※東方です。
………文章苦手な人は本当にきっついかもしれないです。
知らない人にも読めるようにしました。
幻想郷には年中竹が聳え立つように生殖している場所があった。
日々竹が生長し一度踏み入れ出れたとしても次の日には道が変わって迷ってしまう。
幻想郷の人々はその場所を迷いの竹林と呼んだ。
その奥に見事な日本屋敷があった。
誰が呼んだのかは分からないが、永遠亭と呼ばれている。
香霖堂の店主、森近 霖之助の話ではそこには腕のいい医者がいるという。
重病の患者を一発で治すという秘薬があるようだ。
その患者は治療方法を語がらない。
なぜなら、その日本屋敷の医者――八意 永琳の治療法とはほぼ座薬だからだ。
薬の実験をするときには主に弟子の鈴仙・優曇華院・イナバを実験台にするか因幡てゐへの悪戯のおしおきとしてする。
2人ともこれには相当堪えているようだ。
永遠亭には姫がいた。
竹取の翁が光る竹を見つけ斬ってみたら一人の小さな少女が竹の中に入っていたという話を知っているだろうか?
その少女は大きくなり、とても美しい容姿となったので幾度も求婚をされたが全て断った。
しかし、5人の貴族の求婚を断りきれず彼女は条件を出す。
これがかの有名な『五つの難題』だ。
難題の内容は「龍の頸の玉」「仏の御石の鉢」「火鼠の皮衣」「燕の子安貝」「蓬莱の玉の枝」を持ってこいというものだった。
1つでも難題解けたら一番早く難題を解けたものに求婚を呑むことを約束したそうだ。
数年が経ち数々の困難を強いられた5人だった。
5人のうち4人は挫折したり、亡くなった者もいた。
1人だけ五つの難題を解いたものがいた。
彼の名は藤原 不比等(ふじわらのふひと)。
彼の手に持っていたのは色とりどりの宝石がついた枝だった。
いや、その枝まで宝石だったのだ。
それは間違いなく『蓬莱の玉の枝』だったのだ。
彼の苦労話を聞き、少女は驚いた。
約束は約束。少女は彼の手中に入ろうとしていた。
が、苦労話が終わると同時に数々の人々が突然乱入し彼を取り囲んだ。
次々と彼を罵っている。
その蓬莱の玉の枝は偽物だったのだ。
民衆は何年もその枝を作るためだけに働いていた。
それなのに藤原 不比等はそれを高みの見物をし、巧妙に作り話を考えあとの民衆を報酬もやらずに捨てるつもりだったのだ。
それから、数ヶ月が経った。
少女は月を見るたびに泣いていた。
ある日、翁が少女になぜ泣いているのかと問うた。
その少女はもうすぐ月から使えが来ると言った。
何処からかその話を聞いた貴族は彼女を月に帰さんとすべく夥しい数の兵士で彼女を守ろうとした。
しかし、月の使者が現れ一斉射撃を行うべく兵士達は弓を構えたかと思うとたちまち石にされてしまった。
少女は世話になった翁と婆に礼を告げると月に帰ってしまったという話だ。
――その話には2つほど続きがある。
ある日、天皇家のほうから何人かの男達が出てきた。
何かを守っているような感じで進行方向には火山があった。
彼女は理解した。
おそらく、父親をコケにしたあいつの残したものだろう。
彼女は自然と体が動いていた。
木の上から後方を守っている男に大石を落としてやる。
案の定、当たり所が悪かったのか仰向けに倒れ、男はぴくりとも動かなくなっていた。
突然、倒れたのであとの2、3人が身構えた。
彼女は男達が動揺している間に素早く身を別の場所に移すと、何事もなかったように男達に歩いていった。
邪魔なのは後ろの男だけだ。あとは顔だけ見せればどうにでもなる。
案の定、男達は彼女の顔を見た瞬間飛び上がりそうだった。
