の二酸化炭素と水を原料とする人工光合成を併用した人造石油(正確にはメタン。人工光合成で大気中の二酸化炭素を酸素と炭素に分解し、炭素と海水を電気分解して発生する水素とを合成しメタンを作る)精製技術の実用化(十二分の利益の出得る効率まで進化)に、東都帝大のグループが成功。産油業界からは猛反発を受けるも、既に油田の枯渇が心配されていたため、主に東側諸国で概ね速やかに既存の原油採掘プラントから人造石油精製プラントへの転換機運が高まる。
2047年
日本帝國石油(N.E.O.S)、日本帝國のエネルギー消費量(史実2007年の日本の石油消費量と同等)の最大15パーセントに相当する人造石油を生成可能な超巨大人工光合成プラントを、トラック宇宙港近海の太平洋上にメガフロート式で建設する構想を発表。また日本帝國石油単独での事業では負担が大きすぎるため、合弁会社設立に参加する企業を大々的に(アメリカ経済圏では人造石油否定派多数のため、事実上東側経済圏のみで)募る。
アジア・ヨーロッパ圏内多数の企業が参加を表明。国際合資会社日本人造石油(Japanese Artificial Petroleum。日本人をJapと蔑む人々に対する意趣返しらしい)会社設立。予想以上に多くの企業が参加し、当初構想より更に巨大な規模のプラント建設案(人造石油の生産で消費する大電力供給のための発電施設、プラント全体を管理する総合指令設備、区画同士を結ぶ交通施設やコンビナート、二酸化炭素分離取り込み施設は勿論のこと、石油積出港や人工光合成の結果余剰する炭素、或いは人造石油精製時に分解される大量の海水に含まれる塩化ナトリウム等の不純物等を有効活用すべく各種工業製品に加工し直す工場まで付随)に。
これに騙し騙し使われてきた太陽光発電衛星の寿命がやってきたため、宇宙開発事業団はここぞとばかりに太陽光発電衛星の老朽化による解体とその代替である次世代型の巨大発電衛星建造計画を発表。既存衛星の二倍に達する大きさの衛星を最大10年の計画で建造する構想だったが、トラック宇宙港の打ち上げ施設更新も重なったため、石油プラント建造に便乗した新規打ち上げ用メガフロート建造も併せて発表。
農工省の試算の結果、現時点で存在する日本連合帝國全体の国債全てを最短15年で償却可能なほどの経済波及効果があるものと判明(メタン生成に要する二酸化炭素と海水は事実上タダで、さらに原油価格といい勝負のコストで生産し、距離問題から中東から輸送するよりも安い)。
以上の要因により、異常なほどに膨れ上がったプラント建設計画による久々の大需要を見越した投資(この時点では取らぬ狸の皮算用とも言う)が発生(人工光合成促進や次世代発電衛星に必要なレアメタルの大量埋蔵が確認されているチベットや東シベリアへの投資が発生。さらに高地での大量物資輸送に必要な道路や鉄道の敷設計画、さらにはそれらレアメタル需要が低下する時期まで見越した諸地域継続発展を狙った殖産興業計画まで立てられ、次々に実行されてしまった)。
日本連合帝國議会は人造石油プラント建造計画及びトラック宇宙港施設更新計画、次世代型巨大発電衛星建造計画を一部補正の上で承認。
アメリカ合衆国、NOAC構成国と共同でビクトリア湖とパナマに巨大打ち上げ施設を建設することを発表。しかしビクトリア湖の計画は干拓を伴い下流域の水資源に対し悪影響が出ることが予想されたため、東側諸国(特にエジプト)は猛反発に。国連水資源委員会の仲介でビクトリア湖の計画に関しては白紙撤回される。
最終更新:2009年10月04日 21:02