無理も無い。彼女の父親は貴族の中で上位階級に入る。
彼女は何をしてるかと聞いた。
一人が天皇の命によりこの壺を火山に捨てに行くと言った。
この発言に彼女は壺の中に何かあるということを確信した。
相当やばい代物が入っているに違いない。
彼女は壺に近づくと、呆気に取られている男達を見壺を抱え走りだした。
小さい娘でも楽に運べるサイズでやけに軽かった。
男達はいきなり走りだした少女を見、目を見開き追いかけ始めた。
しかし、途中で少女を見失った。
それもそうだろう。
彼女はこっそり屋敷を抜け出して外の散歩をしているのだ。
土地勘のある少女に追いかけっこを挑まれた時点で勝敗はもう決まっているようなものだ。
少女は壺の中身を確認した。
壺に入っていたのは世にも珍しい薬だった。錠剤が2、3粒入っている。
無論、少女にはそれが薬かどうかは分からない。
その場で飲んだのだ。
そして――
藤原 不比等、第5子息長女藤原 妹紅は老いることも死ぬこともなくなってしまったのだ。
月に帰ったはずの少女は山奥の竹林の奥の屋敷に身を潜めていた。
少女は、月の都で重罪を犯し都を追放されたのだ。
使いとして来た永琳とグルになり、そのまま逃亡。
今の永遠亭に逃げ込んだ。
おおよそ100年の月日が流れた。
永琳はちょっと風に当たりに外に出ていた。
輝夜は相変わらず、どんよりしている。
ふと、目の前に何処かで見たうさぎの妖怪が倒れこんでいた。
身がボロボロになっている。
永琳がそばに駆け寄った。呼吸が荒い。かなり深刻な様子だ。
彼女に呼びかける。
ふと、微かだが彼女の声が聞こえた。彼女の口にした言葉は恐ろしいものだった。
月が地上の人間に攻撃されている、と。
そう言い残すと彼女は失神した。
永琳は即急に処置を施し、何とか一命を取り留めることに成功した。
それから、1週間ほど経った。
起き上がれるようになった彼女は永琳に深く感謝していたと同時に感動を覚えていた。
それから、弟子にしてくれと聞かなかったのだ。
永琳は月に何があったか言うのを条件に出した。
すると、彼女は言った。
月に敵が攻め込んで来てもう生活出来なくなった、そいつらは月に自分達の旗を立て、自分達の物だと言って好き勝手やっている………
自分は戦っている最中、仲間を置いて逃げてきたということだった。
永琳は静かに目を伏せた。
通路で話を聞いていた輝夜の存在も知らずに………
そして、薬の修行兼護衛役として永遠亭に置かれたのが鈴仙・優曇華院・イナバである。
地上で住む限り、出来るだけ偽名を使わなければならない。
永琳から優曇華院と名づけられたとき、彼女は本気で嫌がった。
しかし、なんとなく逆らえなかったのだ。
永琳の笑顔の裏にある感情が怖かったようである。
さらに数百年が経った。
と、突然うさぎの妖怪が上がりこんできた。
迷いの竹林の主と自称していた。
しかし、妖怪はここ数百年の間、ずっとこの3人を見ていた。
その際八意 永琳を相当な知識人ということが分かり、兎達に知恵を授けてくれるのならば永遠亭に人間を寄り付かないようにすると約束した。
無論、3人に断る理由も無い。
そしてその妖怪も後に永遠亭に住み始めた。それが因幡 てゐである。
そして、さらに数十年が経った。
もうすっかり隠居生活に慣れた輝夜であったが、あまり外には出してもらえなかった。
ある日、鈴仙の表情が曇っていた。
恐怖に震えている表情だ。
部屋から出た輝夜が尋ねた。
鈴仙は次の満月に仲間が迎えに来る。地上人と全面戦争に行かなければならない、と言い放った。
輝夜は突然のことに目を見開いた。
彼女が行ってしまう………?
あまりに突然の出来事にただ、その場を離れることしか出来なかった。
輝夜は永琳に相談した。
鈴仙をこのまま見殺しには出来ない。
衝動に駆られて隠れずに堂々と暮らしたいと輝夜は言った。
長年、隠居生活を強いられ行動も外出も何もかも縛られている彼女には切実な願いなのだろう。
永琳は淡々と言った。
ならば、満月を無くせばいい。満月の日にしか月の使者は来ない、と。
こうして、輝夜達は本物の満月を隠し偽物の月と入れ替えた。
その月は見た目では分からないほどほんのちょっとだけ欠けていた。
これが永夜異変の始まりとなったのである。
※永夜異変
東方永夜抄における異変。
月がほんのちょっと欠けていて、幻想郷に満月が無くなりその問題を解決しようと時を止めた主人公達が夜を文字通り止めたことからできた異変。
月の干渉をあまり受けない人間は全く気づかず、異変に気づいた高度な妖怪は身近な人間に協力を求めるのだった。
はたから見れば主人公達が起こしているようにも見え、4面では霊夢か魔理沙と戦うことになる。
あれから数ヶ月。
幻想郷が完全に閉ざされた世界だと知った彼女らは永遠亭の外を自由に行き来するようになった。
一番変化したのは輝夜だった。
「・・・姫様~、夕ご飯ですよ~」
鈴仙が輝夜の部屋に入った。
輝夜は手に何かを持ってかなり集中してやっていた。
手に持ってるのはニンテンドーDS。
香霖堂からせしめた物だ。
「あああああああああああああああっ!!!!おっしい!!さっさと捕まってよ!」
彼女のやっているのはポケモンだった。
なにやら、大健闘をしている模様だ。
上画面には「おしい! もうちょっとでつかまえられたのに!」とのメッセージがあった。
「姫様、夕ご飯ですが?」
「今、ヒードランをモンスターボールで捕まえようと頑張ってるからからあとにして!」
いや、そんなこと言われてもと思う。
ここのところの輝夜の話に全くついていけないのだ。
輝夜はかなりムキになっている。一向にゲームから離れようとしない。
鈴仙はため息をつき、永琳を呼びに言った。
こうなった彼女を止められるのは永琳しかいない。
鈴仙は永琳を連れて再び輝夜の部屋に入った。
「姫。そろそろご自重しなさったほうが――――」
永琳がやわらかく言っているのに対しぶち壊しの歓声を輝夜は上げた。
無事、モンスターボールで捕まえることに成功したのだ。
彼女の言うにはやり直しを合わせて二刻(約4時間)ほどかかったらしい。
永琳と鈴仙は唖然としていた。
鈴仙は師匠である永琳にどうしましょうとかといった瞳を向けた。
そのとき気が付いた。
永琳の口元が少し笑っているのだ。
その理由は鈴仙でも分かった。
輝夜は元々、こういった娯楽は好きだったがこんなに騒いだり心の底から楽しんでいるように笑ったことは見たことが無い。
常に気の休まる余裕がなかったのだ。彼女は。
「んっ? なに、笑ってるのよー!」
「夕食にしますよ」
そう言い残し、永琳と鈴仙はその場を離れた。
あと追うように輝夜もゲームを置いてその場を離れた。
輝夜達はようやく手に入れたのだ。
何に怯えることもなく、心を休まることの出来る当たり前の生活を―――
あとがき
どーも、作成時間5時間の東方小説です~
竹取物語の資料と東方永夜抄のキャラ設定の資料とウィキペディアの輝夜、永琳、うどんげ、妹紅の欄を見ながらの作業なのですが、あれだねー
こんな感じになるなんて思わなかった。
初めは軽いノリのギャグ物にしようと思ってたんだよ。うん。
それが、シリアスっぽくなりました。
まぁそれはそれで気に入ってるんですが。
輝夜をテーマに書きました。
後半部分は二次設定の輝夜を使っていますが、あとは全部公式設定です。
公式設定に基づき、竹取物語の話からの輝夜のことを書いてみました。
あと、妹紅のところはほとんどオリジナルです。
設定資料が少なかったため、結構肉付けしました。
竹取物語の部分は結構うろ覚えの部分もあります。
たしか、燕のやつを取りに行った人が死んだんだったかな?
それでは、また暇であれば書きますね。
……これを書き終えた日は実はテスト前日なんだけどね!
おまけ(ほぼ実話)
「あああああああああああああああああああっ!!!!!!」
輝夜は絶叫を上げた。
バタバタバタと廊下から走る音が聞こえる。
「どうしましたか!? 姫ッ!」
輝夜はニンテンドーDSを見たまま動かない。
パソコンを見ながら何かをしていたのだろう。
「・・・アルセウスの裏技ミスったああああああああああああ!!!!」
輝夜はガクッと四つん這いになっていた。
ようやくクリアしたのに・・・また最初から・・・・・とか呟いていた。
※アルセウスの裏技はほぼガセネタです。絶対しないで下さい。
もし、挑戦するのであれば、「テレポート」を持ったやつぐらいは連れて行きましょう。それでも戻れ無い場合がありますが。
最終更新:2008年03月05日 23:26